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2009年1月31日(土) きょうの前十勝 表面には湿気を吸った片栗粉のような新雪。中層にはモサモサの、春のような雪。下手すりゃザラメ?みたいな雪です。 先日の地吹雪で表面の雪40センチくらいが吹き飛ばされて、十勝岳の溶岩スロープにはそこらへんじゅう岩やハイマツが顔を出し、安心して滑れません。 飛ばされた雪は深い谷や沢を埋めました。 だから、うまく沢地形を選んで滑りましょう。そうしましょう。 気をつけていても、ときどき、板が「ガリッ!」 隠れ岩でスキーが削られる不気味な音が…。 寿命が削られるような鬱な気分を存分にお楽しみいただけるでしょう…。 この時期、エゾ松などの大木には雪がどっさり載って巨大モンスターになるんですが、それが見当たりません。雪面もまろやか。厳冬期らしくないです。 気候おだやか。これでいいんだろうか? 春? 寒くないことはいいことなのかもしれないけど、いくらなんでも、このまま春になるのはちょっと…。やっぱり冬は厳しくないと。 そう思いません? 明日も天気はよさそう。穏やかな気候はありがたいんだけれど、雪が降ってほしいです。鬼ラッセルでもいいから降ってくれ! ないものねだり。 2009年1月30日(金) ブログ深読み大会 友人のブログを読んでいたら、何やら大変なご苦労が伝わってきて思わず涙。 でも愚痴っているわけじゃない。本当は愚痴りたいだろうに・・・。 そよ風のように書き、さわやかに締めくくる友人のやさしさに、また涙・・・。 女房とふたりで 「わかるぅ〜」 「この気持ち、わかるぅ〜」 でも書けないよね?と、実際には一切書かれていない実情とか本音を勝手に想像しては同情して、涙が止まらないのでありました。 おれたちも、さわやかになりたい。(無理?) 2009年1月29日(木) 旅の準備は果てしなく、 1月だというのに妙に暖かい1日になりました。なんと最高気温6度!ようやく積もった雪がじゃんじゃん解けています。 やめてくれー!春には早すぎますー! さて、きょうは珍しく1日じゅう家にいましたが、どうも落ち着かないので春の旅行のプランなどを少しばかり練ってみました。 旅=自転車=海外、というボクなんですが、春休みはさほど長くはありませんから、長期戦の自転車旅は難しい。そこで、たまには国内もいいんじゃないだろうかということで、プラン展開してみます。 自転車(MTBで)林道の旅なんて素敵じゃないか? 東北の林道をMTB旅?う〜ん、素敵だ。 ボクにとって東北はほぼ未体験ゾーン。過去2回はいずれも急ぎ足に通過したため、ボクは東北初心者です。でも4月はまだまだ冬期通行止めの道が多いのでしょうか? 四国を林道で横断?これも、なかなか悪くありません。ただこの時期の四国は雨が多いのが心配ですが。 沖縄?それも悪くないけど、沖縄ブームになってからというもの、すっかり足が遠のいています。それにヒコーキ諸々が高いので今回はパス。 いやいやいや、むしろ沖縄に行くつもりならば、もうひと声、東南アジアのほうが安いしエネルギッシュなんでないかい? ならば、いっそ「自転車旅」ではなく「歩き旅」で。 そして、「歩き旅」といえば、=「食べ歩き」でしょう!そう思いません? 「タイ・ベトナム 屋台をひたすら食べある記」 うひょ〜!それイイッ! 「マレー半島縦断 麺のある旅」 キャー、素敵! 「インドネシア 焼きそばの旅」 あああ、もうダメ・・・。夢のような旅しゃないか・・・。 旅のプランって楽しいですよね! そんなことしているうちにすっかり夕方になってしまいました。 2009年1月28日(水) 健康であることと大雪山と 昨日と今日と明日は仕事をお休みしています。 体が資本ゆえ、たまには健康に気を使わなければならないものですから、仕事の少ない時期を狙って集中的に病院通いなどしています。昨日は日帰りの手術なども致しましたので安静にしなきゃいけないんですが、もともと体も胃袋も健康なものだから、どうも落ち着きません。 きょうは病院の帰りに讃岐うどんをたくさん食べました。 夕方、秀岳荘に寄りましたら、頼んでいたテレマークスキーの金具交換が出来上がっていましたので受け取りました。先日、一緒に仕事をしたテレマークガイドのエトリックスさんが「全部これにしたほうがいいよ!」と鼻息も荒く指し示していた足元にはブラックダイアモンドのツアー用ビンディングO1(オーワン)。 登攀時には山スキーのように解放するビンディングです。通常のテレマークビンディングと比べてケタ違いに軽快にラッセルすることができるのです。ボクも手持ちの板を少しずつツアービンディングに入れ替えていこうと思っています。これでラッセル能力が飛躍的にUPするのですから、機動力もアップするというもの。機動力のアップ、疲労の軽減はつまり、リスク軽減に直結しますから、僕らガイドにはとても重要なことなのです。 Voile Switchback ボレー ツアービンディング・スイッチバック さいきん、いつまでこの仕事ができるだろうか?なんてことをよく考えるようになりました。何かやり残したことはないか?もっと人生を燃えてみないか?なんてことを考えます。 ただ、もう一度起業しようとか、そういうことは全く考えないです。もう充分。 僕には学生のころからずっと、人の役に立ちたい、という漠然とした思いがありまして、一時期は「若いころの熱病のようなものだったなー」なんて思ったこともあったんですが、さいきんその思いが再び急速に強くなりつつあります。 ガイドを出来なくなったら次は介護の仕事をしたい、なんていう思いが湧いてきました。 4年前の冬に亡くなった祖母の介護やケアが十分ではなかった、という自責の想いもあるんですが、人の役に立つことで今これから自分に出来ることといったら何だろうと思うとき、介護の現場に人手が足りないというニュースに触れたとき、何かが胸にズンと突き刺さるのですね。 しんどそうやし、聞こえんフリしよう・・・、って思うんだけど。 旭川からの帰り道、きょうは大雪山と十勝連峰の全景が見事に夕焼け空に浮かんでいました。国道237を美瑛に向かって車を運転しながら、見とれてしまいました。 何はともあれ、ずっとここで健康で暮らしていけたらなぁ、と思っています。 2009年1月27日(火) デートの予約を2件ほど 気がつけばJALマイレージバンクのマイルがたくさん貯まっていました。 このまま放っておくと消滅するので、使おうと決めました。 春休みに女房と2人で台湾に行こうと、貯まったマイルで国際線の航空券を2人分買いました。 夏になると台湾から、たくさんのお客さんがガイドの山小屋を訪れますから、一度行ってみたかったのです。 でもでもでも。貯まったマイルで行くんだからタダだと思ったら、請求3万2千円だって!燃油サーチャージと税金とか。 おいおい、航空他社よりだいぶ高いんちゃうの?JALは〜ん? タダちゃうんけ!?騙されたわ!?と少々プンプンモードの山小屋です。 まあいいや。久しぶりの妻とのデートが楽しみ ケチ臭いことは言うまい。(でも宿泊はユースホステルのつもり。食事は屋台。ケチ?) そこんとこ、国内線は燃油代の加算がないからいいですね。お得です。 この冬、国内線はディスカウントマイル・キャンペーンということで、東京ー旭川、大阪ー旭川など、15000マイルのところ12000マイルで飛べます。 2人で申し込めば、ひとり、たったの8000マイルだって! イエーイ!一人より二人がええねん!楽しいねん! こういうのに弱いボクは、国内線のチケットも申し込みました。若い娘と飛行機デートするねん (若い娘=次女4歳。そこのオマエ!勘違いしたら、アカン でぇ)
JALディスカウントマイル・キャンペーン http://www.jal.co.jp/121campaign/discount/dom/index.html 2009年1月26日(月) 旭川ラーメン食べ歩き きょうはツアーが休みだったので旭川に出かけました。 ところで、ボクは山に履いていくズボン以外の冬用ズボンを1着しか持っていません。いやいや、貧乏アピールじゃないですよ。冬のほとんどをフィールドで過ごすことの多いボクには街着が必要ないので、気がつけばジーンズ1本しか持っていないことに気付いたのです。 もっと早くに気付けよ! さて、その一張羅?のリーバイスを履いてきょうも出かけました。 昼飯は、もちろんラーメンです。ラーメンだラーメンだ〜。 お出かけ先によって立ち寄る店を選ぶのですが、ボクは旭川市内に8店舗ある梅光軒が好きです。8店舗あるといってもフランチャイズ展開しているのではなく、修行の末に暖簾分けされたお店です。お店ごとにちゃんと主人がおり、自ら麺を茹でています。それぞれ味に微妙な違いがあります。 ボクは、梅光軒では必ず、しょうゆラーメンをオーダーします。 梅光軒のなかでは末広店がいちばんおいしいと思います。スープの味はまさに神の領域です。 チャーシューは神居店がいちばんおいしいと思います。甘くてトロトロですから! 本店は味が変わることがあります。本店だけは日によって作る人が違うことがあるのかもしれません。 きょうは、はじめて豊岡店に行きました。住宅街のなかにある喫茶店のようなお店でした。たぶん昔は喫茶店だったものを改築したんでしょう。 いやあ、ここのチャーシューは美味でした! これまでのチャーシュー王座、神居店を僅差で破って優勝!ってカンジです。分厚くて肉の旨みがギュ〜です。やたらと柔らかいのではなく、お肉の味で勝負っていう潔さも良かった。 スープはやや濃い味です。油加減はちょうどいいです。 やっぱ梅光軒のラーメンはどこもすばらしいです。 旭川ラーメンマップ http://iwaino.net/ramen/tiiki/map.htm 2009年1月25日(日) ザ・開拓 トンネルを抜けたら・・・!!! 新田の開墾じゃないですよ。 バックカントリーツアーの新コース開拓に行ってきました。 場所は、暑寒別岳の周辺です。増毛山塊といいますが、いい山がいっぱいあるのです。「雨竜沼湿原」などが有名です。 そしてここは、豪雪地帯でもあります。 吹雪模様のきょう、ワイパー全開で車を運転して暑寒別岳を目指しました。でも、遠いんですよね。1時間たってもまだようやく旭川市街です。いつもならば出発1時間後にはスキーを履いているんですよ。 2時間以上、100k以上もノンストップで走り続けてようやく登山口の峠に辿り着きました。 いやあ遠い。遠すぎる。 旭川をすぎて深川あたりの田園風景を走行するころにはお天気が良くなってきました。きれいな音江連山を眺めながら、これは素敵な開拓日和になるぞ〜なんて意気込んでいたんだけど、現実は甘くなかったです。 暑寒別の山々に差し掛かり、日本海へと抜けるトンネルを抜けたら・・・ !!!!! 雪だらけ。豪雪じゃ〜〜。 日本海の豪雪パワーをまざまざと見せつけられたのでした。 ええ。この山、なかなか素敵なところでした。うひゃ〜、みたいな素敵な場所がいっぱいあって、これから進めていく開拓が楽しみです。 でもでも〜ですね。 「雪、深すぎますから。」 そして遠すぎます。 吹雪に視界と行く手を遮られて早々に撤退しました。 帰りに音江山の登山口に立ち寄ってみました。 いやあ。すごいですね。すっかり有名になった音江山です。林道からはメインハイウェイのような太い「道路」がしっかり刻まれていました。 滑るところは残っているんだろうか? 2009年1月24日(土) 雲は躍動する 「山のお天気はかわりやすい」 今さら言われなくても誰もが知っていることでしょう。 山のお天気はあっという間に崩れて荒れ模様になる、という意味で使われることが多いものですが、逆のこともあります。 冬山は、荒れ狂っているばかりではありません。 きょうのツアーは中止の可能性もあったのですが、現場にきてみると案外いいカンジ。まあ出発してみようということで十勝岳に向けて歩きだしました。 すると、徐々に天候が回復していきます。手が届きそうな頭のうえ、すぐそこを分厚い鉛色の雲がびゅんびゅん飛び交います。遠くへと足早に去っていく雲の合間からは時折、まぶしい日差しが降り注ぐのです。 ほんの一瞬、十勝連峰が輝きます。 でもまたすぐに雲に覆われる・・・。 奇跡の瞬間をカメラに収めようと、みんな真剣に雲を見つめていました。 全然期待していなかったのに、雪質もけっこういいカンジでした。 2009年1月23日(金) 雨と雪まつりと雪崩と なんと雨です。1月ですよ! 最低気温30度でもおかしくはない季節なんですが・・・。(マイナス30℃ね) 本日の午前中のツアープログラムは強風のなかではありましたが、何とか無事に終えました。(けっこう大変だったけど) ツアーの終了を待っていたかのように午後から本格的に雨が降り出しました。 毎年、札幌の雪まつりや層雲峡の氷瀑まつりの前後には札幌や旭川などの大きな町で雨が降ることがあるのですが、ここ美瑛町までが雨になることは滅多にないのです。山岳地帯は言うまでもなく。 なんだか妙にあたたかい冬です。 参ったな。 今夜から天候が急激に変わります。未明には気温が急降下、明日は寒くなって、まとまった雪の降る1日になりそう。 雨→急激な気温低下→凍結→まとまった降雪 とくれば、 そう。雪崩なんです。山では雪崩が起きやすいんです。 今年は暖気と寒気が交互にやってきます。そういうお天気パターンが続いています。そして実際に雪崩が起きています。まだ犠牲者が出ていないだけなんです。 なんとも不気味な冬です。 (写真)亀裂が入り、雪崩を起こす直前の雪面 三段山にて 2009年1月22日(木) いろいろな山を滑りたいし、いろんなことしてみたい 冬の間は三段山や十勝岳の周辺を中心に仕事をする機会が多いボクですが、シーズンもラストになってくると、だんだんと違う山々にも行ってみたいし、違うこともしてみたくなります。 まあ、当然といえば当然です。 いくつか、新メニューを加えてみました。 これらをイベント的にやってみようと思ってます。
「楽しいレスキュー訓練付きバックカントリーテレマークツアー」 通常のテレマーク・スノーボードのツアーのなかで実際にレスキューします。ひとりじゃできないから普段は何もやってない。というアナタに最適かも! 大丈夫か!いま助けるぞ!
そのものズバリ、遠征します。違う山域に行きます。好評ならば来年以降もレギュラー化するかも?暑寒別のあたりに興味津々?北大雪とか?ん〜?
そのまんまズバリ。クロカンで三段山に行きます。果たしてどうなることやら?予想に反して受付開始早々に予約が入り始めました。案外満員になりそうなカンジです。みんな変なこと好きだなあ〜〜。 (予想に反して?早くも混んできました) そのほか、ガイド二名でフォローしつつ、いつもは敬遠している山域にも行ってみたい。ボクとguroさん(北海道山岳ガイド協会・日本テレマークスキー協会公認指導員)のガイドコンビは最も安全にして最強だと思いますよ! 三段山だけじゃ勿体ないです! 例えば、3月の第1第3土日に実施するテレマークツアーに、 三峰山・富良野岳・暑寒別周辺の山 を加えていきたいと考えていますが、これは調整中。ぜひ実現したいものです。 ダブルガイドなので、滑りにあまり自信のない方でも参加していただけるツアーにしたいと思います。ゆるーく滑りたい方には緩斜面をセレクトしましょう。 あ。ボクはけっこう緩斜面が好きですから。(滑りに自信がないから) このツアー、先行仮予約も受け付けます。(仮予約無料) まぁ、ほとんどボクの趣味のようなものなんですが、是非ともお付き合いしていただきたいです。 お楽しみに。 2009年1月20日(火) プロガイドになるには? いま、北海道でプロ山岳ガイドと呼べるひとは、北海道アウトドア資格制度の公認を受けるか、北海道山岳ガイド協会の公認を受ける必要がある。 もちろん何度かの試験に合格しなければならない。 ちょっと厳しい道程かもしれないけれど、目を背けずに一歩一歩クリアしてほしい。決して難しいことではないから。 無資格でガイドをしている人は多い。別に罰則はないがカッコ悪いし、ちょっと肩身が狭いだろう。やはりここはちゃんと知識を身につけて、トレーニングを積み、試験に合格して堂々とプロガイドだと名乗るべきだと思う。 実際に無資格のガイドさんは、ちょっと何かが足りないという印象がある。真似事はしょせん、真似事にすぎない。料理に入念な仕込みが必要なように、無資格のガイドさんの仕事はカッコよく見せようと表面ばかり派手で、仕事の仕込みが足りないように見える。なんとも危なっかしい。 プロとして仕事をするには、それなりの仕込みが必要だ。カッコだけじゃ、ダメだぞ!カッコだけじゃ、所詮はプロガイドごっこにすぎないから。 さて、もうすぐ冬山ガイドの試験がある。 この難関の試験にチャレンジする精鋭の諸君、ここまで来る道程は長かったはずだ。2つの試験に合格して公認をうけたうえで実績を積み、さらに2つの試験に合格しなければならない。 ほとんどの人にとって、4回目の試験だろう。 冬山ガイド試験に合格する秘訣。ボクがアドバイスできることは、たったひとつしかない。 もし、あなたがプロガイドならば、これは試験だと思わなければいい。 試験ではない。これはガイドの仕事なのだ。いつものとおりこなせばいい。 正々堂々と仕事をすればいい。 ガイドトークもいつもと一緒でいい。いつもやっていることを、すればいいのだ。 お も ろ い 話 も、どんどんしたらいい。緊張しがちな試験の場も和むだろう。 君はプロガイドだ。なにも試験だからって委縮することはない。 堂々とやれば、必ず合格できる。 先輩からのアドバイスだ。 もし、もっと実践的なアドバイスが必要ならば、ボクに連絡してくれ。電話でもメールでもいい。ボクは何も出し惜しみしないから、なんでも教えよう。なあに、金はいらない。そのかわりと言ってはナンだが、こちらに来るついでがあれば手土産に鯛焼きを5つばかり買ってきてくれ。 鯛焼きは、粒あんがいいな。 なあに、君はプロだ。必ず合格できるぞ。心配はいらない。 健闘を祈る。 2009年1月19日(月) 食は大事。 朝から吹雪いている。きょうのツアーはキャンセルになった。 急に暇になったのでカムイスキーリンクスに行くことにした。 なんだかんだで2名が一緒に行くことになった。仕事ではなくアゾビなので気が楽でいい。学生時代みたいなカンジが面白い。3人いたら車のなかも賑やかで楽しい。 カムイは空いていた。吹雪は止んだけど気温があがり、お天気は不安定だ。さっきまで時折小雨が降ったりしていたけど、昼前には青空ものぞいた。 カムイに出来たラーメン屋「nob」さんは、おいしかった。 帰りに「秀岳荘」に寄ったら閉まっていた。そっかー、月曜日は定休日だった。 仕方ないので近くの「壷屋本店」でお茶をした。抹茶と白玉ぜんざい。ぜんざいにはソフトクリームがどん! ずっと気になっていた御料乃湯に行った。面白い温泉だ!1時間では物足りないぞ。こんどツアーにも組み入れよう。(って、ドコの山に行くん?) 腹が減ったので「トリトン」へ。山わさびのかっぱ巻きを食って悶絶した。 オレ、気絶するかと思ったぜ。 デザートにホットアイスを食って満足満足。 7時解散。 暴飲暴食ツアーだった。
2009年1月18日(日) 雪は、変化する
1月17日(土) あれれ?重たいぞ? 雪の状態はたった一晩で変化する。決して同じということはない。 前日の激パウが嘘のように、雪が重い。先日の雪はすでに締まりはじめている。締まった雪は重たいのだ。 雪は深くて重い。こういうときは急傾斜を滑ると調子いいので、いつもと違うコース展開になった。スノートレッキングが中級程度になり、テレマーク中級が上級になったが、それでちょうどいいカンジだ。 美瑛の丘の天気は良かったけれど、山の天気はパッとしない。標高1400m付近からは視界が悪 くてそれ以上登る気がしなかった。僕らは登山にきているのではなく、滑りにきているのだから。
1月18日(日) きょうの1日に感謝 またまた雪質が変化した。きょうは羽毛のようなパウダースノー。 表面の雪はまるでダウンジャケットの中身のようだ。風もないのにふわりと浮かぶような軽さ、そして、絹のような美しさ。 美しいものは、はかない。この雪もあと数時間しか続かないだろう。 1日1日を慈しむ。きょう、この日に感謝しよう。よい山と、よい仲間。
おれたちの行くところには・・・
いつもパウダーがあった。
空にむけて登れば・・・
落下するしかない。(以上、テレマークツアー)
あああ素敵♪
きゃあぁぁぁ楽しぃぃぃぃぃ!
すでに酒気帯びのひと (以上、スノートレッキング) パウダーそれは、三段山の代名詞。 2009年1月17日(土) 三段山2段目の雪崩
雪崩の破断面 雪崩発生から5日が経過して、すでに現場には新雪が60センチ積もっているが、それでもなお50センチ近い断面が露出している 三段山2段目夏道ルートにて
雪崩のデブリ(堆積)を歩く。あまり気持ちのいいものではない。
「三段山では雪崩は起きない」 ビーコンを持たない、あるベテランの登山者は自信満々の表情でそう言い放った。今から7年前のことだ。だからビーコンなど、必要ないのだ、と。 今回だけではない。2年前にはこの100m東で雪崩による死亡事故があった。比較的安全だといわれる夏道ルートの周辺ですら、こうなのだ。 これが真実。これが現実だ。 「三段山では雪崩が起きる」 もちろん十勝連峰どこでも雪崩は起きる。 この日、吹上温泉白銀荘ではカミフ会の雪崩事故防止セミナーが開かれていた。もし、可能ならば講習生に見てもらいたいと思う。 常に危機感をもつこと。大切なことだ。 雪山は楽しい。だからこそ生きて帰ろう。 2009年1月16日(金) きょうの激パウ三段山
10:00 標高1000m、吹上温泉に到着。
激パウなのでみんな落ち着かない。
滑っている間は全身が雪煙に包まれて息ができなかった。ゴーグルをつけていなかったら何も見えなかったと思う。 《 総 評 》 この48時間であまりにも雪が降りすぎた。誰もが「登り鬼ラッセル、下りもラッセル」になると信じて疑わなかった。実際、いつもならば平日でも何組もバックカントリーに入山する三段山だけど、きょう山に入ったのはわずか1組だけだった。その人たちは下りもラッセルで苦しんでいたので僕らもまた、あまり期待はしなかったのだ。 しかし、完全に裏切られた。軽い雪はラッセルの苦しさを半減してくれたし、雪質はきわめて軽い羽毛状で、なめらなかすべりやすい雪。滑降をはじめると、ほんの先ほどまで膝ラッセルだった雪はすべてが雪煙にかわって全身を包み込み、空中に消えていったのだ。。。
ああ、素晴らしすぎる・・・。間違いなく今シーズン最高の状態だった。 そして何よりも、このフィールドは、十勝連峰はすばらしい。
フィールドへ移動する準備の講習スタッフ 本音は「滑りたい〜〜」 でも言えない、みたいな。 2009年1月15日(木) 吹雪
窓の風景 「大変だ!庭が見えないぞ!」 朝から雪がじゃんじゃん降ってます。 視界が悪いので、家のなかでじっとしてます。 午前中いったん止んだので雪かきをしたけど、無意味だったデス。 2009年1月14日(水) 開拓って難しい
見た目は悪くない。 (塩ラーメン700円)
おいしそう! でも、おいしいとは限らないのだ。 (塩とんこつ650円) 下見の際に立ち寄ったラーメン屋さんにて。 まあね、新規開拓って、失敗して当たり前だから。 それにしても今年の道北は雪が少ない。増毛山地も少ない印象。深川周辺などは山肌が笹藪だらけだ。沢は埋もれていないし。 反面、道東方面はいいらしいという報告が多数よせられる。 う〜む・・・。 開拓からさきほど帰宅。ガソリンばかり消費して本日も収穫なし。 気を取り直して、明日からまたガンバロー! 2009年1月13日(火) 遠征に悩む 「いつも十勝連峰ばかりだから、たまには違う山にも行こうよ。」 ということになった。 昨年からそのことばかり考えて、地図を引っ張りだしては「う〜ん・・・」と唸ってばかりいる。 魅力的な山はいっぱいあるのに、どこも、帯に短し襷に長し。なのだ。 プライベートな遠征ならば迷わず、登山口あたりで1泊して早朝には登り始めて、昼過ぎにはスキー滑降に入る。午後早くに車に戻る。みたいなカンジの、誰もが考えるとおりにスケジュールを進めるんだけど、ツアープログラムの遠征プランとなるとそうはいかない。そもそも宿泊付きのツアーは保険の問題もあるし準備が複雑になる。それに、いつもお客さんを紹介してくれるペンションやホテルに申し訳がない。天塩山地や北大雪、暑寒別岳方面になると美瑛や富良野宿泊では難しくなるから旭川市内宿泊を勧めることになりかねない。 自分の都合ばかり考えていてはツアープログラムは成立しないのだ。 結局、日帰りで無理のない範囲で、という制約のもとにプランを練り上げなければならない。 車の移動は2時間以内、登り3時間以内。パウダースノー。眺望付き。温泉があればなお良し。 最初は20以上もあった山のリストがだんだん少なくなって、手元に残ったのは2、3か所だ。確定的な旭岳をのぞき、それらはいずれも、これから予行演習を繰り返さなければならない。 悩んだ末に北大雪がリストから外れた。増毛山地もあやうい。遠すぎる。いい山だけど、ボクのお客さんにはぜひ美瑛富良野エリアに宿泊してほしいから。 旭岳も同じ理由で外れそうだ。旭岳温泉に宿泊するひとが対象になるだろうから、ボクのエリアとはいえなくなる。 地形も考慮しなければならない。沢をいくつも越えるなどアプローチが複雑な山も多いから、スノーボードも一緒に行くことができる山はさらに数が減る。 ふと思うのだ。 こうしてプランを練っていると、十勝連峰の良さがあらためて実感できるのだ。 車の移動は1時間以内、登り3時間以内。パウダースノー。眺望付き。温泉つき。それはまさに十勝連峰の山々のことじゃないか! こんなに恵まれた環境にいるのに、わざわざ遠征する必要はあるのか? 車を運転していつもの倍以上のガソリンを消費して排気ガスを撒き散らして、そこまでして、わざわざ行かなければならない山なのか? 口先では「エコ推進」とか言いながら。なんだか嘘っぽいな。 う〜ん・・・。 よく、わかんないや。 遠征ツアー危うし! 2009年1月12日(月) 助けましょうか?
「転んじゃった〜」 笑ってないで、助けてよ。 2009年1月11日(日) 変態さん、いらっしゃい
変態さ〜ん、
いらっしゃ〜い! 美瑛の「星の庵」さんに宿泊の東京在住、普通のサラリーマン「ないたさん」。スパイクタイヤを履いたマウンテンバイクで厳冬期の冬山山岳サイクリング。十勝岳温泉凌雲閣 (標高1280m)まで行き吹上温泉白銀荘(標高1030m)で露天風呂をひっかけて、夕方には美馬牛まで帰ってきました。 それって・・・。いやはや、変態の領域ですよね。 行きと帰りの道中それぞれ1回。それから吹上温泉白銀荘。計3回も謎の自転車に遭遇したガイドの山小屋のツアー車。一時騒然となりました。 2009年1月10日(土) 大荒れ? 前日から天気予報はひどいことばかり言ってます。 確かに天気図もひどい。 このように、目玉が2つある低気圧は異常に発達することが多いので、 「爆弾低気圧」 などと呼ばれることが多く、まさにいま爆弾が北日本を直撃しようとしています。 でも? まだ、美瑛は静穏です。雪も降らず、風もあまりありません。 札幌も、静穏なんだそうです。 予報では昨晩から荒れ始めて、きょうは暴風雪になりそうだということでしたが、予報は外れたのか? これは、嵐の前の静けさか、それとも空振りなのか? どうなんでしょうか? 十勝連峰は早朝から全景がよく見えていましたが、背後から津波に襲われるごとく、分厚い雲に飲み込まれる寸前といった様相で、受け止めきれずに溢れた雲が斜面をなだれをうってコチラ側に落ちてくるのが見えていました。 いまはもう山は見えません。 山はどうなっているのか? 明日、天気は荒れるのでしょうか? 妙に気温が高いのが気になります。なんだか不気味なお天気です。 2009年1月9日(金) 氷点下18度で晴天の美瑛 それからメロンのお話 今朝は冷えたな、15度くらい?と思ったら、美馬牛は18度だったようです。 この時期としては普通だけど、妙に暖かい今冬のこと、朝の寒さは身にしみました。寒さに弱くなったのかな? こういう日は決まって日中は晴天になるんです。空気は乾燥して雪もサラサラになります。 きょうの美瑛の丘めぐりツアーはとても気持ちのいい雪上散歩になりました。 さて、テレマークスキーインストラクターのguroガイドが率いるバックカントリーテレマークスキー中級ツアーですが、2月21日(土)22日(日)はguroさんが来られなくなり担当ガイドが空欄だったんですが、急きょピンチヒッターとして上田ガイドが引き受けてくれることになりました。 上田ガイド担当ということを告知して改めて募集したところ、半日もしないうちに満員に! いや驚きました。 みなさん、ありがとうございます! 上田ガイドって何者でしょうか?気になる方はコチラをのぞいてみてください。
スキージャーナル・ソウルスライド等でおなじみ 富良野のメロン農家、上田さんのWeb
4年前までガイドの山小屋のテレマークツアーのガイドを引き受けてくれていました。今は富良野で、おいしいメロンを作っています。 このメロン、この界隈ではちょびっと有名です。 収穫時期は限られますが、評判が評判をよび、裏ワザ的にこっそりウエダメロンを使うお宿やお店も増えてきました。生産者の上田さん本人が快く個別の配達も引き受けてくれるうえ、びっくりするくらい、おいしいメロンメロン。 自分で作ってますから、どの玉がおいしいかを知ってる。おいしい玉を選んで自分で届けてくれる。 評判にはちゃんと理由があるんです。そんな農家さん、なかなかないですよ。 ボクは夏の恒例行事として毎年、両親や兄弟、親戚にメロンを送るんですが、おととしから上田さんのメロンにしました。 それまでは毎年7月下旬あたりにスーパーや農協などで手続きをして全国に発送してもらってたんだけど、マニュアルどおりで義務的な対応だし、どこの生産者のメロンが届けられるのかもわからず、たまに ?な品が混じることもありました。家族からも「メロンが届いたよ」って言われるだけでした。 ウエダメロンにしてからはものすごく変わりました。 メロンの生産者本人が心をこめて直接選んで発送してくれます。 メロンが届いた家族親戚からも 「おいしい!どうしたのよこのメロン!」って言われます。 すごく高級だと勘違いされて、倍返しのお中元が来たりします。 ボクも得したりします。^^; みなさーん、どうせ買うならウエダメロンです。 知らないひとが作ったメロンを買うよりも、いいに決まってますしね。 うれしい顔がいっぱい。こういうのっていいですね。 富良野発、うれしいの連鎖ですよ。本音でボクの超オススメです。 2009年1月8日(木) 美瑛神社 今年もゑべっさん(十日戎)の季節がやってきました。皆様お風邪などひいてはいませんか?いやはや寒いですからね。ご自愛くださいね。 さて、我が家では昨日の夕方、ようやく初詣を済ませました。 松の内ギリギリセーフ!うちはいつ何事もギリギリってカンジですが、滑り込みセーフで間に会った時のあのきわどい安心感が好きですね!(ダメ?) ところで、美瑛神社はもともと美瑛の町の商店街を参道に、商店街の南の端、美瑛川を背にして建っていたってご存知でしたか? 市街地の再開発で現在の場所に移転したのです。現在の場所は美瑛市街地中心部の、ちょうど北東に位置します。きっと町の鬼門封じの場所ですよね。 昔は参道(いまの商店街)に夜店が出たりして、たいそう賑やかだったそうです。ちょうど美瑛駅のあたりが「お旅所」になります。そういえばバッチリの場所ですよね。 今のとんがり屋根の町並みも悪くないけれど、伝統的な町のつくりが壊されてしまったのは残念です。 昔のほうがよかったという人は多いです。ボクもそう思います。 さて、ボクら夫婦は今どき珍しいんですが、ちゃらんぽらんなようで実は神道なんです。妻の実家も神道だし、ボクの実家も神道です。仏教じゃないんです。だから、神社参りが大事。松の内に間に合ってよかった〜!ってカンジです。キリスト教にとってのクリスマスのようなものだから。 それでもボクはいい加減なんだけど、女房の実家はあの陰陽道の「安倍晴明」の血筋で、本人は意識してないようだけど、けっこういろんな節目を気にしてます。ボクが旅に出るときは御札を持たせるし、家族の誰かが病気をしたら神社に参拝するんです。だから僕らにとって美瑛神社は案外大切な場所です。 お正月がおわったら厄神さんがあって、それから節分。ああ冬は忙しい。 こんどは厄払いに来ることにしました。 2009年1月7日(水) 冬のさまよいドライブ きょうも仕事が休みなので、暑寒別岳(雨竜町)あたりをさまよってきました。 「暑寒の塔」 雨竜町の穀物サイロ オーストラリア内陸の穀倉地帯では、どこも町の中心部に巨大な円筒の塔(穀物サイロ)があった。 「暑寒の塔」も、なんだか似ていると思った。 うまいもの発見 雨竜・国道275号線、道の駅の「五目焼きそば」 いや〜激ウマですから! どこかで会ったことがあるような気がする人。道の駅にて 豪州の穀物サイロを遠望 「暑寒の塔」にそっくりだ [MEMO] オーストラリア内陸の穀倉地帯では、町(集落)の中心部に決まって巨大な穀物サイロがあり、それはしばしば50キロ先からも見えた。酒場と雑貨屋と巨大サイロの3点セットで形成された人口100人程度の小さな町(集落)が古いハイウェイ沿い100km毎に点在していた。 〈写真〉自転車大陸横断旅の途中、エアハイウェイPenong近郊にて 2008年11月 2009年1月6日(火) お正月だし、めでたい友人
仕事が休みなので友人に会いにいきました。相変わらずゴキゲンな野郎でした。 2009年1月5日(月) 道産子母娘、おそるべし 場所 美瑛町 五稜の丘 天気 曇り 時々晴れ間 気温 マイナス5度前後 積雪 40cm前後 雪質 足首ラッセル、パウダー 総評 楽しい! お正月休みがおわり、みんなそれぞれの職場や家庭に帰っていった。 きょうの参加者は新得町にお住まいのお母さんと娘さんの2名。このツアーのあと午後の飛行機で娘さんは職場のある東京に帰るのだという。 家族のお正月最後の思い出づくりをボクが預かる。 よ〜し、限られた時間、目一杯楽しもうではないか! 思いのほか天気はいい。雪雲が途切れて、時折真っ白な丘にスポットライトのような陽ざしが注がれる。 美しい風景だ。 お母さんは初心者同然だという。子供のころ以来、スキーはしたことがないという。装着にも手間取り、立っているのがやっとという始末。 なんとも心もとない。こういうとき、ガイドの力量が試される。 娘さんはマイスキー持参だ。僕のと同じスキーを履いている。なんでも、さいきんテレマークを始めたばかりなんだという。 そうかそうか。じゃ、安心だ。 問題は、お母さん。 ところがどっこい。お母さん。 歩き始めたら人がかわった。ずんずん歩く。どんどん歩く。登りだってへっちゃらだ。 なぜだ? あっという間に五稜山、三角点を踏む。登頂だ。 滑り始めたら、もっとびっくり。すごい勢いで滑るのだ。まるでゲレンデを爆走するチビッコ暴走族のようだ。てゆうか、チビッコ暴走族そのものだ。 僕を追い抜きかねない勢いなのだ。 マイ・テレマークスキーで参加した娘さんのほうが、かえって慎重に滑る。 パウダースノーを慈しむように滑る。 お母さんはというと、パウダーを蹴散らす。 聞けば、そういえば子供のころ、裏山でスキーで遊んだという。お母様は一瞬でその頃に戻ったのだろう。 どうりて、子どもに見えたはずだ。 道産子、おそるべし。 家族の時間をボクが預かったはずだったのに、ボクが遊んでもらったようなカンジがする。いやはや楽しかった。子供にかえったような気分だ。 なんだか照れくさかった。 僕んちの2歳と4歳の娘にもスキーを買ってやろうと思った。 裏山で滑っていたことを思い出したという。 2009年1月4日(日) きょうの十勝岳と三段山 情報は錯綜する 天気 曇り時々雪 やや視界不良 気温 マイナス10度前後 積雪 100cm超 雪質 足首ラッセル、ふんわりパウダー 総評 素晴らしい・・・ 十勝岳避難小屋が再建されたらしいというウワサがあった。 でもボクの周囲には誰も真相を知るものがいない。 山岳ガイド協会のメーリングリスト情報は確かなのか? この目で確かめに行くことにした。 出発時、視界はよかった。晴れ間もあった。目視ではかつての避難小屋跡に建物らしきものが見えるが定かではない。 これは実際に行ってみるしかない。 風雪はしのげるのか? 泊まれるのか? 広さは? なかで焼肉は焼けるのか? 興味は尽きない。 しかし、徐々に天候は悪化してくる。視界が悪くなるおそれがあった。標高1300に差し掛かったところでguroガイドが判断を下した。 ここから滑りましょう。 みんなで十勝岳特有の広い斜面に滑りこんだ。いい雪だ。 しかし、ラストのY田さんが消えていったところで視界が急激に悪くなった。間一髪、全員がホワイトアウトに巻かれるところだったぜ。 つづいてテレマーク隊はナマコ尾根に行くか三段を登るかという楽しい選択に悩みつつ、くじら尾根の稜線で昼飯。結局、絶好の雪質を楽しむなら三段山でしょうということで西の谷を目指して登り返していったのであった。 ところで、果たして十勝岳避難小屋はほんとうに再建されているのだろうか?秋にはまだ何も建っていなかったというのに。 美瑛町の予算ではないはず。では、いったい誰が? 真相解明は後日に託されたのだった。 みんなで十勝岳の広大な斜面を登る 2009年1月3日(土) きょうの三段山 三段山クラブとの年始挨拶は標高1300mだった 天気 曇り たまに晴れ間 気温 マイナス5度前後 積雪 100cm超 雪質 締まり雪、軽くウィンドクラスト 総評 樹林帯は良好、森林限界超は難攻 なかなかいい雪だった。良く走り、よく曲がる。ヒャッホーなツアーになった。 やはり1月の雪はいい。バックカントリーはすばらしい。 標高1300m付近で賑やかな人たち発見。賑やか、ってゆうか、うるさい。見たことあるような滑り方のスキーヤーがいる。Sーさんそっくりだと思った。もしやと思って近づいてみたら、やはり三段山クラブの面々だった。 君たち、酔っているのか?叫びすぎだぜ。 さっきから、雄たけびが山々にこだましていたのだ。 ああ友人として恥ずかしい。 お正月のあいさつは標高1300m、雪山の真っ只中だった。いかにも俺たちらしいご挨拶になった。 白銀荘の温泉でも一緒になった。 「これから新年会ですけど、一緒にどう?」 いやいや嬉しいけどさ・・・。 おれも一緒に遊びたいけれど、そこはプロガイドの宿命。週末やパブリックホリデーは仕事なのだ。おれたちプロガイドが自由な時間を過ごせるのは平日だけなのだ。仕方ないのだ。 そのかわり、自由な仕事をさせてもらっている。好きな仕事を。 きょうは12人もの参加者があった。お正月早々、遠くからわざわざボクのツアーに遊びにきてくれた。東京、大阪、札幌、帯広・・・。飛行機で、車で、貴重な貴重な正月休みだというのに、ボクのツアーのために遠く美瑛まで足を運んでくれた人たち。お客様というか、みんな僕の仲間。大切な仲間だ。 こんな嬉しいことはない。 これ以上の幸せはないと思ってる。僕は本当に幸せ者だ。 みんなパウダースノーが大好きだ。 三段火口付近 2009年1月2日(金) 臨時ツアーなのだ。 ガイドの山小屋はたまにアバウトなことがある。 きょうは金曜日なのでバックカントリーツアーの実施はないけれど、たまたまガイドは2名いるし天気も悪くないので、急きょバックカントリーツアーも実施することにした。 お正月だし、いいんじゃない? 早速2名が参加を申し込んだので、あっという間に催行が決定して元気に出発していった。テレマークスキーインストラクターguroさんの、三段山バックカントリーツアーだ。 山の雪もお天気も思いのほか良かったらしい。昨日の悪雪はずいぶん改善されたという。 ボクは美瑛の丘のツアーを担当した。きょうの参加者にも、生まれて初めてスキーをするという外国人の女の子がいた。2ヶ国語のガイドツアーは冷や汗ものだったけれど、テレマークスキーはすばらしい。彼女もたちまちスキーに慣れて丘のうえをスタスタ歩いては滑り、キャアキャアはしゃいでいる。 みんな楽しそうだ。英語とニホンゴが混じり合った嬌声が雪原にひろがる。 同じツアーをクロスカントリースキーでやっていたときと比べてテレマークスキーになってからは、みんなの笑顔が格段に増えたと思う。クロスカントリースキーは軽くて値段も安いことが魅力だけど、あの細い板に慣れるのは少々時間がかかる。あの不安定さと難しさが面白いのだけれど、その一方ではもう2度とクロカンなんてしたくないという人も多かった。 クロスカントリースキーでツアーをやっていたとき、お客さんの評価は2分していた。 「やばい!楽しい!ハマッタかも!この不安定さがたまらない!」 「疲れた・・・。思っていたのと違う。全然楽しくなかった。もう2度とやらない。」 完全に相反する2種類の感想がよせられたものだ。悩みに悩んだ結果、ボクは思い切ってスキーをテレマークに入れ替えた。思いきった投資が必要だったけれど、これでよかったと思う。 だって、後者の意見がほとんど聞かれなくなったのだ。 野山を散策したり散歩するのならば、ボクはテレマークスキーが楽しいと思う。 でも、スポーツとしてジョギングするように駆けるのならば、やはりクロスカントリースキーがいい。特にアスリート系の人には絶対におすすめだ。 ボクはアスリート系ではないので、のんびり歩きたい派、たまにスイ〜っと滑りたい派なのだ。しんどいことは嫌い。楽しいこと好き。 そういう人に、テレマークスキーは向いていると思う。 のんびり歩いたり、パウダースノーを蹴散らしたり。 2009年1月1日(木) お正月の三段山 天気 曇り時々雪 視界不良 気温 マイナス5度前後 積雪 100cm超 雪質 ふくらはぎラッセル、ウィンドモナカになり損ねた重たい雪 総評 手ごわい 吹上温泉は薄暗く不気味な天気だった。粒の粗い雪が降りつづいていて風もある。そして、妙にネットリと温かい。この時期に気温が高いことは素直には喜べないものだ。 スノートレッキングツアーは本来、ビーコン装着義務のないツアーだけど、全員にビーコンをつけてもらった。安全のおまじないのようなものだ。 ガイドguroさんとボクのダブルガイドでルートを刻むが、雪が妙に重たくてさくさく進めない。あまり深い雪ではないのに雪が中途半端に固くて重たいので汗だくになってしまう。地味な作業だ。 馬鹿な話をしながらワアワア歩いている僕たちを尻目に黒い大きな鳥が何度か森を横切って飛ぶ。 雪の降りしきるなか原生林のなかにクマゲラがうろうろしているのだ。 「お。カラスがおる」とか言うたら、クマゲラだった。申し訳ない天然記念物。 お天気が気に食わないのか、クマゲラは一言も口を利かなかった。ケロリとも言わない。 無愛想なクマゲラもいたもんだ。 三段山の原生林ではクマゲラやエゾライチョウなど、ちょっと珍しい鳥によく出会う。元日からクマゲラに出会ったことは、縁起がいいかもしれない。 午後から さらにお天気が怪しくなりそうなので早めに下山した。お正月ということで白銀荘ではあたたかい甘酒が振舞われていたのがとても有難かった。
原生林のなかに道を刻む。雪が降れば消えてしまうけれど、それでいいのだ。
天然記念物クマゲラ 絶滅危惧種 三段山周辺は貴重な生息域なのだ。(写真:wikipediaより) |