ガイド日誌

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2008年12月31日(水)

大晦日がやってきた!

僕らの町にも大晦日がやってきた。北風が強く、ときどき雪が激しく降りしきる、ちょっと荒れ模様の大晦日になった。

きょうの美瑛の丘ツアーは、なんだか冬山登山をしているような気分だった。

ツアーには生まれて初めてスキーをするという女性がいたけど、驚いたことに彼女は一度も転ばなかった。たった1回だけ振り返り際にバランスを崩しただけだ。

それどころか、ボクのすぐ後ろをニコニコついてくる。振り返るといつもその女性が「ツツツーーー」と滑っていた。膝が全然崩れておらず自然体だ。

顔は満面の笑みなのだ。天性のものだと思った。

後ろからついてくる旦那さんのほうがむしろ大変そうに見えた。奥さん、というか、はしゃいでいる姿は普通の20歳代の女の子なんだけど、それに対して旦那さんが大汗をかいていたのが対照的で面白かった。幸せそうに見えた。

楽しいツアーだった。ずっと滑っていたかったけれど、お昼が近づくとだんだん気温があがって雪がベトついてきた。スキーも滑りにくくなってきた。

さて、午前のプログラムを終えて店に帰ると、いろいろな荷物が届いていた。

田舎の義母が地元の野菜やお味噌を送ってくれた。お正月料理に欠かせない関西地方の京野菜や白味噌はこのへんでは手に入りにくい。

大好きなみかんの箱も届いていた。これでハッピーなお正月間違いなし!

さらに、新潟県中越地方に住む友人からお餅が届いた。たぶん大晦日に届くように送ったんだと思う。心優しい女性らしい細やかな気配りが嬉しかった。

実はこのお餅、素晴らしくおいしい。

少なくともボクの知る限り、いちばんおいしいお餅なのだ。きめ細かさが違うし、香りがいい。ああもう能書きなんかどうでもいいや。

ともかく、ぶッ飛ぶくらい美味しいんだから。

たぶん日本一おいしいんじゃないだろうか?

あと数時間、いよいよ幸せなお正月がやってくる。 2009年の幕開け、まずは幸せすぎてゴメンナサイ!ってカンジだ。

 

新潟から届いたスゴイやつ。素朴なパッケージからは想像できないモノなのだ。

 

「どうだい!」 あああ、凄すぎる。美味すぎるお餅。

写真でお伝えできないのが残念なのだ。たぶん日本一おいしいと思う。


2008年12月30日(火)

ガイドだって師走なのだ。

ガイドにも師走がやってきた。

世間がお正月休みに入って、うれしいことにボクは毎日忙しい。

毎日たくさんのひとがボクのツアープログラムに来てくれる。毎日のツアープログラムの催行が成立するとボクは堂々と遊べるわけだから(スキーができるから)、機嫌が悪いはずがない。

ああ忙しい忙しい。きょうもスキーを履いて出かけるのだ。

女房も張り切って予約の電話やメールを片っ端から受けている。

「じゃんじゃん受けてくれ」

「あとのことはオレがなんとかするから」

万事そんなかんじなのだ。

でも、きょうはちょっとアバウトすぎた。レンタルウェアの在庫が売り切れたのにレンタルウェアの予約を受けてしまったという。

XLサイズが足りないではないか!

素知らぬ顔してLサイズ出しちゃおうか、とか、モンベルの雨合羽を出して誤魔化そうか、とか、オレのパタゴニアジャケット(Mサイズ)に、「XL」ってマジックで書こう、とか、いろいろな無責任な意見が提案されたが、笑っている場合ではない。そういうわけにはいかないよね?ということで何とかすることにした。

でも、すでに夜8時を過ぎている。

どうする?どうしよう?秀岳荘はもう閉まっているぞ。

友人の誰かに借りようとも思ったけれど、ボクの友人は休日といえば家にいない人がほとんどなので借りることは難しいと思われた。みな冬山に出かけてしまうから、大切な冬山ジャケットを借りることはできないのだ。

「そうだ!イオン旭川に行こう!」

イオン旭川にはスポーツオーソリティという総合スポーツ用品店のテナントがあってアウトドアウェアが豊富。北海道の冬山でも使えるようなノースフェイスとかマーモットとかコロンビアのハードシェル・クロージングがたくさんある。

片道1時間半。夜中にイオンでお買いものするオレ。

新品のゴアテックスジャケットを購入して家に帰ったときは11時を過ぎていた。

明日のツアーに間に合った。

ホッとした。

師走は、ガイドもなかなか慌ただしい。


2008年12月29日(月)

美瑛の年の瀬

雪がたくさん降って大満足の美瑛の丘ツアー。ふかふかの雪が積もってました。雪は降り続いていたけれど、雪降る光景って綺麗ですよね。

ツアー参加者のみなさんを見送ってから、午後からは年賀状を書きました。

それからお正月のための買い物に出かけました。お買い物カゴで4個ぶん、たくさん買い物したなあ。財布がすっからかんになったです。

さて、お正月といえば、みかん。

みかんを買おうと思って箱売りをのぞいてみたら、笑っちゃいました。

「そんなやつおるんやろか?」

でも、ホンマにおるから注意書きが登場したんでしょうね。

なかなか根性あるやつがいます。店のひとも大変だなあ。

言っとくけど、オじゃないからな!

 美瑛の丘にも雪がたくさん積もった。

 年の瀬のスーパーみかん売り場。 笑った。


2008年12月28日(日)

きょうの三段山 変態的豪雪それは腰までパウダーだった!

天気 暴風雪一歩手前

気温 マイナス12度前後

積雪 100cm超

雪質 歩けば膝までラッセル、滑れば腰までパウダー

総評 いやもう最高です

天気が悪いのはわかってる。いっそのこと派手に吹雪かれてやろう!

スノートレッキングツアー参加の全員一致で 十勝岳の山麓、標高1000mの吹上温泉まで車を走らせる。案の定、吹雪だったけど、思ったほどの荒れ模様でもない。細かいサラサラの雪がじゃんじゃん降り続いているだけだ。

高度をあげることはできないけれど、これなら午前中は問題ないだろう。

週末だというのに昨日もきょうも大荒れのお天気。入山者は少ないだろうと思ったけれど、なんのその。昨日(土曜日)も結構な人数の入山があったようで入山名簿は賑やかだ。みんな雪が降って嬉しいのだろう。

原生林のなかには同業者のツアーと思われるトレースが刻まれていた。昨日のものだけど、しっかりしたラッセルルートだ。評判のいいプロガイドのトレースは使いやすい。急登もないし、斜面のおだやかなところをチョイスしているし、歩くだけで楽しめるような絶妙なルート取りをしている。

参加者への細かな配慮がうかがえるというものだ。

誰なのかわからないけれど、とてもいいガイドさんだと思った。気持ちにも体力にも余裕のある、優しいガイドさんだ。ルートからそれが伝わってくるようだ。

楽しいルートで楽しい森歩きをさせてもらった。続いて、くじら尾根にアプローチ。膝までのラッセルだけど、雪は軽いのでひょいひょい歩ける。楽しい!

くじら尾根でパウダーラン。腰までパウダーが舞いあがり、航跡がスキーヤーを追う。音もなく落ちていく。夢見心地になる。雪質はすばらしい。

なんて素敵なんだ。。。

変態的M的ラッセル三昧の1日になると思ったけれど、全然そんなことはなく、シーズン最良のパウダーを楽しむ1日になった。

午後からは風雪が激しくなった。僕らの足跡も消えてしまうだろう。

 雪が激しく降るなかを、地味に出発。

十勝連峰バックカントリーツアー スノートレッキング

 深い雪を漕いでルートをつくる。まるで溝のよう。

スキーでざっくざく原生林を突き進む。

 「キャー!たのしぃー!」

テレマークスキーは深雪が大好きなのだ。

 「うひゃ〜気持ちぃぃ〜」

お布団みたい?


2008年12月27日(土)

一転して、大雪! 大変な変態的豪雪の山

雪、ピーンチ!から一転して大雪です。

すごいことになってます。

みなさんの家の車、埋もれてませんか?

せっせと除雪しないとあとが大変っすよ。

発達した低気圧が接近してます。965ヘクトパスカル、台風なみです。

きょうはツアーを中止して、朝からスコップ持って除雪に精を出しました。

ところが、美馬牛は案外と天気は悪くないかんじ。

ツアー中止しなくてもよかったかな〜なんて思ったけど、なんでも山は雪が深すぎて、前進することも戻ることもままならない、大変な変態だったらしい。

滑るなんて、論外。

ツアー中止でよかった〜。といいつつ、ちょっと羨ましいボク。

行きたかった!変態的豪雪の山!

さて。明日は誰が何と言おうと山にいきます。(いうほど大袈裟じゃないけど)

大変な変態上等。明日は全力でラッセル三昧。楽しんできますよ〜。

絶対行きます!変態的豪雪の山!

明日、三段山あたりの原生林のなかで大汗かいて喜んでいるひとを見かけたら、それはたぶんボクです。ひょっとしたら倒れているかも?

「あああ。雪が深すぎてもう一歩も進めない!楽しい!」 

それって、変ですか?

さて、どれくらい変態な山だったかについては、明日の日誌で!

楽しみ〜


2008年12月25日(木)

雪、ピーンチ!

美瑛の丘めぐりのツアープログラムが、なかなか実施に至りません。

理由は簡単。雪がないのです。

ちょっと降ったな、と思ったら、気温があがって解けてしまいます。

この時期、標高の高い山ではさすがにプラス気温になることはないので雪はとけませんが、どういうわけか今年の美瑛は猛烈に冷え込んだり、春のように暖かくなったり。極端な日々が繰り返されています。せっかく寒い日に積もった雪も、数日のうちにとけてしまうのです。

美瑛の丘はあちこちで雪解けが進んで、まるで春?

きょうのツアーは中止。でも明日のツアーも、予約でほぼ満員なのです。

困った!困ったぞ!

不安なので下見をしてきましたが、ご覧のような有様です。

あちこち下見して回りましたが、どこも同じようなかんじでした。五稜の丘などは、いつもスキーで歩いている農道(冬季閉鎖)を、いまだにトラックが走っていました。雪がほとんどないのです。マイルドセブンの丘だって車で走れます。

どうなってんだ?

あああ、冬将軍の到来が待ち遠しい・・・。

※S農園さんの許可をうけて冬期休耕の畑を歩かせていただいています。でも雪は5センチ…


2008年12月22日(月)

今夜の気温と町民スキー場

いま、マイナス16度です。

なんだか冷えるな〜と思ったら、冷えてました。玄関が凍ってます。子供たちがストーブのまわりから離れようとしません。ま、否が応でも1台のストーブのまわりに一家団らんができるわけなので、いいことです。

山には湿った雪が積もっていました。この低温で水分が飛んで軽い雪になるでしょう。明日の朝は樹氷の華が咲きそうです。

平野の雪は少なめですが、今週は雪が降りやすいお天気が続くそうです。

クリスマス寒波でしょうか?

さて、白金温泉にある小さなスキー場、パークヒルバレースキー場は2、3年前から町民スキー場を兼用しています。リフト1本のささやかなゲレンデですが、僕ら美瑛町民はここをとても安く利用することができます。富良野は高いしカムイは遠いので、こっそり練習するようなときは僕も白金温泉にいきます。そして、いつも大抵はゲレンデ貸切です。

きょう、その町民スキー割引の申請書類をつくりました。冬になったんだなーと実感しました。


2008年12月21日(日)

きょうの三段山 めくるめく藪の世界

天気 くもり

気温 マイナス2度前後

積雪 50〜100cmくらい

雪質 さくっとしたパウダーの裏にモナカあり

形態 下見山行 M上さん同行

冬至のきょう、やけに気温が高く感じる。

数日続いていた妙な天気は落ち着いてきた。時折、晴れ間さえ垣間見える。

富良野岳の登山口になっているバーデン前の駐車場は満車、そのほかの主な登山口も混雑していた。北海道じゅうのパウダー好きがこの山に集まってきたんだろうか?と思ってしまう。(本当にそれに近い状態だったらしい)

登山口で会った山スキーグループとご一緒させていただき、崖尾根を登る。年末だというのにツボ足で登れるのが意外だった。ふつう年末の雪はディープでユルイものなのに。覚悟のラッセルも足首程度と、なんだか拍子ぬけした。

尾根から全山を観察。雪の量は十分のようにも思える。されど、そこはやっぱり年末。まだまだ低木が埋もれ切らず、藪があちこちに見られる。雪質も妙なかんじ。10センチ下がモナっている。

若干やられ気味に滑るが、転んでも楽しいのは大好きな冬との再会が嬉しくて嬉しくて仕方ないからなのだ。モナカ上等、雪の感触と戯れる。

頭から雪に突き刺さっても笑いがとまらない。

下見の山行だというのにどんどん滑りたくなってしまって、そのまま原生林帯に突入。でも低木が埋もれていないから、たちまち藪の世界に迷い込んだ。

つまり滑っているうちに藪に囲まれて、右にも左にも前にも進めなくなるのだ。

こうなると、後退して脱出ルートを模索するしかない。

滑ってきたトレースを戻るのは面倒だし、だいいち敗北感でいっぱい。

でも、こうなるとやむを得ない。

藪に取り囲まれて顔じゅうにひっ掻き傷をこしらえながら脱出をはかる。そういえば西側の「温泉尾根」が笹地だったことを思い出して、温泉尾根に登る。尾根に取りつくまでも藪に悩まされる。これじゃまるで探検だ。

シーズン始めは素直なコースどりをしたほうがベター。ひねくれ者には厳しい季節なのだ。

でも、藪好きにはたまらない。

 すっかり冬山になった

 樹林帯のなかは低灌木の藪世界が広がる

 やっと脱出できた


2008年12月18日(木)

深山峠に大観覧車  上富良野町 深山峠

深山峠に建設されるかもしれない観覧車の話。どこかの倒産した遊園地から中古の観覧車を買ってきて建てるという。資材はすでに搬入されていて着工を待つばかり。鉄骨はすでに積み上げられて初冬の風雪に濡れている。

深山峠は美瑛町と上富良野町の境近くにある。美馬牛からはすぐ近くだ。ここから見下ろす富良野盆地は美しい。

この風景に中古の観覧車を建てる?誰の目にも愚の骨頂だと思うけれど、信じられないかもしれないけれど、賛成の意見もある。

(続きは別項に転載しました)


2008年12月17日(水)

残念な話

昨日から気温があがっている北海道 。日本一寒い地域のひとつである北海道北部、美瑛町もまた例外ではなく、国道だけではなく町内の道路も農道も雪がとけて乾いてきた。

そこらへんじゅうベチョドロ、ナマナマだ〜。(←キンカナマナマの逆ね)

大急ぎで解けていく雪。やばいぜ!

このままでは丘のうえでクロカンは、無理ちゃうやろか?

しかたなか。自然のことだもの。

みんなで山に行くべ。

もうすぐクリスマス。なんとかしてくれよ。

クリスマスプレゼントは吹雪と寒波がいいなあ。

※キンカナマナマ=面白いから検索へGo!


2008年12月16日(火)

お寿司の味

この2ヶ月間、我慢していた食べ物がある。それはお寿司。

お寿司は北海道で食べるものだと僕は思っている。北海道以外で食べると、なんだか、どうも不満が残る。すご〜く高いお店のカウンターに座らなければ、なかなか満足はできないんじゃないだろうか。

北海道では、普通の回転寿司でウハウハだ。そう、ウハウハなのね。

海外でも、大きな町に行けばけっこう普通にお寿司屋さんはある。いまやお寿司はポピュラーで決して珍しい食べ物ではない。アデレードにもパースにもお寿司屋さんがあった。しかも、回転寿司まであるのだ。

帰国の3日前(いまから1週間前)、僕はパースの回転寿司屋さんの前で唸った。う〜む。。。

ウインドウガラスにぴたり貼りついて店のなかを眺めていた。カウンターを流れていく寿司を眺めながら、溜息をついた。(←キモイよね)

あああ、サーモンの赤い身が美しい・・・。でも、手は届かない。

さんざん迷った挙句に店に入るのをやめた。異常な円高のおかげで財布には余裕があったけど、パッと使おうという気にはなれなかった。それでも値段は法外だと思ったし、もうすぐ帰国だというのに日本食を食おうとしている自分に疑問を感じたのだ。

おいおい、北海道は目の前なんだぜ?

 

それから1週間後、ボクは念願かなって回転寿司に出撃した。

きょう午前11時30分。場所は旭川市神楽。開店前の回転寿司「ちょいす神楽店」の入口に、僕は立っていた。そして、茶色いのれんが掛けられると同時にどどどっ!と入店したんだよね。ハァハァハァハァ・・・

あああ、お寿司。お寿司はほんとうに素晴らしい。巨大な活ホタテの白い身の甘さといったらもう!!

世界でいちばん、北海道のお寿司がうまいと思うよ。

 

きょうの日中は気温があがって旭川市内の道路は雪がとけてグチャグチャになった。明日は雨になるという。山には湿った雪がたくさん積もるんじゃないだろうか。

僕らの町も、もうすぐクリスマスだ。

北海道では、お寿司のクリスマスケーキでイブの夜を祝う。(うそですよ)


2008年12月14日(日)

きょうの三段山 眩しい美しい寒い

天気 晴れ時々くもり のち雪

気温 マイナス10度

積雪 50〜100cmくらい

雪質 さらさらパウダー

思いがけずシーズンはじめてスキーを履いた朝。気温はマイナス11度。

朝日が眩しい。

朝9時頃、真っ白な山に向けて車を走らせる。あちこちでこの日を待ちかねたバックカントリー仲間に出会う。みんなうれしそうだった。

三段山には滑りに行ったわけではないのだけれど、予定外に(というか案の定)滑りを楽しめたし、冷たい雪の感触を心ゆくまで味わうことができた。雪は思った以上にたくさん積もっていて激パウだった。シーズン初め頃としてはなかなか良い状態だと思った。あちこちに埋もれ切れていない藪が見られるが、それも昨年の1月中旬くらいの感じだ。

いきなりシーズン本番だ。

久しぶりの冬山は、 何もかもが美しかった。十勝連峰はほんとうに素晴らしい。どんなに世界中を旅して回っていても最後にはここに帰ってきたいと思う。

僕は本当にそう思う。


2008年12月13日(土)

帰国のごあいさつ オーストラリア自転車の旅 ナラボー平原横断

南氷洋沿いにひたすら西へ 見た目とは違う冷たい海。午後になると風が吹き荒れる。

12月11日木曜日の夜8時頃。JR美瑛駅。

オーストラリア大陸3200kmをともに走ったMTB(自転車)とフル装備をかかえてプラットホームを降り立ち、7週間ぶりにふるさと美瑛に帰ってきました。

雪だ〜。雪がいっぱいだ〜。

今回の旅は、南オーストラリア州「アデレード」からナラボー平原を横断、つづいて大陸の縁をなぞるように南まわりルートで南氷洋に沿って走行、 さらに南西部森林帯の渓谷をくぐってインド洋沿岸を北上して港町フリーマントルへ、最終的にはスワン河を遡って西オーストラリア州の州都「パース」を目指すという 、約3200kmの自転車の旅でした。

2年前の3つの砂漠を縦貫するオーストラリア大陸縦断の旅とは違って猛暑はほとんどなく、むしろ肌寒くて雨風に悩んだ旅でした。

ナラボー平原はともかく何もない、ひたすら大平原、というところでしたが自転車で横断するには比較的たやすくて特に大きな問題もなく旅を続けることができました。ナラボーには町はおろか集落もありませんが、100〜300km毎にロードハウスと呼ばれる大陸横断ハイウェイの補給施設がありガソリンや最低限の食料と水の補給、公衆電話や簡易宿泊施設を得ることができたので食糧や水に困ることはあまりありませんでした。

むしろ、後半の1200km、特に注目されることもない地味な区間、普通の田園風景(穀倉地帯)を走る区間が難関で、下調べの不十分も重なっていろんな地味な苦労がありました。

最終300kmラウンドに至っては、これまで1万キロ以上をともに走ってきた自転車の寿命から、いろんなものが故障に次ぐ故障続きで困りました。ゴールの200km手前ではとうとう自転車の荷台が壊れてしまって、アルミニウムの骨組が破断してしまったのでこれには非常に悩みました。

頭のてっぺんからタイヤの底までボロボロの状態でインド洋の港町フリーマントル(パースの郊外)に辿り着いたときは心底ほっとしました。漁港で生牡蠣1ダースを買って旅の無事成功を祝いました。

ずっと一人ぼっちの旅でしたが、気がつくとたくさんの友達ができていました。

旅はいいものですね。またいつか旅に出たいと思います。

まずは帰国のご挨拶まで。

7週間で体重が15kg減りました。自転車は短期間ですごーく痩せます!!

ナラボー平原の「ナラボー」とは先住民の言葉で「木がない」という意味。そのとおりだった...


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