ガイド日誌
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最近の出来事 北の暮らし歳時記など |
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2011年1月31日(月) たまには、掘り出し物の話題など
ガイドの山小屋のお客さん(Aさん男性)が、あまり使っていないスキーを売りたいということで、ビンディング付きの綺麗なテレマークスキーを送って来られました。 これが、けっこう注目の品なんです。
K2 ワールドピステ 181センチ。 たぶん2008-9年モデル?122-80-107, 1700g
状態はかなりいいと思います。上物の中古、評価は控えめに、5段階の4。 このモデル、かなり評判いいですよね? 身長170〜180くらいの方で、初級〜中級向きの、癖のないオールラウンドなテレマークスキーをお探しの方にピッタリではないでしょうか。 特に入門用にはベストかと思います。
金具付きで、2万8千円。インサートビスなので金具の取り付けによって板が痛んでいることもなく、中古でも安心して購入できるモデルです。
定価の3分の1です!! これだけ良好でこの値段、なかなかない上物だと思います。出所がはっきりしており、前オーナーさんも性格のいい方です。ヤフオクより 安心ですね♪
ガイドの山小屋でお預かりしてます。 現状手渡しですぐお売りします。前述どおり、2万8千円(税込)です。
気になる方は、ツアー参加で試乗できます!(シール貸します)
但し、お客さんからの大切なお預かり品なので、目が届かないところにお貸しすることはできません。試乗はツアー参加者だけに限定させてください。予めご了承ください。
ふっふっふ。狙っているひと、多いでしょう?
たぶん、あっという間に売れると思うので、売り切れの節はご容赦を。 ^^;
【販売内容】 スキー本体 / K2 ワールドピステ 定価 63,000円 ・ 金具 / ロッテフェラー R8 定価 21,000円 販売価格 \28,000 税込 なるべく現状手渡しを希望します。現金もしくは持ち主さんへの銀行振込 返品不可※ ※クレームや値引きなどは一切お受けできません。完璧を求める方は新品の購入をおすすめします。 2011年1月30日(日) さらに試される三段山
悩みました。
天気はほぼ快晴。見上げれば十勝岳(前十勝)が、 こっち来いこっち来いと、荒くれた斜面をどどーん!と据えて手招きしているじゃありませんか。
じゃ、お招きにあずかろうということで、行くことにしました。
しかーし!
麓から見あげる十勝岳の斜面は風に叩かれて一面に縞模様が走っています。先週のパウダーはどこかに飛んでいった感じぃ?
やべーよ。おれたちの技量じゃあ、どうにもならんよ。
悩んでいるときに参加者のMさんの、10分前くらいの「つぶやき」を思い出してみます。 「シャチョ〜、○谷から△尾根で、K中級でフィニッシュなんて、どうっすかね?」 う〜ん、それ、悪くないかも! ということで、Mさん採用!三段山に引き返して、三段山から○谷を使って△尾根にアクセスすることにしました。いや〜、本日は良いアシスタントに恵まれた。
が、しかし!
登ってみたら、○谷の雪のつき方が今年はイマイチ。しかも、本日の南東の風に対して風下だから雪はやわらかいかも、という僅かな期待もあっさり裏切られて、風の影響をモロにうけた重たい詰雪は、高速からバランスを失って刺されば即、軽く見積もっても捻挫は間違いなし!というかんじで、失敗をゆるさない油断ならない危険な代物でした。個人的にはモノは試しに行ってみたいけど、職業ガイドとしては皆にとってリスクが少々大き過ぎた。
当初のプランは諦めました。
そのあとは散々。 しかも! トラブル知らずで知られていたテレマークビンディング、ボレーのスイッチバック(開放機能のあるツアービンディング・下記写真)がトラブル!
悪雪なのにビビリ滑りで下山という、なんとも情けない姿になってしまった本日の山小屋。無念ですぅ〜
ちなみに、ボレースイッチバック(右写真)のトラブル原因は、結論から言うと、内部凍結。 さあ、滑ろうと思ったら、開放のままでロックされない。
や、やべ〜!
衝撃でなんとかなるかと思ってガンガン叩いたり、プライヤーで引っ張ったり、工具であちこち突いたり、現場でできる限りのことをしてみたけど打つ手はなく、開放のまま滑るしかありませんでした。(酷〜)
必ず室温で保管するなど乾燥には十分に気を使っていたつもりだったんですが、使用頻度が高すぎたのでしょうか。内部に入ってしまった水分を十分には解消しきれていなかったんですね。 ちなみに、帰社後ヘアドライヤーで加熱したら、あっという間に直りました。 カシャッって、いつもの小気味のいい音で、正常にロック。 やっぱり凍結だったんだ〜。
きょうから保管場所を従来のスキー保管室(室温10〜15℃)からリビングのストーブ近く(20℃以上かつわが家の一等地かつ人間以上の待遇)に変更することにしましたが、ここまでしなきゃいけないとは・・・。スキー様は王様待遇! まあ、使用するスキーを数種類使い分けてリスクを分散するといいんでしょうね。わかってはいるんだけど・・・。
ボクはつい、やっぱりきょうも、お気に入りのK2ワークスティンクス(初代モデル・問題のビンディング付き)ばかり使ってしまいますが。 ^^;
ところで、新しい板を注文したばかりのMさん、ビンディングはボレーのスイッチバック(当該)と決めていたのに、このトラブルを目の当たりにしてブラックダイヤモンドのO1に購入を変更されました。まったくもって無理もないこと。
なにしろ冬山です。こういうトラブルは洒落にならず、場合によっては命に関わるかもしれません。 G社のように頻繁に外部凍結するのも困るけど、それは工具で削ったりして何とかなる。だけど、内部凍結は打つ手なし。どうにもならない。現場でバラバラにするしかない?それともヘアドライヤー持ってくとか?
完璧な道具なんてない、ということでしょうか。
2011年1月29日(土) 試される三段山 軽量級苦しみ、重量級へっちゃらの日
お天気は、まずまず。
先週のパウダーが忘れられず、今週も!と勇んで山に向かいましたが、事前情報どおり、雪の状態が芳しくありません。 パウダーは水曜日まで、その夜から強風になり、一晩でウィンドパック&クラストと呼ばれる癖のある雪に変わってしまったと、いくつかの情報筋から聞いていたのですが、果たして大体そのとおりでした。
雪の状態というのは個人の主観や好み、はたまたボードかスキーか、山スキーなのかテレマークスキーなのかによって印象が大きく変わってきます。また、上級者にとって「最高!」な雪は中級者にとって「最高!」であるとは限らず、そのへんいろいろあわせて客観的に推測しなければいけません。 ○○さんが否定的なら、実はまずまず良い、とか、△△さんが最高!って叫んでいたら、僕らには手に負えなかったり。 まあそのへんの見極め、ボクはたぶん得意だと思います。癖のある知人友人がまわりに多いからでしょうね。わりと鍛えられてます。 ^^;
ボクはまあ、あまのじゃくにならないよう、また、なるべく初心者の気持ちになるよう、その日の印象を書いています。ですから上級者以上の方にとってはあまり参考にならないかもしれません。スミマセン
あ、それから。 「体重」によってもかなり印象が違ってくると思います。
土曜日の雪は、めまぐるしく変化する妙なシロモノでした。むしろ僕のような、体重のある人のほうがパワーで押し切れるカンジだったと思います。強引にパワーで押し切る。 氷をバリバリ割りながら突き進む砕氷船の気分を満喫!いっぽうで、軽量級のひとたちは跳ね返されていました ^^;
重量級、いえ〜い!たまにはいいことあるねっ!
いっぽう、あまり風の当たらない樹林帯はなかなか良いパウダーでした。樹林帯は概ね斜度も緩めで中級者以上には物足りない傾向があるのですが、上質のパウダーが維持されていることが多いもの。 それまで苦戦していた「軽量級」のみなさんもホッとしたことでしょう。 癒されるぅ〜。
それにしても、いつも思うのは、本州勢は悪雪に強い。いや絶対、強い。
きょう参加のUさん@本州いわく、 「いや〜、北海道の雪、さすが柔らかいっすねっ!」
え?マジっすか?
わからん!!
ふだん、いったいどんな雪で滑っているんでしょう・・・。恐ろしすぎます。
2011年1月27日(木) カツヲが死んだの?
きょうは、食べ物の話です。
僕は、ほとんど好き嫌いがありません。食べられないものはないし、いわゆるゲテモノも口にします。食べ物の前では先入観よりもむしろ、その食べ物に興味が湧いて結局どんなものでも食べてしまいます。
ええと。おいしい、不味い、は別ですよ。 不味いものでも残さず食べますが、それとこれとは別。
自分の子供たちにも同じように好き嫌いをしないように説いていますが、 なかなかうまくいくものではありません。辛抱強く、説くしかない。強制したってダメです。納得して食べさせなければ。 子供って、大人が思うほど馬鹿ではないのです。
子供たちによく言うのは、 「食べることとは、生きることだ」ということ。
旅の途中で食べ物がなくなって苦労したことや、おにぎりが食べたくて泣いたことなど、話して聞かせてやると目を輝かせて「食いついて」きます。
そこにあるチキン、何だと思う?そう、ニワトリだ。 このニワトリは生きていた。でもお前たちのために死んでくれた。それを残すということは、ニワトリは無駄死をしたということだ。
お前たちが食べてくれると思ったからニワトリは死んでくれたんだ。 それを残すのか? お前たちのために死んでくれたニワトリをごみ箱に投げ込むつもりか? それじゃあ、ただの「殺し」だろう。
食べてやれ、食べて大きくなれお前たち。 そうすることでニワトリはお前たちのなかで生き続ける。 命を食べて、命をつなぐ。米の一粒にだって命がある。
そう言い終えると、子供たちは案外ちゃんと理解します。 ゆっくり、ゆっくり、1時間も2時間もかかることはあるけれど、食べ始めます。
「ニワトリさん、喜んでる?」 「ああ!喜んでいるとも!このへんで笑っているぞ!」 そう言ってお腹をくすぐると、子供たちは大いに納得して喜びます。
今朝、末っ子の三女の茶碗に、カツヲ節のふりかけを振りかけたときのこと。 カツオ、と書いたふりかけの袋をみて三女はこう言いました。
「カツオが死んだの?」
そうとも!カツオは死んだ。 だから食べてやれ。食べてカツオのぶんも生きてやれ。
そう言うと、わがままで生意気で小食な三女が、残さず食べてくれるのです。
大きくなれ、子供たち。
2011年1月23日(日) 奇跡の激パウ!快晴!三段山!
昨日は深い深いラッセルに悩みつつも、鼻水汗水ぐしょぐしょになりながら興奮した1日でした。 きっと、きょうもラッセル祭り、いや、パウダー祭りに違いなく。
しかも、快晴じゃないですか! ドえらいことになってしまった。
祭りだ!
吹上温泉に来てみたら、駐車場は昨日の3倍以上の騒ぎになってました。 入山届をザッと見通してみたところ、ここ1週間の積雪の傾向とあわせて予測したら、おそらく○尾根が大混雑じゃないかと思ったわけです。
こういう日には混雑しないルート選択をしたほうがいいのですが、それはつまり、きょうも一人でラッセル、という選択でもあるのです。 誰もいないところに行くということは即ち、そこに道はなく・・・。
道(ルート)は自分で作る。ゼロから。 決心するのは少々、勇気がいるかも。
自分も同じように○尾根を目指したら、先行者が苦労して開削したルートをそっくり頂いて時間も労力も半分以下で済むし、ラクだしお気楽だし、いいかも! 機をみて○尾根に先回りしてしまうこともできるし! えええ〜!!?? それって、ずるくない? ^^;
そんな考えが、頭をよぎったりします。一種の煩悩ですね〜。
でも、真にきょう一番のいい思いをしようと思うのならば、やはりルートは自分で開削するのが最良に決まってます。それに、良心も痛まないですから。 笑
煩悩、退散!
ええ、もちろん!そのために俺、そこそこ鍛えてます。 ラッセルだったら、誰にも負けません。 毎年恒例の2カ月の自転車旅(10〜12月)は、外国語の習得と、研鑽、キャリア、趣味、減量、暇つぶし、それから冬山に備えたトレーニングを同時に兼ねてます。
誰も好き好んで外国でひとりぼっち、しんどいことしてるわけじゃなく。 現役チャリダー俺。今シーズンもまた、この日のために耐えてきましたっ! 謹んでラッセル行かせていただきますっ!
押忍!
ええ、というわけできょうも最初からラッセルっす!汗〜〜 いや、ホントはね、ホントいうとね、ちょっと辛いんっすよね。汗汗〜〜
しかし、ですよ。 そのぶん、リターンは、でっかい。
きょうは昨日よりもさらに、ここ数年記憶にないくらい素晴らしかったんです。 昨日の深い雪は、少し締まっていて落ち着いてました。 そのうえさらに、昨夜の新雪が10センチくらい載っていました。 羽毛みたいなやつ。
しかも、快晴!
僕らの行く先には誰もおらず、滑る斜面はことごとくパウダーで、ノートラックで、夢のようでした。
あ、予想どおり、○尾根の混雑は、すごかったっすね。 あ、さすがにココは、素通りしました。 笑
僕たちを待っていたのは、容赦のない、オーバーヘッド、パウダー。 滑走するテレマークスキーヤー、ボーダーの全身を覆い尽くす、雪煙り。
スキーはよく走るし、天気はいいし、言うことない。 これ以上考えられないような条件がビシッと揃っていました。
きょう山に来ていたすべての人たちはきっと、きょうのことを一生忘れないと思います。
きょうは、そんな1日でした。
激パウ御礼。 十勝連峰はやっぱり世界でいちばん素敵なところだと思います。
たぶん来週末も、高いレベルの素晴らしいコンディションが続くと思います。 楽しみ〜!
2011年1月22日(土) 激パウ!十勝岳!
十勝岳の62噴火口北西に広がる奇跡の大斜面、前十勝に行ってきました。
吹上温泉白銀荘に到着した我々をまず出迎えてくれたのは、羽毛のように軽い新雪が40センチほど。
ふ〜んわり、40センチほどネ♪
いや〜、なんだか素敵なことありそうじゃないっすかね?
ともかく早く行こうぜ!ということで、せっせと十勝岳を目指します。 十勝岳の夏の登山道にはいくつかの石碑がありますが、いちばん手前にあるのが、「十勝岳爆発記念碑」。 十勝岳の火山活動監視カメラの下にあります。 台座を含めて高さが2m少しあるこの立派な石碑は先週まで「十勝岳爆発記念・・・」までが読めていました。つまり積雪は50センチほどだったと思われます。
きょうは、「十勝」だけになってる!
石碑正面の吹きだまった部分の雪を払って碑の回りをスキーで踏んだら、「十勝岳爆」になりました。つまり、現在の積雪は1m30センチくらいということです。
十勝岳 爆。
1週間でずいぶん積もったな〜。 きょうはいいことありそうです。
夏道の先行者ラッセルはフリコ沢で途切れ、そのあとはフルラッセルが待っていました。 どこまでも果てしなくラッセル。膝まで雪に埋もれながら、この日のために自転車旅で鍛えてきたパワーをルート開削に注ぎ込みました。
まず1本目を滑るべく、カバワラ尾根を登る。 俺たち、行かねば!
軽いとはいえ、そこはやはり膝ラッセル。 さすがに、けっこうキますよね。汗汗
天候は曇り空、微風。視界は200mほどでしょうか。 なぜかラッセルは標高1300m付近がいちばん深かったりします。 ふつうは1000m付近がMAXなんですけど。
標高1300mを越えると、視界が急激にぼやけてきました。 残念ながら稜線はもちろん、斜面全体を捉えることができません。 どこまでも白くかすみ、視界は50mくらいまで低下したようです。 まずまず視界を確保できるであろう地点まで登り滑降の準備。 前十勝の代表的な沢地形である千春沢の、源頭部に広がる枝状の支流のうち手頃なひとつを選んで1本目を滑りました。
ボボ、ボボボボボ・・・。
ふ、深っ!
頭上まで舞い上がる雪煙りにゲホゲホむせかえりながら滑ります。 深すぎて、ターンできね〜!
でも、さいこ〜!
我々もう、カバワラ尾根くらいの斜度では物足りません。 もっと、もっと凄いのが欲しい!
ということで昼飯のあとは、場所をかえて、もっともっと登ることにしました。
目指すは正面の大斜面。前十勝の醍醐味といっていいと思います。 僕は、前十勝の斜面全体の夏の植生分布を思い出しながら、これから滑るラインを思い描いてみました。 十勝岳の全体を覆う、泥流や溶岩流の荒々しい岩岩岩の斜面ではなく、笹地を選択する必要がありました。 いくら積もったとはいえ積雪130センチくらいでは十勝岳はどこの斜面でも安心して滑れるわけじゃありません。雪の下のゴツゴツの溶岩石にヒットするリスクが非常に高いわけです。
十勝岳を滑ったことがある方なら経験がありますよね? 僕らはゴツゴツ溶岩の岩石のことを地雷と呼び、岩にヒットすることを触雷・爆死と呼び、非常に恐れています。
俺には雪の下に埋もれた笹地が見える!(つもり) ヨーシ、この笹地の大斜面。俺がもらった!
スキーヤーレフトのサイドを選んでまっすぐ登ります。 そこは真西向きの斜面ですから北西の季節風の直撃をまともに受けているはず。若干、発達途上のシュカブラ(雪の風紋。固い波状の突起物に成長するため危険を伴う)が見られます。 シュカブラの位置を記憶しながら登ります。
まもなく斜面の上部に達します。
「このへんが良好な視界の限界かな?」
ふう、と一息ついて見回すと、どーんとでっかい無人の斜面。 おおお、何度みても美しい。
振り返って、
「おのおのがた、どーよ!」
「おのおのがた、滑りたいか!」
叫びます。
うひょ〜!
ひえ〜!
滑らせてたもれ!
みな、口ぐちに叫び、斜面に飛び込んでいきましたとさ。 いやぁ〜、めでたし、めでたし。
何もない雪原に、ここまで一直線にラッセルをして、当分消えそうもない明瞭なルートを刻みましたから、明日になればきっと誰かが僕が開削したこのルートを使い、僕が費やした半分以下の労力と所要時間で簡単に登ってくることでしょう。 それを思うとちょっと悔しい。
だけど、それもまあ、ボクの役割のひとつなんです。 今週一番だと思われるご褒美は僕らが最初にいただいたのですから、それで良しとしましょう。
フルラッセルのあとのファーストトラックにこそ、最高のご馳走あり。 これがバックカントリーの醍醐味だとあらためて実感しました。
2011年1月19日(水) 降りすぎる雪と、流行の風邪と、お客さま。
パウダーだ万歳万歳と浮かれていた週末。 きっと次の週末もパウダーでお祭り騒ぎ、と思っていたものの、
ずっと降り続いている雪に、若干怖れを抱いております。
山は激パウを通り越して、ラッセル祭りだなこりゃ。
週末までに落ち着いてくれたらいいんだけど。
除雪の雪の壁も、屋根からの落雪の山も、すっかり高くなりました。いつもの冬に追いつきつつあります。 最初のうち、雪不足だ〜、なんて言ってたけど、なんのなんの、ちゃんと帳尻合わせしてきました。北海道の冬はゆるくない。
ニセコの倶知安などは正月前後には積雪50センチ前後だったものが、たった2週間で160センチだって! いやぁ〜素晴らしい、っていうか怖いくらい・・・。さすがニセコ。
わが家では子供たちが順番に風邪をひいてます。年末にはお腹の風邪、今回は熱風邪。前兆もなくいきなり高熱が出て、一晩で熱が引いて、2日もすればケロリとしているという、妙な風邪です。なんなんだろう?
週末あたり自分に順番が回ってきそうで、嫌だな〜。
週末くらいは山に行きたい。ラッセルで汗かきたいんだけど。 まっ、汗かいたら治ってしまうような気がしますが。
さいきん、法務局に何度か足を運んでいます。 冬はヒマなので、そういう面倒くさい事務仕事は冬のうちに済ませます。 今回は会社の登記内容の変更が目的ですが、行く度に、なんだか妙なかんじ。
「お客さま」って呼ばれるんですよ!法務局で! 法務局って法務省っていうお役所の出先機関ですよ。
う〜ん・・・。
全然、嬉しくない!
じゃあ、税務署も今じゃ納税者を「お客さま」って呼ぶんだろうか? 納税したら職員総立ちで「ありがとうございました!」って合唱するんだろうか。
交番を訪れたら、いらっしゃいませ〜って言われるのかな?
う〜ん・・・。
気になる!
2011年1月18日(火) 救急講習、神戸と北海道と
僕のもつ山岳ガイド資格2種類のうちひとつが3月に更新となります。
資格の更新に必要なもののうち、こういうものがあります。
◆救急法講習受講証明書 更新申請日より2年以内に受講したもの
多くのプロガイドたちは各地の消防署が行っている「上級救命講習」を受講してその証明書を添付するのですが、僕もまた2年毎にそのようにしています。
しかし、この「上級救命講習」は道北・旭川市近辺では大抵、土日に行われていて、僕たちプロガイドは逆に土日が稼働日のことが多く、なかなか受講することができませんでした。さらには講習そのものが年に2〜3回と少なく受講のタイミングが合わないということも多かったわけです。
それならばと、平日でも講習を行っている札幌で受講しようと考えたのですが・・・。 札幌市消防での受講資格には、こういう制限がありました。
「札幌市に居住または勤務する者・・・」 あああ・・・。ダメだ〜〜・・・。 ダメモトで電話で確認したけど、やっぱりダメでした。残念!
そういう理由で、僕は帰省をかねて神戸市消防局でこの「上級救命講習」を受けてくることが多いのですが、今年もそうしようと考えています。
ではなぜ? 神戸市消防局なの?
そもそも講習開催の回数が多いけれど、それだけではないんです。 まず、受講資格が違います。
受講対象が神戸市民・兵庫県民だけでなく、すべての方に開かれています。(そもそも僕は北海道民。ただ神戸市内に実家があるというだけ)、 さらにこういう項目まであります。
(抜粋)震災の教訓を全国へ発信する事業の一環として、修学旅行(教育旅行)で神戸へお越しの生徒・学生の皆様を対象に市民救命士講習(普通救命講習)を開催・・・
おそらく察しがつくと思いますが、阪神淡路大震災と深い関係がありました。 実際に、僕が平成16年にはじめて神戸で受講したとき、それまで受講してきた上級救命講習と比べて緊迫感が相当に違うと感じました。 実際の震災の修羅場をくぐりぬけてきた神戸市民、消防局の方たちだからこそ生じる緊張感が、ビシビシ伝わってきたものです。
それはきっと、一般市民にむけて広く行われている普通救命講習でも同じだろうと思います。
今年もまた3月の下旬に神戸に帰省するのですが、その機会に神戸市消防局の上級救命講習を受講してきます。 それはもちろん、自らの資格更新に必要だからという理由もありますが、自分のなかで薄れつつある震災の記憶を後につなぐためでもあります。
自分が修羅場で何ができるのか。何か役立てることはあるのか。
生涯一度もないに越したことはないんですが、もしも、そういう機会に遭遇してしまったときには、誰かの役に立つことのできる「隣人」でありたい。
震災の3日後、当時26歳の僕はあの街の真っただ中にいました。しかし、ほとんど何もできませんでした。 1週間の活動中にできたことといったら、親類や友人たちの安否の確認だけで、街のために何か恩返しすることは、ついにできなかったのです。
16年たっても、そのことが悔やまれて悔やまれてなりません。
もしも、いつか誰かの役に立つことができたなら、そのときはじめて、あの日の後悔から解かれるんじゃないかと、そんな気がしています。
神戸市長田区にある、長田消防署の4階、 そこは僕にとって、そんな思いをつなぎとめる役割の場所でもあります。
2011年1月17日(月) 羽毛が降ってますから、アホ宣言。
ヤバい週末でした。 パウダーやばすぎ。粉中毒危険。
2日間で頭の芯がへろへろになってしまい、恍惚としたまま月曜の朝を迎えました。きょうは仕事もなく、ガイドはお休み。
天気は薄曇り。夜の間に数センチほど、雪が積もったようです。
暇なのでガイドの山小屋の駐車場の除雪をしました。
雪が、軽いんです! まるでダウンジャケットの中身みたいなフワフワの羽毛みたいなやつが、駐車場いっぱいにふんわり積もってます。
手のひらにのせて吹けば、
飛んでいった。
チョ〜軽ぅ〜い!(ややアホっぽく)
雪が軽すぎるので除雪は1時間足らずでおわり、そしたら空から新しい雪が降ってきました。
ふだんなら、ああまたかとウンザリするんだけど、きょうは違う。 だって、降ってくる雪が、羽毛だから!
俺、うっとり眺めましたよ。(暇)
そして、また除雪を始めました。
雪、軽ぅ〜〜い! スコップ押して歩きまわるの最高に楽し〜です。 どんどんアホになってきます。
こんなに軽い雪がいっぱい積もったら、 今週末もやばいかも!
今週末も、さらなるアホを目指して行きたいと思いますっ!宣言。
2011年1月16日(日) きょうの三段山 西尾根など
あまりにも素晴らしい前日の雪が忘れられず、きょうは前日の続きを行くことにしました。 きょうも昨日のメンバーとほとんど同じなので(笑)
そして、やはりきょうも、天気予報は当たりません(笑) 山に近づくにつれて空は明るくなり、ついに雲海を抜けて晴れました。
太陽が眩しい!
晴れ、新雪、パウダー。 これ以上、何を求めればいいというのか!
さすがにきょうはボチボチと入山者がいますが、相変わらず閑散としてます。
白銀荘の駐車場はカミフ会の雪崩講習の受講者の車で混雑してます。しかし受講者は山に入るわけではないので。 スタッフも受講者もみんな、きっと心のなかでは「チクショ〜、ぱうだー滑りてえ」と思っているに違いありません。
わかるぅ〜、その気持ち、わかるぅ〜。
すまぬすまぬと心のなかで呟きながら、我々ガイドの山小屋、気分は中級?なんちゃってパウダー攻略隊がどやどや西尾根を目指します。 西尾根、誰もいないことは間違いない。ノートラックのでっかい斜面が俺たちを待っている!
行かねば!
途中でハタ尾根に向かうというHさんと会い、 「いや〜困りますね〜パウダーで。」 「ほんと参ったねパウダーで、」 なんてバカ話をしながら一緒に西を目指します。
正面にお日様を浴びつつ。日焼けしそう。 この時期に暑いなんて。
案の定、西尾根は完全に無人で、凛として輝いていました。 西尾根は、きょうの「バックカントリーテレマーク、気分は中級?」にぴったりの、初級ちょっとだけ中級くらいのテースト、みたいなかんじで、いい気分の斜面です。斜面のうえに立っても怖いということもありません。景色は最高に良いし。
うひょ〜!うひょひょひょ! ひょえ〜、 みな、それぞれ思いつく限りの雄たけびをあげつつ全身でパウダーを悦びます。
雪のドームでランチタイム。
続きは、くじら尾根で! と思ったら、途中のあちこちで雪崩講習の実地訓練してる。 さあ、滑ろう!と思ったら、雪崩が!(訓練の)
しゃ〜ない、ここはパス。次! おっと、またまた雪崩が!(訓練の)
しゃ〜ない、ですね。
それでも、くじら中級を2面滑って楽しみます。
楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、 やれやれ、もうゴール。 森の先に白銀荘の駐車場が見えたところ、またまた雪崩発生!(訓練の) しかも落とし穴がいくつもあいてるし!
いや〜、きょうも激パウだった。 おまけに、そこらへんじゅう雪崩だらけだった。
危険、危険(笑)
2011年1月15日(土) きょうの三段山 変態に生まれて良かったの巻
天気予報は非常にヤバかったんですが、何事も当日にならなければわからないのが今時期の天気。 大荒れの天気予報を見事に覆して、晴れた朝を迎えました。
まあ、冬のお天気なんてそんなもんです。
上機嫌で車を山に走らせます。山は、少し薄雲がかかっていますが、そこそこいい天気が続いています。風もない。
山ではこの1週間で積雪が順調に伸びて、雪たっぷり。雪不足はすっかり解消され、もう何も心配することはありません。きょうの気温は-12〜-13℃くらいで、さほど寒いわけでも なく。
そりゃあ雪質はもう、言うまでもなく。
さ、さいこう、でした・・・。じゅるじゅる(ヨダレ)
この日は「パウダースノートレッキング」(初級)だったのですが、たまたま参加者全員がリピーターだったので、急きょ「バックカントリーテレマーク、気分は中級?」くらいのグレードに変更。 意識的に滑りの機会を多くします。
だって、そうしなければいけないような、すばらしーいパウダースノーなので。
きっと天気予報の功罪でしょう、 大荒れの予報を警戒したと思われ 山には登山者も山スキーヤーもいません。
大荒れの予報の日に厳冬期の登山をするような「変態」はそう多いものではありませんよね。 いや俺たちが変態、という意味じゃないですよ。
え?変態っすか?(笑)
全山が貸し切りで、すべてノートラック、全面パウダースノーという、めったにない夢のような1日でした。
変態に生まれてよかった。
下山したら、いつの間にか粉雪が深々と降りはじめています。 明日はもっと良くなるかもしれません。 もっともっと降れっ降れっ。
本日、文句なしの、シーズン最高の1日でした!!
きっとまだまだ良くなりますよ。
2011年1月12日( 水) 買ったど〜
昨日、秀岳荘で味噌汁買ったど〜。 メンバー割引で、28円(笑)
2011年1月10日(月) 仲間を信頼する
ヤバい崖尾根でした。
ただでさえ少ない積雪のため、尾根越えのルートは例年よりも明らかに急斜面で、スキーのエッジを効かせながら登るにしても大変な緊張を強いられました。
おまけに不安定このうえない。
年始の吹雪で形成されたガリガリの氷のような雪面に、これまでの積雪50cmほどが載っていますが、ところによっては少しの衝撃で境目に亀裂を生じます。
表面10センチの新雪の層は簡単に流れ落ちるし、数十センチ下の層がグラリとずれる。 斜面に、スススーッって亀裂が走るわけですよ、音もなく。
こ、怖っ!
ええ、もちろん! 先頭で最初にルートを刻む。つまり「人柱」になるのは俺。 もしかして俺の命、安いかな?
参加者のみんなには安全圏内で待ってもらい、念の為、ビーコンをサーチモードにしてもらいました。あらかじめゾンデやショベルをザックから出してもらって、役割を決めて、もしも僕が雪崩で埋もれた場合に備えました。
非常に高いリスクでした。
俺の命、みんなに預けた! ただ。 全員、ボクがレスキュー養成したメンバーだったので信頼してました。
参加者を信頼できるから出来たことです。 こういうとき、自分はいいお客さんに恵まれていると、心からそう思います。
みんなのおかげです。ありがとう。
それにしても、足元で亀裂が広がるのが、やっぱ気持ち悪〜い。 緊張感ピリピリっすよ〜。こえ〜〜
正直、久しぶりに恐ろしかった。 この日のメンバー構成じゃなければ撤退してました。
このルートだけで全員通過させるのに軽く1時間を費やしました。 厳冬の北海道、十勝連峰。 マイナス16℃の吹きっさらし尾根のうえ。 寒かったけど、全員無事が何より。
この日、マムート・バリフォックス(現パルスバリフォックスの前モデル)を使用するお客さんが2人。 旧型とは思えない高性能ビーコンです。たくさんある機能のうち、ビーコンの自動復帰機能というのがあります。安全装置ともいえるこの機能に、お二人とも少し手こずった様子。 捜索モード使用中なのに、いつの間にか発信モードに切り替わってしまう。
なぜだ〜!
練習、練習っすね。 慣れて慣れて慣れて、使いこなすしかないです。
最新ビーコンもまた、わけのわからない最新機能がたくさん搭載されています。正直いって、どうしていいのか迷う。 やはり使い慣れるしかないです。 最新の高性能ビーコンを買ったからといって安心してしまって練習しないひとも多いと聞きますが、いざってときに使えないですよ。 練習しないと宝の持ち腐れ。 どんな道具でも同じだけど、性能やデザインだけじゃありません。使って使って使いこなしてナンボのものだと思うのです。
もし本番で使えなければ、あなたの仲間は冷たい雪の中に埋没したまま死んでしまうわけです。
仲間を大切だと思うならば、使えるビーコンをもち、仲間とともに練習・訓練に励むべきですよね。スキーやボードの技術と同じくらい大切なことだと思います。
また、たまに「自分はコレ(安物)でいい。でも一緒に行くひとにはいいもの(最新式)を持ってもらいたい。」と、冗談のような本気のようなことをおっしゃる方がいますが、みなさんの回りにそういう方いませんか?その仲間とは一緒に行動しないほうがいいかもしれません。たぶんあなたを助ける気などありませんし、安物のビーコンではその能力も劣ります。まあ、何もないよりはマシですが。
ビーコンを使いこなすために地道な訓練を欠かせないひとって、信頼できるひとだと思いませんか?
また、最新式ビーコンは6万円前後と確かに高いけれど、それを持っているひとは、仲間の命(自分じゃない)に投資をしているわけだから、信頼できるひとだと言うことができるかもしれません。命は値段じゃないけれど、持ち主の考え方が反映される、ちょっと怖い持ち物のような気がします。 アウトドアの道具のなかで、これくらいはっきりと、そのひとが考える「仲間の価値」が見てとれる道具はないかもしれません。
あなたのアウトドア仲間は、どんなビーコン持ってますか? ちゃんと訓練してますか?(怖)
さて、この日の「本番」では、ビーコンによって電波の到達距離がカタログとはかなり違うことを(以前からその理屈は知っていましたが)実際にそれを体験し、理解しました。 また受信感度も、メーカーごとにはっきり違いがあることを(以前から聞いて知ってはいましたが)実際にそれを体験し、考えさせられました。 あるメーカーのビーコンは50m先でもしっかり捉えられるのに、ある高性能ビーコンは30m先でようやく受信圏内に入ったり、という現象も見られます。ピープスDSPで捉えている電波が僕のパルスバリフォックスでは感知できない、あるいはその逆もあります。
メーカーや販売店の立場もありますからここで具体的な事例はお話できませんが、ガイドの山小屋のツアーに何度か参加していると、実際にビーコンなどのレスキューグッズを使用していただくことがありますので仮の本番場面としてそういうことを体験できると思います。
実際に現場で使用していると、そういう違いがよくわかります。 カタログスペックや講習だけじゃあ、わからないことだらけですね。 まして山に行かないでインターネットの情報ばかりで頭でっかち知った気になっていては、永遠にわかりっこないことです。
おすすめのビーコン(最終更新は2008年3月)
ああ、肝心のBCスキーの報告を忘れてました。
ハタ尾根。よかった〜。すばらしい。 思った以上です。ここはもう、完全にトップシーズン入りですね。
女王様スロープも、なかなか良い。 雪質は、笑っちゃうくらいステキ〜。
樹林帯は、藪藪藪。 枝がオデコに刺さりそう。
マニア向け(笑)
2011年1月9日(日) テレマーク中級 前十勝
行ってきました前十勝!
フリコ沢はスノーブリッジ完成で、楽勝で越えられます。
カバワラは、なかなか悪くないかんじ。まだ若干、灌木類がうるさいけど、思ったほど酷い状態じゃないです。笹はほとんど積雪に埋もれました。
千春沢上部から滑り始めましたが、 上のほうは予想以上に広いラインをとることができ、良いかんじだったと思います。
カバワラは、やはり、至るところで灌木が灌木が・・・。 障害物競争。 藪好きなアナタに良いかも。(そんな人いるのか?)
前十勝の噴火口直下は、とっても良いかんじ!ここは季節風がまともにぶつかるので、もともと雪の付きが良くなく、今の状態で十分にトップシーズン同様です。 ただし、ボトム近くはまだまだ岩岩岩岩なのでご注意を。地雷だらけです。
僕と一緒にいけば、地雷のないラインで結べます(やや宣伝) 長いラインで一気に滑れますよ!
この日の雪質はパウダーの下にクラストが隠れていて、ビミョ〜でした・・・。
少しガス模様だったけど登ってるうちに雲が消えていき、晴れ間が見えてきました。滑るころには下界が一気に晴れてきました。ラッキー
でも、下山したとたんに雪が降り始めた。俺たちはラッキーだったかも。 冬の天気って、かわりやすいですね。
2011年1月8日(土) きょうの山は?
ドカ雪重雪間違いなしの十勝連峰には背をむけて、少々遠出をしました。 ドライブは長かったけれど、うむ、なかなかよい雪でありました。 ソフトでシャキシャキで。
やさしいかんじが良いですね。
しかし、急斜面の途中でボレーのビンディングがブレイク! たまたま持っていたスペアのパーツでなんとかしのぎました。
備えあれば憂いなし。
しかし、ビンディングのスベアパーツがあったのは、たまたま。
やっぱ用意しておくべきかなと思ったりしてます。 でもね〜、荷物が増えるのは、嫌だな。
明日はちゃんと十勝連峰に行こうと思うんだけど、お天気は芳しくなく、あまりスペシャルなコースは選べそうもありません。短期間に一気に積もった雪は不安定で、いつ一気に雪崩てきてもおかしくない。 急な沢を滑ったり尾根筋への直登は避けなければ。 この積雪が安定するのには、もう少し時間がかかりそうです。
明日は無難なルートで安全に楽しもうと思います。
焦るな焦るな。冬はまだ始まったばかり。
押忍!
2011年1月7日(金) 七草粥と、鶏肉の炊き合わせ
きょうで松の内は終わりですね。 みなさんの胃袋はお元気でしょうか?
わが家でもきょうは七草粥を炊きました。
スーパーで買ってきた「七草セット」という便利なものをサッと下茹でして、青臭さを取り除きます。 お米は大き目の土鍋にお米の量の7倍程度のお水を張って弱火にかけ、ある程度土鍋が温まったら強火にしてひと煮立ちさせます。 お米が煮立ったら適度に炊き上げをおこない、お米が8割くらい開いたら好みの塩加減をして、そこに下茹でして刻んでおいた七草をあわせます。
あとは、お好みに炊き上げればお粥さんの出来上がりです。
土鍋で炊いたお粥はお米が綺麗に開きますし、とってもおいしく炊けます。ここに市販のホタテ粉末ダシを加えれば、より一層おいしくなります。
さて、きょうのおかずは、鶏肉の炊き合わせです。
腿肉をグリルの強火でサッと焼きあげます。皮をパリパリに焼き上げるのがポイントです。お肉は少々生焼けくらいで構いません。余熱で適度に火が通りますし、タレ合わせのときに再加熱されますから、ちょうどよい塩梅になりますから。 むしろ火を通しすぎた鶏肉は味がガクンと落ちてしまいます。タレの味も馴染みません。ご注意。
山蕗と細筍と乱切りのゴボウを下茹でしてアクを取り除きます。 別のお鍋で醤油と味醂とお砂糖などで「照り焼き」のタレを作ります。
タレの炊き上げ途上、先ほどの山菜をタレのなかで煮ます。そのうち山蕗と細筍はサッと軽く煮上げたらすぐにカツオのお出汁のなかに放ちます。煮過ぎると辛くなってしまいますし蕗の青さや細筍の歯ごたえ、これらの山菜の清涼感のある風味を失ってしまうので、サッと軽くで良いのです。
カツオのお出汁、としましたが、僕はここで手を抜いて、ヒガシマルのうどんスープを使いますが。^^;
お出汁に放った山菜はすぐにザルにあげておきます。残ったお出汁はタレの炊き上げに使ってしまっても良いでしょう。ただし加える量が多いとタレのトロミが出ませんから、煮あげ状態をみながら適度に調整してください。
ゴボウはタレの味をしっかり馴染ませるように煮ます。ちょうどよく煮えたらいったん鍋から出しておいたほうがいいでしょう。
タレにとろみが出てきたら、グリルしておいた鶏肉をお鍋にいれ、お肉にタレを絡めるようにして軽く焼きます。このとき焦がしたり加熱しすぎないように気をつけます。
このとき、刻んだ柚子の皮をほんの適量加えると、より一層おいしくなります。 柚子の皮は加熱しすぎに注意。分量はお好みですが、お肉1枚につきせいぜい2〜3片といったところでしょう。入れ過ぎるとしつこくなってしまいます。
焼きあがったお肉を一口大に切ってお皿に盛りつけます。 さきほどの山菜を盛り合わせます。 田舎料理風に豪快に盛ればいっそう食欲をそそりますね。
さて、これで七草粥と鶏肉の炊き合わせの完成です。
おいしいですよ。 疲れた胃袋にもオススメです。
これは僕のオリジナルですが、たぶん幼いころ母が似たようなものを七草粥の日に作っていたんだと思います。作り方は鯛のアラ炊きに似ています。
きょう1日は、除雪にはじまり除雪に終わりました。 明日のツアーはきっと達成感のあるラッセル日和となることでしょう。 待ってろよ、パウダースノー!
2011年1月6日(木) 雪不足、一転して大雪になるの巻
朝から降りまくってます。 除雪で始まった朝。喜んだのは最初のうちだけで、だんだんと憂鬱な気分になってきます。
だって、降りすぎですから〜・・・。 それに昨日の雪とは全然違う手ごたえ・・・。
きょうの雪は風をともなった、いわゆる「吹雪」というやつで、視界が遮られてしまうような風雪が断続的に、しかも1日中続いています。
夜になっても収まる気配がない。
まいったな。
雪かきをしていても、昨日までのような空から舞い落ちてきた羽毛のように軽い雪ではなく、今朝の雪は風によって圧力をかけられてグサグサになってて全然パウダーじゃないし、さらには湿気もたくさん含んでいて、除雪していても重たくって仕方ない。
スコップが折れそう。
里でさえこれなんだから、山は激降りで、きっと鬼ラッセルが待っているのでしょう。重たい深い雪のラッセルと、もしかしたら下りもラッセル?(苦笑)
自分はほんの2週間前までニュージーランドの南アルプスの峠を片っぱしから越える旅をしていました。自転車を漕いで漕いで漕ぎまくって、自分の足で毎日走り続けた7週間2千5百キロ。その結果、厳冬期のラッセルに求められる体力にはまったく不安はありません。 毎年この時期は恒例の自転車旅の効果が特に抜群で、スーパー体力をきっちり維持していますから、そんじょそこらのラッセルで根を上げるようなことは決してありません。それだけのことを自分はしていると自信をもって言えます。謙遜することが多いけど、本当は自信満々。そうじゃなければ冬山のプロガイドなんかやってられない。厳冬期の北海道の山、あっという間に命を落としてしまうでしょう。
人のラッセル跡を追わず、つねに最前列で新雪の一番乗りを目指してきたから、今こうして食っていけてます。だから僕は地味で苦しいトレーニングにも耐えます。海外での自転車旅は最前線のプロガイドを続けるために不可欠な英語語学力と持久力と、アウトドアで働くひとに必要な五感六勘を同時に与えてくれる最上のトレーニングだと僕が考えて選んだ自主トレでした。もう何年も続けていますし、これからも続けるつもりです。
しかし・・・。
やっぱりちょっと降りすぎじゃないかな、この雪は。(苦笑)
もし風がやんでくれたらば、きっとまた羽毛のような雪になるんでしょうけど、さてさて明日には風は止むんでしょうか。
それは、あやしい。
まあ、とりあえず、これで雪不足は一気に解消するかもしれません。 とりあえずは歓迎といっていいと思います。 2〜3日もすれば雪は締まってきて落ち着きますから良い下地になってくれるでしょう。冬はまだまだ長い。今回の雪の役目は下地作りでも、文句ないない。
まっ、ここはポジティブシンキングでいきましょう。 この雪は重くて大変だ大変だ、ダメだダメだ、なんて言ってたら楽しくないし。
吹雪、大雪は大変だけど、やっぱり冬はどんどん雪が積もってこそ冬らしい。 そのあとにはとっておきの楽しみが待っているわけですから!
朝になったら羽毛雪だった、なんてこともあるわけですし。 一晩で雪質が変化していた、なんてことはザラですし。
山のコンディションというのは、その日にならなければわからないし、実際に自分の足で雪を踏みしめて歩くまではほとんど何もわからない。まして事前にわかるわけない。 それがバックカントリーの良さでもあります。 自然のやることです。僕らにはわかりっこないです。
それが楽しみであり、ときには恐ろしくもあるわけです。 何年たっても、そうなんです。
それにしても、よく降るなあ。 明日の朝が楽しみです。
2011年1月5日(水) 町に粉雪が降る
クリスマス休暇から毎日続いていたツアーが、きょうでついに途切れました。
みなさんそれぞれの町にお戻りになり、昨日きょうからは新年のお仕事を始められたことと思います。
世間とは逆をいくガイドの山小屋は、きょうから週末までは一件の予約もありません。ガイドの仕事は休みになり、久しぶりの休日をいただくことになりました。
とはいえ年末はけっこうバタバタしていましたから、お店の隅にはニュージーランドから持って帰ったままの自転車旅の荷物がそのまま放置されていますし、正月にはたくさん年賀状をいただいたので一度すべてに目を通したいし、読みたい本もあるし、ダラダラもしたい。やりたいことは山ほどありますが、とりあえず郵便局の簡易保険の手続きなど、ベタな用事から優先して片づけることにしました。
美瑛の町と美馬牛を車で往復。 本降りではありませんが、つねに雪が舞っています。少しずつですが羽毛のような粉雪が厚みを増していくのです。
用事をすませて美瑛郵便局から出てきたら、フロントガラスにはうっすらと雪が積もっています。
うれしいなあ。
スーパーで夕食の買い物をおえて出てきたら、またまたフロントガラスは純白の粉雪で真っ白に染まっています。
指でススーッとなぞってみる。 シューッとひと筋、指のあとが残る。
う〜ん、たまらない。
家に戻ると、駐車場には軽く除雪したほうがいいくらいの雪が積もっています。 スノープッシャー(幅80センチくらいのプラスチックのバスケットがついた除雪道具)で雪を駐車場の端に集めるのですが、軽い軽い! 雪を押しながら走れるんじゃないか、っていうくらい軽い雪。
順調に、確実に、パウダースノーが厚みを増していきますね。 週末が楽しみ〜!
フレッ!フレッ!粉雪っ!
2011年1月4日(火) ようこそパウダースノー
夜の間に、久しぶりに雪が積もったようです。
美瑛でもうっすらと羽毛のように軽い雪が積もりましたから、きっと山にはもっとたくさんの羽毛雪が積もったことでしょう。
期待を胸いっぱいに出発しました。
上富良野の町は朝もやに包まれていました。朝もやのあとは快晴になることが多いので、よりいっそう期待が膨らみます。
まっすぐ山に向かう道路を少し走ると朝もやは消えてすっきりした青空が顔を出しました。十勝連峰の山麓の原生林が見えてきます。新しい雪で森がすっかり真っ白になっている様子が肉眼でも確認できるまでになりました。
「白いっ!」車内に、歓声というか、どよめきが広がります。 待ちに待ったPowPowの、パウダースノーです。
吹上温泉に到着してみると、昨日までの固い雪のうえに20センチほど新しい羽毛雪が積もっていました。
気温は氷点下9度。雪はまるでシャンパンの泡のようなキメ細かい雪。 これが、これこそが十勝連峰の雪の「品質」なんです。
誰もがこの最高品質の雪に魅了されてきました。 この粉雪のとりこになって移住してきた人も少なくないと思います。 僕もそのうちの一人なんです。
昨晩の雪は、斜面に積もった羽毛雪は軽くストックで叩くだけでスパッ、スパッと落ちていくんです。年末までに積もって大晦日の嵐に晒された古い雪は氷のように固くなっていて、新雪との境目には差がありすぎます。 固い雪のうえに積もった軽い新雪は、スパスパと面白いように切れてしまいます。
下地の雪は氷のように固くてスキーの角が立ちません。斜面をトラバースするのはけっこう骨の折れることでした。
滑っていても固い下地にスキーが引っかかることしばしば。まだまだ古い雪と新雪が馴染んでいませんが、2〜3日もすればいい塩梅になることでしょう。
これからしばらく、週末までは雪が降り続くという天気予報ですから、この3連休までにはきっと、シーズン最高レベルのコンディションになることはほぼ間違いないでしょう。
やはり1月の週末は裏切らないですね。
夜にはまた雪になりました。 もちろん、これ以上ないくらいの超軽い、粉雪です。羽毛のようなというか、ほとんど泡、ですね。
もっと積もれ〜
これはこれは、週末が楽しみです〜!
2011年1月3日(月) モーニングティーは丘のうえ
きょうはテレマークスキーで美瑛の丘めぐりです。 夜の間に少し雪が積もり、朝にはいい天気になり、真っ白でまぶしい朝になりました。
今シーズンいまだ美瑛の丘を歩いていません。雪が少なすぎるのです。 そろそろいいかなと思いました。
紅茶をもって出かけました。
雪はまだ20センチもなくて全然不足なんですが、まあなんとかなりそうです。 雪はしっかり締まっていて安定しており、そのうえにふんわり羽毛のような雪が載っている。積雪の少なさを除けば、悪くないコンディションでした。
きょうはじめてスキーをする女性も、なんの躊躇もなく雪の上を歩きます。 思ったとおりだ!
なんとなくですが、出会った瞬間に、このひとは雪の景色に自然に溶け込めるという「直感」が働くのです。性別や年齢は関係ありません。 ただ、わかるんです。
いえいえ、マジですよ。
長くこの仕事をやっているから? よくわかりませんが、インスピレーションが冴えてくるんです。
スキーはやったことがないからスノーシューで参加したいという彼女を僕が「口説い」て、スキーに変更してもらったのです。
ええ、ちゃんと陥落していただきました。
ほら、ちゃんと歩いてる! 何も教えなくても、滑ってる! 面白〜い!
テレマークスキーって楽しいんです!それに、うまく滑ることカッコよく滑ることばかりが冬の楽しみ方じゃない。雪のうえをスイスイ歩けることが新鮮な驚きだし、自由な機動力を体感することが楽しい。好きにならないはずがないと思います。 テレマークスキーははじめての人にもカンタンなんですから。
1月の美瑛ってほんとうに純白で、キラキラしています。 おまけにきょうは、夜の間に新しい雪が積もって、朝にはいいお天気になって、 これ以上の幸運があるでしょうか。
まぶしいな。
眺めのいい丘まで登って、モーニングティーにしました。
幸せな時間です。
2011年1月2日(日) 前人未到、激しすぎる崖尾根
崖尾根はクリスマスのころに一度下見をしています。 そのときはあまりの雪の少なさに越えることができませんでしたが、試しにきょう改めて三段山の尾根「崖尾根」を見に行きました。
プロガイドになって14年間、正月に崖尾根を越えられないなんてことは一度もなかったのです。まさか、そんなはずはないと思っての再挑戦です。
しかし、積雪は増えるどころか、大晦日の嵐で柔らかい雪はすっかり風に運び去られていました。激しいブリザードの痕跡を残す乱氷帯。厳しいフィールドになっていました。
それでも苦労しながら崖尾根の末端までたどり着きます。きょうはメンバーが元気なひとばかりで、ここまでは誰一人泣きごともいわず付いてきてくれました。
良いチームです。
しかし、崖尾根はその名前のとおりで、「崖」でした。 積雪期になれば雪がべったり付くはずの斜面には、ほんの3分の1も雪がついておらず、ハイ松に覆われた真っ黒な急斜面がど〜んと立ちはだかっています。
ああ、無理だなと思いました。 もちろん今シーズン誰も登った様子がありません。無理です。もともとここに道はありません。
なかば撤退を決めていたのですが、このまま帰るのも癪なので、チームに安全地帯で待ってもらって、僕一人、試しに、いちおう、斜面に張り付いてみました。
スキーで登るのはまったく無理なので、ツボ足です。 全身をつかって登ります。
斜面の積雪は30センチもなく、表面は固くなっていますがウエハースのような雪はたちまち踏み抜いてしまいます。 雪の下はハイ松の空洞で、踏み抜いた足が空洞に落ちてしまい、なかなか登れない。
道を作るというよりも、ハイマツのうえを這い登るようなかんじで、辛うじて雪の固まっている斜面を探りながら這いまわります。 1時間近くかけてようやく登坂ルートらしきものを作ることができました。
みんなにはスキーを外してもらい、スキーをザックに装着(担いでもらい)ツボ足で登ります。 そんな状態なのでふつうの「お客さん」ならば不可能なルートですが、この日のメンバーは特別。ハイ松をロープがわりにしてグイグイ這い登ります。苦労しましたが午前中に全員が尾根を登りきることができました。 ブラボーです!
しかし、お正月だというのに、こんな崖尾根ははじめてです。 本当ならばお正月前後は年間でもっとも雪が降り、気温も低いはずなのです。
年々、雪が少なくなります。もしかしたら来年は年末年始ここに近づくことも難しいのかもしれません。 きょうはたまたまメンバーに恵まれてなんとか登りきりましたが、きょう開削したルートは一晩で消えるでしょうから、ここを越えられるようになるのはさらに1カ月くらい先のことになると思います。
さて、崖尾根から先は、なんとか滑ることができそうです。 しかし、そうは言っても主に斜滑降&キックターン。 あああ、屈辱・・・・。
頼みにしていた森のなかも柔らかいはずの雪が固まっていて、あるいはモナカ雪になっていて、思うようにいきません。波打つ固い雪のうえを、暴走しそうになること度々。メンバーみんな転びながらも、なんとかついてきてくれます。
先頭を走る僕がいわば下見係です。雪の状態を確認しながらルートを捜して先行するのですが、こういう日はほんの少しの油断が失敗につながります。
この日も、なんでもないところを滑っていて目算を謝り、思いっきり小径エゾマツの枝に突っ込んでしまいました。 ズババババッっと、顔面からエゾマツの枝の茂みに突き刺さってしまった。
なんとか抜け出してきた僕をみて、みんながギョッとしています。
「え?耳に何か?」
なにやら耳がどうかしているらしい。 え?何か刺さっているって?
触れると、どうやら耳に小枝が突き刺さっているらしい。 痛みはないんですが。
まるで弓矢が刺さっているみたいだと、S辻さん。 血が噴き出すから抜かないでくださいよ〜と、H馬さん。
抜くなと制止されるのも構わず、なんだかガサガサして気持ち悪いので「えいやっ!」と引き抜いたら、血のついた枝がスポッと抜けました。
あああ〜、小枝でよかった。
そういえば。
子供のころ、よく瀬戸内海で海釣りをしました。 その頃、遊びといえば、夏は海で泳ぎ、冬は海で釣りをしました。 僕の育った家は海に近くて、河口で魚の餌になるゴカイをとり、波消しブロックに陣取ってカレイやハゼを釣ることが子供たちの間で流行っていました。
ある日、友人の投げたカレイの仕掛け針(釣り針)が耳に刺さってしまったことがあります。
ええ、針には餌がついてます。活きのいいゴカイ。ミミズとムカデの中間みたいなやつです。 ボクの耳にはゴカイがぶら下がっていました。ピアスかイヤリングみたいに。 おしゃれ〜?
もう少し勢いがあれば、耳が千切れて海まで飛んでいったかもしれないですね。 そして、魚の餌になって、魚が釣れて。 どうせ釣れるんなら、チヌ(黒ダイ)がいい。
あ、冗談ですよ。
枝を引き抜きながら、そんなことを思い出しました。 釣り針のときは引き抜くことができないので(針に返しがあるので無理なんです)針をペンチで切り、耳を貫通させて抜きました。それしか方法はなかった。
引き抜いたあと、そのまま釣りを続けました。 結果は確か、ボウズだったと思います。
きょうも耳から枝を引き抜いて、そのまま滑りました。 みんな心配してくれたんですが、わずかに穴を穿ったただけで大したことありません。 しかし、夜になってわかったんですが、ムチ打ちになっていました。 頭が痛くて眠れないし、首が、首が・・・。 いまは首に湿布を貼っています。
ああ、いててて・・・・。
今年の厄はたぶん、これで終わりだと思います。(楽観) あとは楽しいことだけ残ってる!(笑)
2011年1月1日(土) 怖いもの見たさに三段山に行った 新年あけましておめでとうの巻
みなさま、あけましておめでとうございます。 本年もガイド日誌をよろしくお願いします。 あ、読むだけじゃなくって、たまには遊びに来てね!
さて、荒れ模様の日本列島でしたが、美瑛にはきっちり初日が登りました。 わが美馬牛では、東の空、十勝連峰の稜線上に太陽が登ります。 今朝も8時前に金色の太陽がピシッと顔を出しました。
みなさまにとって、よい年になりますように。
さて、早速行ってきました三段山。 大荒れの翌日です。昨日はものすごいブリザード模様が山麓からでも肉眼で見ることができました。その惨状痕を見に行くのです。
お天気は、快晴。 いや〜雪山が眩しいっ! 正月早々たいへんよろしい。
しかし、
いや〜、大変なんです。 全山ウィンドクラスト。ガリガリ&氷。尾根などの「風通しのいいところ」は、波打つ氷が舞い踊る、乱氷帯になってます。 いや〜滑れないですから。歯がたたないんです。
ただでさえ雪がすくないのに、昨日の嵐で表面の柔らか雪が20センチくらい飛ばされています。 ジーザス!
まあ、ですね。ここまで徹底してめった打ちにされたら、むしろ面白いかも。 乱氷帯体験、悪あがきツアーは、けっこう悪くないツアーになったように思います。お天気もいいし。
いっそ登ったり滑ったりすることはやめて樹林帯に潜り込んでみたら、そこはまあ悪くなかった。わずかですが柔らかな雪がありました。 沢や小さなデコボコは風の運ぶ雪で埋もれてフラットになり、これまでよりも幾分よくなっています。雪質はあまり良くはないけど、最悪ということはないんです。
森のなかは案外と調子がいいようなので、最短コースで白銀荘を目指さずに、そのまま森のなかをゆるゆると望岳台横断道路まで滑りました。 木漏れ日がきれいだったなあ。
さて、望岳台横断道路。
望岳台から吹上温泉の間のこの道路は、冬の間は閉鎖されています。 除雪されていないのでスキーやスノーシューがなければ歩くことも難しい・・・ はずなんですけど、
誰?
雪のうえに、自転車のタイヤのあとがあります。 それから、タイヤ痕の横には押して歩いた足跡も、並んでセットで。 けっこうヘロヘロなかんじもイイ!
変態なひとがいるんですね、サイコーです! なんだか素敵な感性です。
現役チャリダーの僕としては、「おいしいところ持っていかれたっ!」って思いました。悔しい〜〜!(笑)
我々、乱氷帯踏破悪あがき部隊も望岳台道路を吹上温泉目指して歩きます。 こうして無事にたどり着き、お正月特別企画・乱氷帯スキーツアーは西日に輝く三段山に迎えられつつ無事に終了したのでした。
ポジティブに変換すれば、むしろ、こういう経験は滅多にできないので楽しいかも。 馬鹿馬鹿しさがとってもいいです。どうなっちゃうんだ!これからどうするんだ的なかんじが、水曜どうでしょうっぽくて、大変よいと思いました。
2011年、ポジティブ・シンキングで行こう!
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