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2011年7月27日(水)

雨なのか、晴れなのか

 

きょう昼さがり、にわかに空が暗くなり、遠くで雷が鳴りました。

 

これはいけない!

 

ということで店の営業を休止して、来るべき夕立に備えましたが、

結局、夕立はなく、まもなく晴れ間がのぞきはじめました。

 

しかし、夕方ごろから続々と返却が始まった電動自転車は、みな泥泥になっています。どうやら、わずか2〜3kほど北(JR美瑛方向)では土砂降りだったようで、セブンスターの木やマイルドセブンの丘や、北西の丘方面は大変なことになっていたようでした。

 

しかし結局、美馬牛ではほんの一粒の雨も降らず。

満開のラベンダーが風に揺れています。

 

いま収穫最盛期の小麦畑では、悠然と小麦の刈り取りが行われています。

牧草ロールがコロコロと転がっています。

干し草の香りがします。

 

ひとくちに美瑛といっても、広いものだなーと、思いました。

 

日没の頃にはきれいに晴れ渡り、きょうも夕焼けが見られました。

 


2011年7月26日(火)

冬のこと

 

夏の北海道の旅、楽しんでいらっしゃいますか?

 

冬はどうなるんですか?

すごく寒いって、どれくらいですか?

バナナで釘が打てるんですか?

てゆうか、冬はここに住んでるひと、どうしてるの?

家からは出られるのですか?(雪に埋もれる?)

道路や交通機関はどうなってるんですか?

 

いろいろな質問をされるものですが、う〜む。

 

みなさん、どんなこと想像してんだろ?

 

アラスカと違いまっせ。

氷の家とか、住んでないからね。

 

レセプション(受付)の横には冬アクティビティに使うテレマークスキーやスノーシューを置いたままにしているのですが、外国の方を中心に、興味津々でご覧になっています。

特に、雪を見たことがない東南アジア方面のお客さんは、とてもとても熱心にご覧になります。

激減した中国にかわって今年は、東南アジア方面、タイ、マレーシア、インドネシアなど新興国のお客様が増加しています。これらはみな、雪の降らない国々です。

 

うわー!本物のスキーだー!

みたいなかんじ。

 

ええ、本物です!しかも、スキー場などではなくて、本物の冬山、あの、遠くに見えている十勝連峰を縦横無尽に駆け回る、正真正銘の本気の道具たちです。

 

冬のこと、そろそろプランをたて始める時期になりました。

 

ガイドの山小屋の本当の仕事は、冬季山岳プロガイド。

冬こそが、シーズン本番なのです。

お盆頃までにはだいたいの営業プログラムの方針が決まるんですよ。

 


2011年7月23日(土)

お知らせ

 

ご予約の際に参考にしていただきたいと思いまして、来週分の、特に混雑している日につきまして、状況をお知らせします。

 

電動自転車のみの、お知らせとなります。

 

●7月26日(火)

乗り放題プラン 売り切れ

半日プラン 残りわずか

 

●7月29日(金)

乗り放題プラン 残りわずか

半日プラン 残りわずか

 

そのほかの日も当日になって品切れになる可能性があります。

例えば、昨日(7/22金)、今日(7/23土)ともに、乗り放題は終日売り切れでした。

半日プランは時間によって売り切れの時間帯がありました。

電動クロスバイク、昨日(7/22金)は売り切れました。

2時間など時間毎貸出につきましては品切れすることはありませんでしたが、在庫残2まで迫る時間帯がありました。

 

1週間以内のお急ぎのご予約は、メールでは間に合いません。

お電話でお願いします。(☎0166-95-2277 8:00〜21:00)

 

電動自転車はじめレンタサイクルの需要は今がピークで、これから先、徐々に混雑は解消していくと思われますが、それでも週末を中心にお盆頃まではご予約の混雑傾向が続きます。

ご予約いただけましたら、"残念!"が少しでも減ると思います。

 

以上、ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

美瑛の丘 電動自転車レンタサイクル ガイドの山小屋

 


2011年7月22日(金)

美瑛ナンバー1、ソフトクリームはどこ?

 

ふっふっふ。それはね、

ファームズ千代田の売店です!(個人の主観ですよ)

 

いわゆる観光メジャーなところで売ってるソフトクリームは業務用ミックスを使用していることが多いものですが、実は美瑛・富良野も例外ではありません。

 

あああ、夢を壊してすみません。

 

でも実際のところ、安く提供できて、手間もかからず、それでもって経営者が儲かるのは、やっぱり業務用なんです。それが現実なんでしょうね。

 

今から13年前、ガイドの山小屋もソフトクリームを売ろう、ということになったことがあります。(実現しませんでした)

その際、業務用飲食関係の業者さんのお話をきいて、それまで観光客目線でいるいろんなことを見てきた自分たちは、実は多くの飲食店や中規模ペンションが業務用製品を使っていること、お店の手作りはごくわずかで、ざっと7割近くは業務用冷凍食品のアレンジだったことなど、 現実的な内情を知ってしまい、夢をことごとくブチ壊されたものです。

 

ソフトクリームも同じです。(きっぱり)

 

でもね。ふっふっふ。

 

いくつか、ホンモノがありますよ。

ファームズ千代田もそのひとつ。

 

どれだけうまいかって?

 

食えばわかります。

 

きょう、二女をオートバイの後ろにのせて2人で食べにいきました。

写真なくてスミマセン。プライベートだったもので。

 

美瑛在住の僕たちが、プライベートで食べに行くソフトクリーム。

そのうちのひとつが、ファームズ千代田のソフトクリームなのです。

 

あ、ソフトクリームに関していえば、どこの牧場の生乳を使っているかを明記している場合は、まず失敗がないですよ!

ちょっとお高めですが、その価値はあると思います。

 

だいたいにおいて、家族経営のお店や宿は丁寧な仕事をしています。

食事の提供もまた同じことで、少なくとも僕がよく知る家族経営の宿はどこも食事を1から手作りしています。

 

いっぽうで、美瑛富良野に限らず、北海道じゅうの観光地化された施設、中規模で比較的リーズナブルな宿泊施設にはコスト上の理由から業務用を利用しているところ が少なくないようです。(業者さん・元アルバイトさん談)

 

そのへん見極めることができれば、ガッカリを減らせるかもしれません。

 

試される大地 北海道、ですね。

 


2011年7月21日(木)

電動自転車が足りません!

 

今週は良いお天気が続いています。

美瑛の最高気温は22℃前後、気持ちいいですね!

乾いたそよ風に誘われるように、たくさんのお客様にお越しいただいております。

 

ありがとうございます!

 

しかし。

 

連日、電動自転車が品切れになる時間帯があります。

 

ここ1、2年は、来店されるお客様の8割が電動自転車をご利用になります。

特に来店数の多い10時から14時の間は不足気味になる傾向にあります。

 

これから美瑛に来られるお客様。もし、来店の予定がありましたら、事前にご予約いただきましたら確実かと思います。

 

なお普通自転車(ママチャリ)は十分な台数がございます。

時間帯によっては大型バスの団体さんが一度に2台来店していることもままあります。しかし、

 

それでもママチャリの在庫につきましては、若干の余裕があるように常時準備していますから、ママチャリは予約不要です。安心してお越しください。

 

それから。

 

パッチワークの路をサイクリングで楽しみたい方にオススメ!

美瑛自転車ツアー

 

ガイド同行、サイクリングツアーです。

「高い」って、思いますか?

 

それはない、と思います。

まず、貸自転車屋ではありえないハイスペックの自転車のレンタルが含まれていること。

価格に対して得られる付加価値が大きいこと。

無駄にする時間がほとんどないこと。

いわゆる美瑛通の方が5年6年かけて見つけるような情報、見どころをいきなり一発で当てられること!

 

なんたって美瑛の丘を知り尽くしたガイドさん(しかも移住者じゃなくて道産子です)が、季節のよりすぐりを巡ります。その日その季節のイチバンは日によって変わっていくものですから、いきなりやってきて当てるのは無理というもの。

 

でも、美瑛自転車ツアーさんなら、それができる!

その価値はお金では買えないと思います。

 

それから、ありがちな競技系体育会系じゃありません。ちゃんと楽しみ方を知ってる方なので、のんびりと、それでもって的確に、ポイントを押さえてくれます。

 

ところで、みなさんが事前に調べていく情報のなかには、情報源が何者なのかわからないものが数多く含まれると思います。インターネット上には不確実な情報も多く、なかにはデタラメもありますから、あまりアテにしないほうがいいと思います。実際、ここに暮らしている僕たちがのけぞるような妙なことが書かれていること も珍しくはありません。

 

では何を頼りにしたらいいのでしょうか?

 

@美瑛町観光協会が発信する情報 公平で確実です。

Aガイドの山小屋の情報 同じく!

B美瑛自転車ツアーさん!

 

一発で確実に本物を当てたい!

 

ここ、美瑛サイクリングツアーさんなら間違いありません。オススメですよ!

 

え?それって微妙に、レンタサイクル屋のライバルじゃないかって?

う〜む、微妙にそれはあるかも。

でも、そのライバルがおすすめ!って太鼓判押すわけですよ。

 

それでいいのかって?

 

はい。それでいいのです。

 

自分は、レンタサイクル屋の主人であるまえに現役の旅人で、

現役のチャリダーです。

 

いいものはいいと考えます。

それでいいのです。

 

美瑛の丘、楽しんでください。

はるか北海道まで来たのに、ただのドライブで通り過ぎるなんてもったいない。

排気ガスまき散らすだけでは、本物の感動を得られない、ですね。

 


2011年7月19日(火)

マウンテンバイク

 

どんなジャンルのものにも、時代とともに忘れられていく、過去の物になっていくものがあります。

そのひとつが、マウンテンバイクかもしれません。

 

いまは空前の自転車ブームといわれていますが、当店での人気はダントツ1位が電動自転車、実に来客の9割が電動自転車をチョイスされます。

4年ほど前から普及してきたリチウムイオンバッテリーはハイブリッド車に搭載されている驚異的なバッテリーと同じもので、おかげで電動自転車はバッテリー切れという壁を乗り越えて実用的な自転車になりました。

2位はクロスバイク。スポーツ大好き系のみなさまに人気です。大径で細いタイヤ、軽量でタイトな車体、いま流行りのアレです。動力源は乗り手の体力とアドレナリンですが、汗をかくのが大好きな方にはコレがいいですね。

節約家の方はママチャリ。ただし大抵の方は「失敗した〜」てカンジで帰ってきます。美瑛の丘は丘陵地帯ですから、そもそも坂で構成されていますからママチャリには無理があり、仕方ありません。

 

いっぽうで、マウンテンバイクを選ぶ方は、週に1〜2人くらいです。

それはなぜなのか?

 

ずばり、メリットがないからです。

値段はクロスバイクと同じなのですが、ぶっちゃけいろんな意味でスペックがクロスバイクよりも劣るので、よほどのことがない限りお客さんはクロスバイクを選びます。

 

自分もまた、クロスバイクのほうがいいに決まっていると思います。だってアスファルト舗装にマウンテンバイクだなんて、登山靴で商店街を歩きまわるのと同じことですから。

 

まあ、そういうファッションが好みなら良いと思います。

 

いまから20年前、美瑛の丘の道の半分は未舗装でした。坂も多いです。雨上がりには泥泥になりました。ママチャリでまわるのはそもそも無理でした。

 

当時始まった初期のアウトドアブーム。同じころに観光地として注目が集まった美瑛。そこに彗星のごとく登場したのがマウンテンバイクでした。

 

アウトドアブーム、見た目のカッコよさ、それから実用的な理由。さまざまな合致がありましたから、一気に支持を広めたと思います。

 

あれから20年。美瑛は「観光地化」されて、道路は完全舗装されました。

いま未舗装で残っている道路の9割以上は私道、つまり私有地です。立ち入ってはいけない道ですのでこれは観光の対象にはなりません。

 

極太ゴツゴツのタイヤはアスファルト道では大きな抵抗を生じます。大きくて重たい車体も、そもそも多すぎる不要な変速機能も、ずっしり負担になりました。

 

それでも20年前はママチャリとは比べものにならなかったんですが、今は事情が違います。

 

クロスバイクや電動自転車ならば10分で行けるところも、マウンテンバイクなら15分かかってしまう。ハアハアゼエゼエ・・・。

 

マウンテンバイクの存在意義は急速に失われてしまい、登場した電動自転車によって首位はあっけなく奪われていったと思います。

 

マウンテンバイク。ほんのり漂うバブルの残り香。過去の栄光とか。ユースホステル全盛期とか。笑

 

今日、マウンテンバイクを好む方は競技系MTBライダーや、トレイル系野山マニアな方たちでしょう。一般的なサイクリングにマウンテンバイクは不向きです。

 

ガイドの山小屋でもすでに2年前からマウンテンバイクの導入をやめています。

在庫しているマウンテンバイクも順にタイヤの交換などをすすめてクロスバイク化させていく予定です。

 

10年後にはマウンテンバイクはほとんど姿を消してしまうのかもしれません。

 

少し寂しいのですが、それはそれで仕方ないと思います。

 

ところで、右の写真は僕のプライベートな旅専用の自転車です。ゲイリーフィッシャーという老舗メーカーのマウンテンバイクがベースになっていて、ハンドルやシート、フロントフォーク、車輪もタイヤも組み直しています。特に車輪やタイヤは旅する国や地域の道路事情によって変更します。水をたくさん積み込む必要があるときは重量級に耐える頑丈な車輪に、スピード重視なら軽量なものに交換します。そんな具合ですから新車の頃の面影はあまり残っていません。

NZ南島、サザンアルプス ダンシーズ峠踏破 2010年12月

 

マウンテンバイク。とても丈夫な車体が特徴なので、ヘビィユーザーにはやっぱり魅力的に思えます。

 

個人的には好きなのですが、いまやマウンテンバイクはマニア向けといえるのかもしれません。

 


2011年7月18日(月)

3連休の最終日

 

あいにくのお天気ではじまった海の日の3連休でしたが、ようやく晴れ間がのぞきました。久しぶりの日差しでしたね!

 

待ってました!とばかりに、朝からたくさんの方に来店いただきまして、ありがとうございます。みなさん同様、僕もホッとしました。

 

昨日まではしとしと雨降りのなか気温もあがらず、せいぜい20℃に達するか否かでしたから、いくら北海道とはいえ季節外れの肌寒さに不安をおぼえた方も多かったと思います。

 

やっと暖かくなりました。というか、少しだけ暑さも感じた3連休最終日でした。

水遊びも楽しい季節になりました。

 

ん?水遊び?

 

ガイドの山小屋の店頭に、なぜかカヌーが一艇、伏せて置いてあります。

なぜ?美瑛の丘にカヌー?

疑問に思われる方も多いようです。

 

実はいまから10年前まで当店は店名のとおり、アウトドアガイド会社でした。

公認ガイドライセンスや各種レスキューライセンスをもつ、れっきとしたプロガイドです。今では冬季のみ本領発揮、夏は山岳もリバーガイドもお休みしており、以前から趣味でもあった自転車の貸し出しをもっぱらの生業としています。

 

カヌーもまた、趣味です。

これは山岳とはまた違った奥深さが魅力です。

 

僕は、人の立ち入らない自然の本来の姿を見たいと思います。

だからこそ北海道に移住しようと思いましたし、プライベートな旅を人力の旅にこだわるのも、冒険性というか、いやそんなカッコいいことではなく、人間が本来は地上を移動して生きてきた動物であることを再確認したいというごく自然な欲求を 自転車の旅という形で体現しているにすぎません。

 

カヌーを浮かべる、湖や川を静かに移動する。

 

林道から遠ざかり、道のない世界へスルスルと入り込んでいく。

何とも言えない濃厚な空気が漂ってくることを誰もが感じ取るはずです。

場合によっては恐怖を覚えることもあるでしょう。

 

太古の人類、つまり私たちの祖先が感じたものと同じものがまだそこにあります。

恐怖すら漂う空気感。それが本当の自然の姿です。怖れ敬うものだと思います。

 

カヌーはそういう空間に比較的容易に連れて行ってくれる魔法の乗り物といえると思います。人力で移動するという至極の楽しみも含めて。

 

ところで。

 

いま北海道で商業化された「大自然」といえば、どこもなんとなく胡散臭い。

例えば釧路湿原。林道を4WDで排気ガスまき散らしながらいくら奥深く入り込んでも、そこにあるのは幾分汚された自然の切れ端が見られるにすぎません。素人ならダマされるんでしょうけど、大抵の方はガッカリするでしょう。

 

あのキラコタン岬もいまや観光ホテルの客寄せに使われていて、残念なことになっているそうです。 そのうち排気ガス臭い摩周湖の展望台みたいになるのかもしれませんね。

 

しかし、手段がカヌーならばどうでしょう?

 

カヌーで釧路湿原のなかを漕いでみたら、否応なくそこに暮らす野生動物目線になります。川面のうえを流れていくあなたは、たとえ望まなくても強制的に大自然の一部です。タンチョウや野生の鹿に出会いがしらにコンニチワしますし、秋ならば鮭がカヌーの底にゴツゴツ当たったりします。

 

みなさんは鮭を食べることがあると思いますが、では、川にいる生きた鮭を掴んだことがありますか?ぶつかったことは?川底に散らばるイクラを見たことは?

 

それが出来るのが、カヌーなんです。

 

素敵でしょう?

そうなんです、化石燃料を使わない人力の遊びって、楽しいんです。

 

道のないところ、大自然の奥には、どっぷり濃厚な世界が待ち構えていて、立ち入る者は畏怖を感じるほどです。

道がない、登山道もないところというのはこんなにも違うのかというくらい、違うのです。

 

ああ、当然、ギョウジャニンニクがわんさか生えていたりします。

ま、そのへん基本っすね。

 

ニングルを見かけたりするかも。その可能性もきっとゼロではないですね。

 

カヌー。いつかまた、再開したい趣味です。

いやその、仕事として、ではないですけどね。 汗

 

日本100名山を制覇しようなどとはまったく、これっぽっちも思いませんが、いつか北海道の湖沼のうち面白そうなところにはもれなくカヌーを浮かべて探検してみたい、なんて思ってます。

 

北海道100湖沼、なんて、いいですね〜。いいでしょう〜?

きっとブヨ天国、蚊天国なんでしょうね〜。最高〜。

ブヨや蚊の襲撃の激しさでランキング順位つけちゃうとか、いいかも。(これ重要)

 

物言わぬ店先の緑のカヌーは、その日の訪れを虎視眈々と狙っているのです。

ふっふっふ。

 


2011年7月17日(日)

雨の日、チャリダーはどうしてる?

 

チャリダーとは、自転車で旅をするひとのことを意味する言葉です。

30年以上前に北海道で生まれた言葉だといいます。

 

北海道を長旅する人たちの方法や手段はさまざまで、当時なかでもオートバイ旅と自転車旅が多かった時代でした。そういう時代は僕が大学生だった20年前に黄金期を迎えました。

 

オートバイの旅人はライダーさん、と呼ばれ、自転車の場合はチャリダーと呼ばれ、定着しました。なかなか造詣の深い、旅人言葉です。

 

ライダーハウス。ありますよね。素泊まり500円前後、寝袋持参、大部屋で男女の隔てなくゴロ寝。たいていどこでもライダー&チャリダーの宿と書かれています。

 

そのほか、JRであてのない長旅をするジぇあラー、徒歩で旅をするトホダーなど。マヨネーズをこよなく愛するマヨラーみたいですね。

 

ああ、チャリダーの話でした。

 

英語にもチャリダーに相当するものがあります。

自転車を意味する俗語のプッシュバイク、それに乗る人はプッシュバイカー、あるいはもっと短縮してバイカー。

モーターサイクルに乗るひと、馬に乗るひと、MTB競技者は、ライダー。

それから、チャリダーと混称されがちなサイクリストは、多くの場合は競技系スプリント系を 指して使われますが、自転車の旅人もサイクリストと呼ばれることがあります。

 

ところで、わがニッポンでは、いわゆる競技系自転車愛好家の方を「チャリダー」と呼ぶと不快感を露わにされることもあります。あんな連中と同じにされたくない、という言葉すら聞きますから、いわゆるライバル嫌悪の一種かもしれませんが、そもそもチャリダーとは旅人のことを指すので、無理もないかもしれません。

 

とにかく気に食わないからチャリダーという言葉を完全否定するという激しい方もいます。わけわからんし、ちょっと怖い。なかなか世知辛い世の中であります。

 

余談ですが、僕が自動2輪のことをバイクとせずオートバイと呼ぶのは、ご存知のとおり「バイシクゥ=バイク=自転車」。自動二輪 はバイシクゥ(bicycle)ではあり得ないからです。それから、自動二輪を「バイク」と呼ぶのは世界でニッポンただひとつ。 僕は30歳を過ぎて海外自転車旅をするようになってから気付いたのですが、それまでは何も知らずにバイクバイクと言い続けていました。※

 

そういえば、作家の片岡義男、村上春樹もオートバイという呼称を使っています。両氏とも日常英会話に不自由のない方でいらっしゃいます。

 

美瑛町美馬牛。きょうは朝から雨です。気温は20℃に達しません。

 

きょうはレンタサイクルはお休みなのですが、連休ということもあってそれでもお客さんは来てしまいます。

 

ひどい目にあうことはわかっているのですが、お客さんにはなかなか伝わりません。むしろ「なぜ貸し出さないのか!」と険悪になることも多くて困ってしまいます。

 

商売っ気がある方なら、せっかくお客さんがお金出す気でいるんだから貸しちゃいなよ、酷い目にあうことなんか知ったことじゃないでしょう。と、思うのではないでしょうか。

 

いやホント、その通りなんですよ。

 

せっかくだからお金もらっちゃえ。ひっひっひ。

 

そういう心になることもあります。いやいかんいかん。それはいかん。

 

僕は現役のチャリダー、日本一周、日本縦断、オーストラリア大陸縦断、同じく大陸横断、そのほかニュージーランド5周くらい?いろんなことやりました。

そんな僕は、よほどのことがない限り、雨の日にはテコでも動きません。それは旅の日々のなかで雨の日にはロクなことがないと身に沁みているから。

実際、雨の日のサイクリングではさんざんな目に遭います。まず例外はありません。そんなこと言うても大丈夫やろ、ということがない。こてんぱんにヤラれる。

そんなもんです。

 

たとえゴアテックスのレインウェア着ていても、びしょ濡れは当たり前。

さらに、もれなく次のオプションを体験できます!

 

デジカメ壊れる。

携帯死亡。

転んで服破れる。ケガする。

転んで自転車壊す。お店は同情してくれると思っていたら請求書を渡された。

ひどい場合は、交通事故にあう。など。

 

だいたい、ひとつくらいはオプションをゲットするものです。

 

さて、ベテランの長距離チャリダーとして言わせてもらいますよ。

 

「雨の日は自転車に乗ってはダメ!」

 

レンタサイクル屋にとって雨は敵。収入がた落ち。

実際には多くのレンタサイクル屋さんやアウトドア屋さんは多少無理を押してでも強引に営業します。なんとか少しでも売上を得たいのが本音なんです。

そりゃあそうです。せっかくの週末や連休に雨だなんて・・・。

 

だから、どうしてもというのならば、雨の日でも営業している他店へ。

黙って貸してくれます。

 

でもね、

やっぱり雨には誰もかなわないです。

 

お金なんかいりません。自転車は貸し出しません。

今は実感なくても、ひどい目にあうことはわかっています。

現役チャリダーとして、それをわかっていて、黙って貸し出すことはできません。

 

それよりは、貴重な旅の1日、大切に使ってください。

切に、そう思っています。

 

 

※戦後に登場したエンジンつき自転車(漕ぐペダルつきの小排気量オートバイ)は見た目が自転車だったことからバイクの呼称が使われ、そのままズルズルと二輪の呼称になっていった、という説が有力です。

確かにどう見ても自転車ですよね^^  写真→

 


2011年7月16日(土)

早朝

 

おはようございます。

 

美瑛町美馬牛、午前4時、気温は16℃です。

 

ねっ、肌寒いですよ。

 

今朝の日の出は4時2分。日の出の写真を撮ろうと、近くの宿にお泊りの方が出かけていく姿を見かけましたが、寒そうにしていらっしゃいました。

 

今朝は2時前に起床しました。

いつもこんなに早起きをするわけではないのですが、前夜は終日の大雨が続いた影響が残っていて、当店は微妙に土地が低いため地下室の浸水を警戒して、徹夜で 監視を続けていたのです。おかげで浸水を免れました。

 

美瑛・上富良野は昨日までの24時間雨量、72時間雨量ともに7月の観測史上最高値を更新しました。ちなみにここ美馬牛は美瑛町と上富良野町の中間やや上富良野寄りにあります。14日の朝は土砂降りで始まり、9時には道路に水があふれて一時通行不能になりました。その後も雨が続き、15日の午前3時〜4時頃の土砂降りによる増水を最後にようやく雨があがりました。

 

そんな警戒体制の徹夜明けだったので昨夜は早くに就寝、そして今朝は早すぎる時間に目が覚めてしまいました。かといってやることがないので、凛とした空気が張り詰めた白みゆく空を眺めながら本を読んだりしながら過ごしています。

 

連休初日のきょうの美瑛のお天気は、終日くもり。気温は最高気温25℃。涼しい1日になりそうです。

猛暑の本州を脱出してきた皆さんにとっては格別のご褒美ではないでしょうか。

 

とはいえ、16℃、17℃と、朝晩は冷え込みますから、長袖は必携です。

これから出発される方は長袖をお忘れなく。

 

今夜からふたたび天気が崩れて連休中日の明日は、冷たい雨の1日になりそうです。

 

遊ぶなら今日に集中して!というところですね!

 

月曜日にはお天気は回復しそうです。

 


2011年7月15日(金)

冷やし中華と冷麺とラーサラと。

 

冷やし中華と冷麺は違うもの。

実は、さいきん知りました。

 

北海道 って面倒くさいな。って思ったんだけど、東京はじめ北海道を含む東日本では、

 

冷麺=盛岡冷麺、韓国冷麺。

冷麺といえばあの歯ごたえ抜群系の冷やし麺のことを指すんですね。

 

刻んだ焼豚とかクラゲとか細切りキュウリをのせたやつのことを、冷やし中華という。前述の冷麺と冷やし中華は別のもの。

 

知らんかった〜。

 

ボクが育った環境では、冷麺といえば、いわゆる「冷やし中華」でした。

 

冷たい麺やから冷麺、中華ふうのソバやから中華そば(ラーメンのこと)

冷たいコーヒーやから冷コ

マクドナルドはマクド、エスカレーターは右側に立ち左側をあける

飴ちゃんは昔から飴ちゃんやから飴ちゃん。

 

そんなかんじです。

 

なんというか、ここは譲れない。

 

これからも冷麺と言い続けると思います。(妙なところで頑固)

 

じゃ、いわゆる「冷麺」のことは何と呼ぶかというと、

「焼き肉屋さんのやつ」とか言います。

 

 

どうりて今まで冷麺に関する会話がちぐはぐになるなって思ったら、そういうことだったんですね。東日本では冷やし中華と冷麺は別のものだったと。

 

関西の皆さん、知ってました?

冷麺って言わへんねんて。冷やし中華ゆうらしいで。

 

でも全国の関西人のみなさんから

 

「れーめんでええやろ。めんどくさいし。」

そんな声が、聞こえてきそうですね!

 

ところで。

 

北海道では「冷麺」にあたるものといえば、やっぱり

「ラーサラ」

 

じゃないですか?

 

ラーメンサラダ。略してラーサラ。

 

おれ大好き!

 

いわゆる「冷やし中華」とは違うんです。レタスがたっぷり入っていて、生野菜サラダなんですが、ラーメンもたっぷり入ってる。春雨サラダとも違う。

 

ラーサラ。

 

気になるひとは検索してみてください。おいしいですよ!

 

北海道内ほとんど全ての居酒屋の定番メニューです。

ファミレスにもあります。

喫茶店なんかでもランチになることがあります。

夏の学校給食メニューの人気ランキング常連です。

 

観光客にとって北海道といえば、ウニカニホタテなんでしょうけど、

地元的にはラーサラ=北海道のソウルフードなんですよ。

 


2011年7月14日(木)

気温の話

 

いまだ梅雨があけない北海道です。(ここツッコミなしで!)

 

晴れれば30℃、雨が降れば20℃にもならない、気温変化の激しい日々が続いています。それどころか、ここ2週間ほどは、シャキッとした北海道らしい乾燥した晴れ間を見ていないような気がします。

 

先日、東北地方が梅雨明けしましたから北海道の梅雨明けも間近と思われますが(ここツッコミなしで!)グズグズしたまま、とうとう海の日の連休を迎えてしまいました。

 

ちなみに、例年ならば満開のはずのラベンダーは、まだ満開には早いようです。春先の低温が響いたのか、満開のラベンダーは来週あたりにズレこみそうです。

 

きょうの美瑛は1日じゅう雨。時に非常に強く降り、あちこちで道路が冠水しました。

最高気温は20℃。昼過ぎには20℃を割り込みました。

半袖では肌寒い気温です。

 

明日の気温は、以下のとおり

美瑛/最高21℃ 最低15℃

旭川/最高21℃ 最低17℃

釧路/最高15℃ 最低13℃

 

釧路、これはもはや避暑じゃない…。

 

北海道への旅行は服装に悩むものです。

猛暑のなか長袖やカーディガンを準備することには若干の抵抗があるものですが、北海道です。外国と思っていいです。

長袖を1枚、いちおうあったほうが良さそうです。

 

暑さが戻ってきたとしても、朝晩の気温は20℃を下回ることが多いので、やはり長袖はあったほうがいいですよ。

 

たまに、マフラーのひと、手袋のひとを見かけます。いや冗談じゃなくって。

多くの場合、台湾・タイ・マレーシア・インドネシアなど亜熱帯の国々からのお客様ですが、さすがにそこまでは、必要ないかな〜??

 

でも40℃が当たり前の国からやってきたら、20℃の気温は寒すぎるのかもしれませんね。

 

さて、海の日の連休につきましては土日は電動自転車の予約は満員となっております。ただ、お天気が心配です・・・。月曜日に若干の空きあり。お天気も回復が期待できます。

 

それから、来週も電動自転車の予約は混み合ってきました。きっとラベンダーやジャガイモの花が満開で皆さまをお迎えしてくれることでしょう。

 

ご予約はお早目に!それから旅行鞄に長袖を1枚、忘れずに!

 


2011年7月13日(水)

夏だから、オートバイの話

 

このオートバイは僕の3台のオートバイのうち、もっとも新しいものです。

1990年型のBMW R100といいます。日本には200台が輸入されました。

 

僕にとって2台目のBMW。オートバイ歴26年、うちBMW歴は14年です。

クリックで拡大します

 

前オーナーさんから車体を受取ったあと、東京から北海道まで自走しました。万一、隠された不具合が見つかれば直ちに送り返すつもりでしたが、そんな兆候はまるでなく無事に美瑛まで走り切りました。以来、絶好調なまま僕の手元にあります。

 

僕の体格に合っていて、足付き、取り回しが軽妙、運転音も静かです。トトントントントン…、祭り囃子のような小気味のいい鼓動もいい。学生時代以来、やっと自分にピッタリのオートバイに出会いました。

 

他に2台のオートバイがあります。1台は大学生のころから乗っている1978年のカワサキ。もう1台は山道も走破するホンダのXL250。これはもっぱら仕事用。

これ以上、他にほしいオートバイは、今のところありません。

幸せなことだと思います。

 

Q:愛車の気にいっているところ

A:和風テイスト。自己主張の少ない柔和なモデルだと思います。頑丈。

 

Q:あえて不満を言うなら?

A:高級ブランドイメージが嫌。ほんとは頑丈な作りの生活実用機なのに。

 

Q:もし乗り換えるなら?

A:ハンターカブ(牧場用の頑丈オートバイ 豪仕様が有名) or カワサキW3

 

Q:オートバイ選びのアドバイス

A:見た目よりも相性が大事。真の相棒選びは結婚と同じでしょっちゅうやるものではないと思ってます。

 

*     *     *     *     *     *     *

 

旅のオートバイをよく見かけます。九州、四国、近畿、関東・・・。ナンバーをみていると楽しいですよね。

 

走っていくオートバイをみていると、その人の個性や考え方が透けてみえるような気がします。

 

自分を大きく強く見せたいひとは明らかに体格にあってないオートバイに乗っています。排気音も大きすぎる傾向。

自然に溶け込むようなオフロードバイクに一目でそれとわかる使い込まれた野営道具をシンプルに積み込んでさっそうと走っていく方もいます。

古いものを大事に乗っている方は細部までピッカピカ。オートバイも幸せそう。また服装にもそれが現れています。

節約旅行を実践している方は大抵、スーパーカブに乗っていて排気ガスよりも面白個性のほうがたくさんまき散らされているかんじ。

冒険心旺盛な方は大排気量の馬力の強力なオートバイに乗っています。持ち物は見た目よりも機能や質実剛健であることが優先、行動もアクティブです。

ナルシストな方はコンビニや宿の玄関あたり、わざわざいちばん目立つところにオートバイをでん!と停めて、俺のバイクみてくれ!ふうに佇んでいます。笑

 

それから、展望台の駐車場の隅っこの、目立たないところにポツンとオートバイをとめて、沈みゆく太陽をじーっと眺めているひと。

 

いろんな旅のシーンがあります。

 

とにもかくにも、旅人来来。

今年も夏がやってきました。

 


2011年7月12日(火)

北海道 夏の旬

 

瀬戸内育ちの私たち夫婦は美瑛に引っ越してくるまで、海から遠く離れた町に住んだことはただの一度もありません。

 

ここ美瑛からいちばん近い海は日本海側、北海道の西海岸の留萌(るもい)で、ここから100kmほど西です。ここはつまり「海なし県」のようなもの。

 

そんなことは特に意識をしていなかったのですが、長く暮らしていると、海が遠いことに若干のストレスを覚えることも時にはあります。

スーパーで買い物をしていると、無意識にお魚売り場から、旬というか、季節を感じ取ろうと何かを探し回っていたりしています。

瀬戸内育ちの性なんでしょうか。

 

しかし残念ながら地元美瑛のスーパーの魚売り場は1年中同じものを売っていますから、なかなか季節感を感じ取ることが難しい。

 

それでも、多少の変化はあるんです!

 

7月ならば、イカ!

9月には、鮭!筋子!

 

魚売り場に新鮮なイカが並ぶようになれば、ああ夏がきたなと思うわけです。

そのころ果物売り場には富良野のメロンが並び、野菜売り場には美瑛産のトマトが賑やかに盛り上がっているわけです。

 

こうなれば、美瑛も夏本番です!

 


2011年7月11日(月)

北海道 とはいえ。いえいえ北海道ですから。

 

きょうはさほどでもありませんが、夏は割と暑い美瑛です。

とはいえ、美瑛では30℃、33℃くらいが最高で、8月に入ればもう30℃を超えることは稀になります。お盆を過ぎれば秋の訪れを感じますし、テレビでは暖房器具のコマーシャルが始まります。

 

暑いとはいえ、本州のようなことはないです。

 

本州は梅雨があけて、いよいよ夏本番ですね。

 

それにしても、35℃とか、40℃とか、まるでオーストラリアみたいですね。

 

ちゃんと対策しなきゃ、死んでしまう気温です。いやマジで。

 

2006年の10月下旬〜12月中旬、僕はオーストラリア大陸を縦断しようと、大陸内部の中央砂漠を自転車で走破しました。

 

いやあ〜〜〜、熱かったです。

 

「暑かった」でしょうって?

 

チッチッチ。

 

熱かった!が正解ですよ!断言します!

 

2006年11月20日 自転車日記の抜粋

 

午前4時起床 気温32度

 5:00 出発 太陽があがる前に出発するのは暑さ対策。

 6:00 太陽が昇る 気温が上昇をはじめる

 9:00 35℃ 体が慣れてくると、体温以下だとまだ涼しく感じる

10:00 40℃ あらゆるモノが一瞬で乾燥してしまう。汗もまた同じ 

11:00 42℃ 10分おきに水を飲まなければ、体温があがってしまう

12:00 44℃ 体調がおかしくなりはじめる 吐く息が熱くなる

13:00 45℃ 意識がぼんやりする 脳みそ熔解はじまる

 

倒れる寸前にマーラ到着 

 

きょうも死にそこなった。 

 

このときの日記(のちに書き下ろしたもの)

ガイド日誌 オーストラリア中央砂漠縦断 第4週目

http://www.yamagoya.jp/mtb/Australia/mtbAU4.htm

 

もう二度と行くもんかと思っていたんだけど、さいきんなんだか、また行きたい気分が沸々と。

 

でもね、熱いのは、危険っす。

自分は死にそこないました。

このとき身をもって己の無知を知りました。

 

夏はやっぱり、北海道がいいですね!暑いとはいえ、まさか40℃ってことはありえないですから。

 


2011年7月10日(日)

今年の夏、初!

 

ガイドの山小屋の裏庭(というか原野)には、わが家が立つずっとまえから残る、野生のニレの木があります。

 

そのニレの木に、今年はじめて、ミヤマクワガタがやってきました。

 

もうすぐ夏休み!

 

きょうも、早めの夏休みを北海道で過ごす皆さんがたくさん訪れて下さいました。一時は電動自転車が品切れになったり、ガイドの山小屋はなかなか賑やかです。

 

ありがとうございまーす!

 


2011年7月9日(土)

夏の北海道、夏の服装

 

よくある問い合わせに、服装のことがあります。

 

気温などの情報は天気予報で得ることができますが、実際にどうなのか。

 

実感が湧かない。

 

こればっかりはよほど北海道に旅慣れた方でなければわからないのではないでしょうか。

 

インターネットのクチコミ情報を見ていましても個人の主観によってさまざまなことが書かれていて、そりゃあないだろう、な記事をよく見かけます。

苦笑するしかないんですが、それにしても、それだけ皆さんが悩んでいるということの現れなのでしょう。

 

7月、8月の北海道。最高気温は皆さんが思ってるよりは高めだと思っていいと思います。30℃くらいになることは決して珍しくありません。

 

いっぽうで、一般的に朝晩は冷え込みます。また雨の日も同様に気温があがりません。

 

ざっと言いますと、

 

函館・札幌・旭川・美瑛・北見網走の場合は、最高32℃、最低15℃を参考に。

昼間は半袖、夜間はウィンドブレーカー、もしくはカーディガン。長袖Tシャツを1〜2枚持参のこと。

 

道東地方の、知床、摩周湖・屈斜路湖周辺、釧路湿原周辺、根室では、最高25℃、最低10℃、場合によっては昼間でも20℃に達せず。昼間は長袖Tシャツ、夜間はウィンドブレーカーもしくはカーディガン、場合によっては薄手のフリース。こんな感じになります。

 

北海道内でも西と東では随分と気温に違いがあり、準備が異なってきます。

両方を訪れる場合は、半袖〜薄手のフリースまで幅広く準備されたほうがいいと思います。

 

登山をする場合は、キチンとした厚手のフリースが必需品です。本州の夏山とは違います。本州の秋〜晩秋くらいのつもりでいいと思います。

 

以上、参考になりますでしょうか?

 


2011年7月8日(金)

お電話について

 

北海道はいよいよ夏の旅シーズン本番に突入します。

 

当店におきましても、これから8月末までの期間は、 時間によっては店頭が来店されたお客様で非常に混み合います。

 

そういうときは、せっかくお電話いただきながら申し訳ないのですが、電話に出ることができません。

 

もし店頭のお客様をお待たせした状態で電話を受けましたら、同時に2件の対応をすることになります。その結果、双方のお客様に対して、かえって不十分な対応となります。

とくにお電話のお客様におかれましてはコチラの状況が見えませんので、特に不愉快に感じられると思われます。実際にキレてしまう方もいらっしゃいます。

 

もし10回コールしても電話に出なかった場合は、5分ほどしてから再度お電話いただきましたら幸いに存じます。

 

それから、当店は通話記録と電話番号を記録する設定にしているために、非通知設定のお電話は着信しないことがあります。

 

 

あああ、肩が凝りますね。こういう話を書くのは。

 

それにしても、電話対応といえば、高圧的な方にはどうしても簡潔なことしか申し上げられませんし、柔和な方にはかえって親切な気持ちにさせられます。いろんな相談にも応じられますし、アドバイスもできます。

そのへんは、やっぱり、人間ですから。

 

私どもでさえ、そうなのです。だから、どこでも同じだと思います。

高圧的で得することはあり得ないと思います。

高圧的で出ないはずのものが出てきたりして得をしたのは、バブルのころのお話。今はみなさん賢くなってますから、かえってやんわり遠ざけるものです。

 

良い旅は、人と人のふれあいによってもたらされると思いませんか?

 

それはそうと、2011年の夏。

電話応対ひとつとってみても、今年は穏やかなお電話が多いように思います。

もしかしたら世の中はいいカンジになってきたんじゃないかなって、そんな感じがします。失われかけていた人と人の絆が再生されつつあるのかもしれません。

 

今夏は今のところ、店頭でゴネ得をねらう方もいません。(笑)

 

それから、今年はかえって、お電話やメールをたくさんいただきます。ご予約もたくさんいただきまして、ありがとうございます。

 

しかし中には上記のような理由から、充分にお応えすることができない場合もあるように思います。

せっかくお電話いただきました皆さんには、なるべくご満足いただける対応をさせていただきたいと思いまして、この記事を書かせていただきました。

 


2011年7月7日(木)

オートバイで保育園

 

わが家の3人娘、末っ子がまだ保育園に通ってます。

ここ美馬牛から美瑛の町はずれにある保育園までは片道距離10kmほどあり、これまでは車で送り迎えをしてきましたが、保育園に通うのが末娘ひとりになった今年からは、出来る限りオートバイで 保育園の送り迎えをすることにしました。

 

理由は抜群の経済性。

これに尽きます。

 

車の燃費、8〜9km/リッター

オートバイの燃費、32km/リッター それ以上

 

朝と夕、保育園を2往復するだけで1日合計 40kmを走行します。

車なら5リットルの、オートバイならば1.3リットルのガソリンを消費します。

保育園を往復するだけで、これだけの化石燃料が地球上から 永遠に消えてしまうわけですから、減らすことは財布にとっても地球にとっても有意義なこと。

 

お金に換算してみましょう。

1日あたりの費用は、車なら700円、オートバイなら155円ってところです。

 

そうなんです、4分の1以下なんです。

 

実際に、家計におけるガソリン代の負担は半分以下になりました。

結果出てます!助かってます!

 

それだけじゃない。

 

オートバイで通うようになってからというもの、保育園児によく声をかけられることといったら!

 

○○ちゃんのお父さん、オートバイのおじさん

 

お・じ・さ・ん〜ん?

 

ま、それはいっか。仕方ないない。

 

美瑛の丘、オートバイの後ろに娘をのせて走り抜けていく。

 

なんだなんだ?いつかみた夢が、実現してるじゃないっすか!

しかも毎朝っすよ。まあ若干、生活感はありますけどね。

 

どうにもこうにも内容のない無邪気な夢ですが、美瑛に移住してきて良かったと思ってます。

 


2011年7月6日(水)

花花花

 

春の低温で少し遅れていましたが、

じゃがいもの花、ラベンダー、ようやく咲き始めました。

 

地元発の情報といたしましては、ラベンダーの花を見るならば、

 

◆JR美馬牛(bibaushi)駅から

 

「かんのファーム」(入場無料)がイチオシ!です。美馬牛駅から電動自転車で片道10分くらい。同じくガイドの山小屋からも、10分くらいです。

 

そのほか、「四季彩の丘」「柳川押し花学園前(拓真館近く)」でも見られます。

 

◆JR上富良野(kamifurano)駅から

 

「日の出公園」(入場無料)がオススメ!小高い丘がぜんぶラベンダー一色なんです!上富良野駅から徒歩20分くらい。タクシーで5分。

 

◆JR美瑛駅から

 

美瑛付近(パッチワークの丘)周辺では、花壇程度のものが見られる程度です。北西の丘展望公園で小規模なものが見られます。

 

◆国道237沿い 以下すべての施設には駐車場あり

 

「深山峠」美瑛町・上富良野町の間、JR美馬牛から電動自転車で20分

「花人公園」美瑛町中心部近くの一般公園、規模は小さい

「ぜるぶの丘」美瑛町中心部から旭川方面へ車で5分ほど

「かんのファーム」美瑛・上富良野にまたがるラベンダー農園 前述「JR美馬牛」参照

 

これ、ぜんぶ回るのは、大変ですよ〜。

歴史的に見ても「かんのファーム」さんが一番のオススメです。

美瑛富良野が観光で盛り上がるようになるずっと以前から栽培し続けています。飾らない、素朴なラベンダー農園です。ただし商売っ気はまるでありませんから、お土産を買いたい、遊ぶ施設がほしいなどの方には物足りないともいいます。

 

自分が普通の旅行者として初めて美瑛(美馬牛)を訪れた25年前にはすでに、一面にラベンダーを栽培していました。 観光用ではなく、純粋に農作物(香料原料)として栽培していたようです。

当時は国道237号線の東側から、美馬牛水天宮の裏、現在カフェ「ゴーシュ」のあるあたりまですべてが農園だったように記憶してます。

 

25年前の僕は、オートバイを「美馬牛水天宮」に停めて、当時の「かんのファーム」さんの農園の外れ、ちょうど「ゴーシュ」のあるあたりに座ってお弁当を広げるのが好きでした。

いまは同じ場所で「ゴーシュ」のランチ食べてます。これもご縁ですね。

 

そのころ「パッチワークの路」は、存在そのものが皆無でした。美瑛には観光地らしいものはなく、「拓真館」が唯一、注目を集めつつありましたが、まだまだのんびりしていて、故前田真三さんご本人がお庭の掃除をしていたほどです。

 

JR美瑛駅前は、今とはまるで違う町並みでした。そのころは、ごくふつうの北海道の小さな町でした。三角屋根の立ち並ぶ今は、全然違う町みたい。

 

JR美馬牛駅前にはAコープ、JA、そのほかお店が数軒ありました。駅の裏には家が2、3軒あるだけで他には何もなく、いまガイドの山小屋のある場所にはミズバショウが咲いていて、胡桃の木がたくさんありました。

 

美瑛町美馬牛。

移住してきて住むならば、ココしかないって、思いました。

 

ラベンダーのことを書いていたら、少し思い出話になってしまいました。

お粗末さま。

 


2011年7月5日(火)

梅雨

 

「北海道には梅雨がない」

 

それは10年以上前までのこと。現在の北海道にはちゃんと梅雨があります。

 

「北海道にも梅雨があることを気象庁が発表しました。」というニュースがあっても何の問題もないし、自然なことですが、いろいろ建前があるのでしょうね。

いまだに北海道には梅雨がないことになっていますが、しかしながら誰もが思ってるように実際は違います。

 

梅雨入りの目安は東北地方の入梅とだいたい同じと考えていいと思います。

 

10年、20年前までの北海道は、6月・7月といえばカラリと晴れ渡っていたものです。むしろ本州が梅雨明けするころ、北へと押し上げられた梅雨前線がイタズラして、ちょうど8月第一週あたりに梅雨のようなお天気の日々が1〜2週間ありました。

 

しかし現在は、だいたい本州と同じようなころに梅雨があります。

 

北海道に梅雨があることを実感するようになった時期と、北海道のお米がおいしくなった時期は完全に重なります。メロンやスイカがおいしく実り、近年はゴーヤーやサツマイモまで栽培されるようになりました。北海道にはいないはずのカブトムシが街灯の下に集まってきたりします。

この調子では民家でゴキブリがふつうにみられるようになるのも時間の問題かもしれないな、って思います。

 

北海道も本州並みになったんだと思います。

っていうか、これでいいのか?

 

ということは新幹線も来るのかな?

 

きょうも雨です。ここ1〜2週間はっきりしないお天気が続いています。

 


2011年7月4日(月)

6月19日(日)〜7月2日(土)までに来店されたお客様

 

◆海外からのお客様

個人旅行: 昨年比 8割減

団体旅行: 昨年比 9割減

 

◆国内のお客様

個人旅行: 昨年比 微増 (特に女性3〜4割増)

団体旅行: なし

 

全体を通せば、外国人のお客様が増加する以前の頃に戻ったような様相です。

美瑛はどこも閑散としていて、昨年までのように外国人(特にアジア方面)のお客様の賑わいがどこにも見られなくなり寂しくなりました。

 

それに対して国内旅行の、特に個人のお客様が目立つようになってきました。当店に限れば、かえって増加傾向にあり、特に女性、地域別としては関東・東北・北海道からのお客様の増加が見られます。

 


2011年7月3日(日)

@7月4日(月)の営業について A連休の予約状況

 

@雨天の営業自粛について

7月4日(月)は雨天が見込まれるため、営業を自粛いたします。(終日)

7月5日(火)は通常通り営業いたします。8:00AM OPEN

 

A7月連休の混雑状況

次の日程は電動自転車のご予約が非常に混み合っております。

 

7月16(土)午前:あとわずか 午後:満員

7月17(日)午前:あとわずか 午後:あとわずか

7月18(祝)午前:あとわずか 午後:空あり

 


2011年7月2日(土)

土曜日。

 

北海道。美瑛町。

さいきん自営業者の間では、

 

「お客さん来てる?」

 

が、定番のあいさつとして、すっかり定着しました。

 

こういう、お互いの懐事情を探り合うような大阪弁ふうのあいさつは北海道ではタブーだったはずなんだけど、(北海道では原則としてお金の話はタブー視されます。ご注意を。)さいきんは変化しちゃった感があります。

 

それだけ、深刻っていうか、深刻を通り過ぎちゃってる感すらありますね。

笑うしかない、というか。

 

お客さん来てる?

これってまさに、大阪弁の「儲かってまっか?」ですよね?

 

「ボチボチでんなあ。」

と言いたいところですが、現実はなかなか厳しいっス。

 

いやもうさっぱり。

お手上げですねん。

こう言うしかないんですが、みんな同じだからお相手もホッとするわけです。

 

よかった〜。

ウチだけじゃないんだ〜。

みたいな、妙な連帯感生まれてます。

 

これっていいのか!?

 

まあ、それくらい大変なわけですよ。

まあ、仕方ないですけどね。

 

それでもいま生きているし、家族は元気だし、

家を流されたわけでもない。何も失ってない。

 

それに、これから本格的な夏になるけれど、

北海道はエアコンがいらないし。

 

これって、チョ〜幸せやん!

ポジティブ・シンキング。

 

さて、7月に入りました。きょうは最初の土曜日です。

例年ならば、猛烈に忙しいはずのこの時期なんですけど、いやもうオフシーズンがそのまんま続いてる感じです。

 

土曜日といえば子どもたちも学校やら何やらが休みなんですけど、今まではこの時期の週末に一緒に遊んでやるなんてこと、まずありえない話でした。

夏休みだってどこかに遊びに連れていったことなんか一度もありません。

 

それが観光業の宿命みたいなものですから。

 

しかし!

 

どうやら今年は違う!

 

きょうは土曜日。しかもお天気もいい。

しかし、子供たちはわかってる。

遊んでもらえるわけない。

それでもダメモトで、遊んでくれとせがんでくるわけです。

 

よっしゃ。父ちゃんがオートバイ乗せたる。

よっしゃ。父ちゃんとサイクリング行こか。

 

「ヤッタァ!!」

 

いや〜。まさかこうなるとは思いもよりませんでした。

子供たちは大喜び。

 

いやもう、収入のことばっかり心配してたことが馬鹿らしくなるっていうか、いいこともたくさんあるじゃないか、ってことで。

ポジティブ・シンキング。

 

ささやかだけど父親として父親らしいことができる幸せっていうのを噛みしめている今年の夏なのです。

 

災い転じて福となる。

 

いっそ、お店さぼって、どっか行っちゃおうかなー?

積丹半島とかいきたい。

ニセコもいいな。

友だちがニセコで宿を建設中なんです。子供たちつれて遊びに行きたい。

 

あしたお店閉めちゃおっかな?

 

あっ!冗談っすよ。冗談冗談。

 


2011年6月30日(木)

被災地、被災者

 

マスコミが連呼する言葉。

メディアのみ、あるいは、有識者や論じることが仕事の方にのみ許される言葉のような気がします。

しかし、いつの間にか、一般市民までが連呼していませんか?

 

被災地。

被災者。

 

この言葉を語るとき、自分は関係のない位置にいる人。ということが前提になっています。無意識だろうけど、上から目線になっています。

 

絆?

心をひとつに?

全然、違うと思う。

 

被災地。

被災者。

 

報道はレポートですから、この言葉に不自然さはありません。

読者と現場を区別して、意識的にこの言葉を使う必要もあります。

しかし、一般市民、つまり私たちは違うはずなんですが・・・。

 

心をひとつにしているのならば、そういう言葉にはならないはず。

そんな気がします。

被災地は劇場じゃない。

被災者は見世物じゃない。

 

いくら、私は温かい手を差し伸べていますよ〜とアピールしてみせても、どんなに善意の言葉で飾られていても、上から目線が前提ではいかにもむなしい。偽善っぽい印象を持ってしまうのは私だけではないと思います。

 

ご自分が逆の立場ならば、

被災者と呼ばれて、どう感じるでしょうか?

 

よく、北海道のひとは本州九州四国のことを「内地」と呼びますが、私たち本州出身者や観光客が「内地」というと、嫌味にきこえるとか、見下されているような気分になると言います。

 

それと似たようなものじゃないかと思います。

 

震災から1カ月目のある朝、自分と相棒カサハラは、「被災地」にいました。

これから災害現場の最前線に出動する大勢のボランティアたちの前で、ボランティアセンターの方が、少し言いにくそうに、こう切り出しました。

 

心情に配慮した言動をお願いします。

被災地、被災者と言わないでください。

災害現場の写真を撮らないでください。

 

ハッとしました。

目が覚めた気がしました。

 

あの言葉、ズッシリと心に残っています。

 

現地で同じ空気を吸い、同じ泥と格闘し、ともに瓦礫を拾い集め、混み合うお風呂で汗を流した日々。水道が復旧したことを一緒に喜んだ日々。

あの日から俺たちはようやく、心をひとつにすることができたんだと思います。

 


2011年6月29日(水)

災害ボラの夜

 

4月。震災から3週目のある日。

たくさんの美瑛町民の皆さまからお預かりした支援物資を満載した1.25トン積載のハイエースで、まっすぐ宮城県亘理町(わたりちょう)に向かいました。

支援物資を降ろして貨物室が空になった車を駐めていた駐車場、そこで見つけたもう1台の旭川ナンバーの車。

 

その車の主が、美瑛・水沢の民宿「陽だまり」の千葉さんでした。

 

亘理町に美瑛町民が3人!

この偶然の素晴らしさ!

 

5月。

GWの仕事をおえて再び駈けつけた俺たちは、またまた再会。

3人とも観光関係の仕事なので、同じような動きになってしまうのです。

それにしても、

美瑛の町なかでは、ぜ〜んぜん会わないのに!笑

 

こんな僕たちと千葉さんを巡る人の輪のなかに、Gさんという女性がいました。

 

Gさんは世界一周旅の途中、東南アジアのラオスで大震災のニュースを知り、急きょ帰国して宮城県亘理町に入ったそうです。

 

こうして私たちは出会いました。

 

大震災の直後はどこもボランティア受け入れ体制が整っておらず、石巻市と亘理町がまず最初に受け入れをはじめたのです。

 

そのころの自分たちの選択肢は、石巻市と亘理町、どちらかだったわけです。

 

石巻はいわゆるメジャーな存在で(今でもそうです)芸能人の支援やマスコミの扱いが飛びぬけて多く、初期から現在に至るまで支援が特に厚いといわれていました。三陸の人たちはよく「マスコミも芸能人もお金も、石巻までしか来 ない」とあきらめ口調で言います。

 

今だに何かといえば「石巻、石巻」と言われていますが、本当にテレビの力ってすごいなと思います。

 

多くの災害ボランティアが同じように大挙して石巻を目指していましたから、私たちまで石巻に行く理由はどこにも見当たりません。

 

むしろ、支援から抜け落ちてしまう可能性のあるところに行きたいと考えました。

 

私たちはマイナーな、亘理町に行くことにしました。

では、亘理を知っていたか?

 

いいえ。

 

むしろ石巻には行ったことがありました。平成の大合併前の小じんまりしていたころの石巻です。(2005年に7市町村が合併して現在の広大な市域をもつ石巻になりました)運河を散歩したり、漁村の風景を散策したり、仙石線に乗ったり。瀬戸内 で育った僕にとって懐かしい気持ちになる町でした。良い思い出です。

 

亘理に向かったのは、まったくの偶然です。

ご縁があったのだと思います。

 

いや〜、最初のうち亘理町ってほんと無名でしたね。ゲイノージンなんて、ぜ〜んぜん来ませんでした。^^;

 

縁とは不思議なもので、自然と、亘理町災害ボランティアセンターには同じように考えた人たちが集まってきました。私たちのように、たちまち意気投合していったのも自然ななりゆきだったと思います。

 

そんな俺たちが亘理町の支援現場から引き揚げて、早や1カ月が過ぎようとしています。

災害現場の夢をみることも少なくなっていました。(なぜかわかりませんが、決まって大きな「壁」の夢をみます)

 

そんな6月最終週でしたが、昨夜、千葉さんの「陽だまり」に、災害ボランティア仲間の女性Gさんが遊びにきているというではないですか!

 

てっきり亘理のボランティアを引き揚げて元の世界旅に戻るのかと思ったら、テントも何もかも置いたまま、梅雨の休止期間を利用した休暇と言います。

 

つまり、Gさんはいまだ現役の災害ボラ。

 

すげえ。

 

昨夜は夜中まで盛り上がりました〜。

それにしても、災害ボランティアが4人も美瑛に集まるなんて。

 

このGさん、ちっちゃい体の、かわいらしい女性です。20歳代半ば。

こんな子がキャンプ生活しながら災害ボランティア!?

きっと誰もがそう思うんじゃないでしょうか。

 

彼女は決して屈強な女性ではありません。

でも現場での彼女は、自分が出来ることを精いっぱいやっていました。

小さなゴミをせっせと拾い集めたり、男達が荒々しく片づけていったあとを綺麗に掃除したり、小さな体を活用して床下にスルスルと潜っていったり。

 

彼女のような細やかな作業をしてくれる女性たちには、ずいぶんと助けられました。彼女たちがいれば、男ばかりの現場の仕上がりとはあきらかに違いがありました。

 

彼女はまた再び、あの、津波の災害現場へと戻っていきます。

 

聞けば、現場にはまだまだ知った顔の人たちがたくさん残っているそうです。

それから、隣の山元町はまだまだ手つかずの現場が残されていること。

亘理に滞在しながら通っているひとが少なくないこと。

山元町には人も道具もお金も、何もかも足りないこと。

 

浜吉田地区の向こうに広がっていた、水平線を思い出します。

そこにあるはずの住宅地も畑も消滅していました。

浜吉田の向こうは、山元町。

 

話を聞けば聞くほど、

 

「今すぐ駈けつけたい。」

 

無性に、そんな気分になりました。

 

災害復興の現場がまだ俺たちを必要とするならば、いつだって、俺たちは駈けつけます。

 

売名でも美談でも金銭の報酬でもなく、

俺たちはただ、心はひとつ。

 

俺たちにも何かができる。

確実に誰かの役に立つ。

 

そういうことが無性に嬉しいのです。

 

災害ボランティア。

 

自分にできる何かをしなければ!と考え、即応した人たち。

そういう人たちによって支えられています。

 

そうそう。

先日、亘理町浜吉田にお住まいのIさんからお手紙をいただきました。僕たちが最後の支援活動をしたお宅です。

「塩害に負けるなよ」現場を去る時にボクが植えていった花が、見事に咲いた写真が添えられていました。一度は海に浸かった庭に、花が咲いている!

 

これにはさすがに・・・涙腺が緩みましたね。

参ったな。

 


2011年6月25日(日)

美馬牛の集会所

 

ここ1週間、ようやく夏らしい賑わいを取り戻しつつある美瑛です。

ガイドの山小屋も忙しくなってきました。

 

忙しくなってくると、ココ(ガイド日誌)の更新もちょっと滞りがちになったりします。

すまんすまん。

 

昨年までと少し違うのは、外国人観光客の絶対数が減り、そのぶん国内旅行者が多くなっているような印象を受けます。

昨年までは日本人よりも外国人のほうが圧倒的に多くて、日本人の来店がゼロの日があったり、1日中ほとんど英語ばかり話さなければならないので参った!みたいなことがしばしばでしたが、今年は日本語で、それも関西弁でオッケーみたな。

 

今朝も涼しい…いやむしろ肌寒いくらいの朝を迎えました。

 

さてガイドの山小屋は、 きょうも開店直後から忙しかったようですが、僕はお店の仕事を放り投げて、美馬牛の集会所である「千歳会館」の掃除に行ってきました。

 

ちとせかいかん。新千歳空港とは違います。ここは美馬牛。

 

昭和50年落成、この地域の集会所です。

地域のさまざまな会合が行われたり、行事が行われたりします。本州でいう小規模な公民館の役目を果たしています。

 

旅館の宴会場のような造りで、お座敷も併設。

充分、ライブハウスのかわりになる施設です!

 

美瑛・美馬牛のことなら何でも知ってるぜ!という自称・美瑛通の方でも、ここの中を見たことがある方はいないでしょう。

こればっかりは、住人にならないとわからない、秘密のベールに包まれた世界。

 

奥の座敷にはなんと、天皇陛下の肖像が飾ってあったりします。

 

昭和だ〜。

 

電話はもちろん黒電話。飾りではなく、本気で現役な黒電話です。

トイレはボットン。落下注意。

でかいの落とすとお釣りがきます。注意注意。

 

大掃除は午前中で終わり、なんとなく座談会。

見ればボクが最年少。

 

こういうかんじ、久しぶり〜。

 

本州から移住してくるとき、地域の付き合いが苦手でなんとか町内会とか避けたいという方が多くいらっしゃいますが、いえいえ、実際に参加してみたら案外と面白いものです。

 

10年以上住んでますが、いまだに新しい発見、面白話をたくさん仕入れることができるので、また行こうっていうヤル気満々になるのです。

 

北の生活には「地域との濃厚なお付き合い」は欠かせません!

むしろ面白エピソード満載で楽しいもの。

 

町内会長の任期はあと1年半。

ついでにくっついてきた、美瑛町社会福祉協議会(社協)の役員職もあと1年半。

 

最初のうちは「マジかよ〜」って思ってたけど、だんだん面白くなってきました。

 


2011年6月18日(土)

JR美馬牛駅

 

昨日と今朝と、JR美馬牛(びばうし)駅および、その周辺の草刈りをしました。

 

草燃える6月。

放っておけばそこらへんじゅう密林のように雑草が生えて生えて生えて生えて

どえらいことになるんです。

 

放っておけば、子供の背丈くらい軽く越えてしまいます。

 

すでに大人の腰くらいまで伸びた草ボウボウの美馬牛駅、山側プラットホーム(富良野方面)はホーム上と人の踏み跡だけはなんとか体裁を保っているというカンジで、それ以外は自然に還りつつある、草に埋もれつつある状態でした。

 

いや〜、苦戦しました。

伸びすぎ。

 

すごいことになってるので、根元まで刃が届かないし、なにしろボリュームがあるので、草を刈ったあとも、あちこち「塚」や「畝」が出現する始末。

盛り上がった草の塊でボコボコうねうね。

 

まあそれでもなんとか、見通しのよい元の駅の姿が再現されたんではないかなーと思います。

 

草を刈っていたら、ブワーッって蚊やらブヨやら得体の知れない虫がワワワッと湧き出してきます。

 

なにすんねん!

わしらの草どーするねん!

 

刺すわ噛みつくわで大騒ぎ。

 

いやあ参った参った。

 

大変だったけど、草刈りしたあとの瑞々しい香り、

いいもんです。

 


2011年6月17日(金)

快晴!十勝連峰 電動クロスバイクでダウンヒル

 

きょうは快晴!

 

何度、美瑛に足を運んでも雨ばかり、というひともいれば、こういう日を一発で引き当てるツワモノもいるわけです。

 

ああ、神様って、なんて罪深いんでしょう…。

 

さて、そういうツワモノ男性をダウンヒルにお連れしました。

 

電動クロスバイクでダウンヒルって何?という方、  >>詳細はこちら

 

見事なまでの快晴。暑すぎず、寒すぎない。これぞ北海道!というお天気。

乾いた風、残雪の山々。緑の香り。

サラリとした風が肌をなでていきます。

 

うわああああ、癒されちゃっていいですかっ!

 

美瑛に住んでいても、こういう日はなかなかあるもんじゃあ、ありません。

 

吹上温泉は標高1000m。ここも涼しすぎず、暑すぎない。

川のせせらぎと鳥のさえずり。

 

マジっすかぁあああ!癒されるうううう!

 

ああ、すみません。アホっぽくて。

 

いえね、それくらい気持ちのいい1日だったんですよ。

 

こういう日に電動クロスバイクでダウンヒルって、いいなー。

ドライバーとしてお客さんを山にお連れしながら、車のハンドル握りつつ、

ちょっと羨ましかったのでした。

 

いつでも行けるじゃん!って思うでしょう?

まあ、そうなんですけどね。

 

でもね、これも仕事なので、いつでも行けるってわけじゃあ、ありません。

ボクが電動クロスバイクで一緒に駈け下りてしまったら、車だけが山に取り残されてしまいますから。それはそれで困ったもんです。

 

ぴゅーっ!って口笛吹いたら車が戻ってきてくれたらいいのになって、思います。

または、どこでもドアとかね。

 

どこでもドア。

いいっすねー。

 

魚が食いたいといえば、海へ、どこでもドアする。

 

積丹あたりがいいかな。

ホッケが釣れたら台所に帰ってくる。

 

鯛だったら鳴門海峡っすね。瀬戸内海へ、どこでもドアする。

でっかい真鯛が釣れたら帰ってくる。キスとかアジでもいいっすね。

 

タコだったら淡路島の磯で拾ってきたらいいでしょう。

ついでにワカメも拾って来られるし。

 

ウニなら利尻だな。どこでも利尻島。

シュノーケルつけてカゴもって、お風呂場から出発とか。

カゴがいっぱいになったら、

昆布まみれでお風呂にザブ〜ン戻ってくるカンジで。

 

いえ、台所にいながらにして、竿だけどこでもドアの先に突き出して、魚を釣ってしまう。

魚はダイレクトに台所IN!

 

いいね!

 

鮭が食いたければ知床の川へ。

鮭を掴み捕りしたらすぐさま帰ってくる。

そこらへんでアイヌネギも摘んでくる。

 

ええええ、どこでもドアがあれば熊に追いかけられても平気っすよ。

 

いやいや、熊に追いかけられてドアのなかまで追いかけてきたらどうしょう!

家のなかに熊が入ってきたらどうしよう!

 

やばいっすね。

 

そんな時代になったらきっと、1年中遊びばかりになっちゃいますね。

 


2011年6月12日(日)

大型バス駐車場の縮小

 

昨年まで大型バス駐車場は3台分ありました。タテ入れも含めると4台が収まります。そのうえ、シーズン中になると道路に順番待ちのバスが並ぶという異常事態も度々起こりました。

 

昨年あたりから、ちょっと受け入れが限界だと感じるようになりました。

 

そもそもガイドの山小屋は個人旅行者向けの店であって、当初から団体需要を考えていません。そういうビジネスモデルで始めた店です。

最初のうち、むしろ積極的に団体受け入れをお断りしていたのですが、数年前から状況がかわり始めました。受け入れざるを得ない様相となってきましたし、そもそも私たちはせっかくの仕事を断るほど、偉くない。

 

受け入れの考え方を変えたのですが、それでも積極的な宣伝をしていないのに、どこでどう広がるのか受け入れがどんどん増えていき、昨年はとうとう限界を超えてしまったかんじでした。

 

いちばんの問題、個人旅行客と団体が混ざるのを防ぐ。

 

個人旅行者が飲み込まれてしまうのです。

 

自分が客だったら、嫌だなー。絶対に嫌。

 

旅先で団体みたら逃げるもんな。笑

 

ということで、バス駐車場に手を加えました。

区画を2台に減らして、区画ごとの自転車置き場を設けました。バス乗降口おりたらすぐにママチャリが並んでいるという配置です。

 

こうすれば団体客がお店になだれ込むことを防げます。

 

露骨な人工的な隔たりを作ることなく、個人客のエリアと団体客のエリアをやんわりとした動線で区分けした形です。

 

これまでは、個人客も団体客も同じ商品陳列を利用していたため、たびたび混乱が見られました。しかしこれでもう、予約済みの電動自転車がどさくさに紛れて…、という哀しい出来事はなくなるでしょう。

 

途中で手直しをしているので、まだ完成ではないのですが、これならうまくいくような気がします。

双方にとっていい形になるはずです。

 

っていう前に、今年は団体さんは・・・・。

全然来ないので、そんなことする必要なしってカンジだけど!

 

ここまでは晴れの日の仕事。

きょうのように雨の日はというと、

あまりに暇なのでついでに家のなかのリフォームもやることになって、コンパネやら垂木をいっぱい買いこんで、すっかり大工さん状態です。

 

最近は収入よりも、ホーマックへの資本投下?が断然上回っているかんじで!

 

まっ、いいや。

 

暇だけど、こういう仕事してたら落ち着きます。

 


2011年6月10日(金)

黙とうに、ご協力ください

 

明日、6月11日は東日本大震災から3カ月目となる月命日です。

地震発生時刻の午後2時46分、1分間の黙とうにご協力ください。

 

自分は、1回目の黙とう、2回目の黙とうをそれぞれ宮城で迎えました。

今回ははじめて、北海道でその日を迎えます。

 

宮城では海の方向に向かって黙とうをしました。

明日は、東北の方向を向いて黙とうを行いたいと思っています。

 

みなさんの祈りが天に届きますように。

 


2011年6月9日(木)

オートバイで逃げようぜ

 

相変わらずお客さんは少なく、バスも来ず、のんびりとした日が続いてます。

しかしながら案外と諸々の仕事はあるもので、きょうも1日中肉体労働でみっちり働きました。スコップと一輪車使い過ぎて握力がダラダラです〜。

 

スコップと一輪車といえば…?

泥出しだ!災害ボランティアだ!

って、話の持って行き方が強引すぎるよ。

 

さてさて、いまから2か月前ー

 

4月7日、俺たちは、津波で甚大な被害を受けた宮城県亘理町にいました。

災害ボランティアセンターの向かいはグランドになっていて、現在そこは仮設住宅団地になっていますが、当時はボランティアたちの初代キャンプエリアになっていました。

 

4月7日の夜11時半頃、俺たちの寝込みを襲ったのはM7.4の大地震。

先日の巨大地震の余震にしても特大級の派手な一発でした。

 

ずいぶんと長く揺れていたのですが、まだ揺れが収まらないうちに目の前の道路の、海側から山に向かって何台かの車が猛スピードで走り抜けていくのです。

 

最初のうちは偶然だと思っていたのですが、5分、10分たつと車が押し寄せるようになり目の前の道路は渋滞になってしまいました。

 

電気が止まり、信号も消えてあたりは真っ暗なんですが、無数のヘッドライトで煌々としていました。

 

いや〜。それを見て俺たちも逃げました。一目散に逃げ出しました。

 

だって、ここ、標高10mくらいしかない。

しかも、防潮林も堤防も跡かたもなく破壊されちまってるんですから。

 

町の人たちと同じ行動をすれば間違いはないと思い、俺たちも町の人たちと同じように山へ逃げました。

すでに出遅れていて渋滞にハマると思ったので車は捨てて、俺たちはハイエースの貨物室に積んできたオートバイに2人乗りして逃げました。

 

緊急時、オートバイはいつでも出動できるようにしていました。

 

阪神大震災のときに活躍したこの250ccの小型オフロードは俺のお守りのようなもので、最後の切り札になるから絶対に持っていこうと決めていたのですが、いきなり切り札登場となってしまった4月7日の深夜なのでした。

 

いや〜、走りましたね。阪神大震災の瓦礫の町を走破したホンダのオフロード!

XL250ディグリーというオートバイで、ふだんは仕事や山の下見に使ってます。

でも、やっぱり最後の切り札はコイツなんだよな〜と、思ったものです。

 

角田市と亘理町の境あたり、山のなかの駐車場にオートバイを停めて、海のほうを眺めながら、AMラジオを聴きながら、3時すぎまでそうしていたでしょうか。

 

町はどうなっているだろうか。ラジオによれば到達した津波は小さく被害はないというが、そのころマスコミの情報はいまいちアテにならず俺たちはやきもきしていました。ともかく正確な情報が欲しかった。

 

もし被害が出ていたとしても、このまま俺たちが避難民に加わるわけにはいきません。現地の迷惑になるだけだから。

 

いざとなったらこのままこの小型オートバイで山形まで走り、日本海側に抜けて、本州を南下して避難するのか、それとも北上して北海道に帰るのか、原発事故の進行次第だなと相棒と相談しながら俺たちは作戦を練っていたのです。

 

海の方向は真っ暗で。

 

寒かったな〜。

 

午前3時半くらい。ボランティア駐車場に戻りました。

ボラたちは誰も逃げた様子はなく、ひっそりしていました。

あとで聞けば、誰も逃げなかったそうです。ひとりも。

 

勇者?

 

違うと思います。

 

「そんなこと言うでも大丈夫やろ」

まさか、ここまで津波が来るわけない。

みなさん、そう思っていたそうです。

 

実際に津波は来なかったわけですが、そういう思い込みも作用して、先日はたくさんの人が亡くなりました。

ほんとうに残念なことです。

 

神経質なくらいでいいんだと、自分はそう思います。

運命の分かれ道は案外とそういうところにもあるんじゃないかなと、思います。

 


2011年6月8日(水)

団体予約キター?

 

昨年までは、6月といえば台湾からの団体ツアーでガイドの山小屋は大忙しだったのですが、今年はすっからかんの日々が続いています。

 

1日お店をあけていても、お客さんが一人も来ないことも珍しくなく、まあだいたい来客数2〜3人という日々が続いています。

他の仕事を探そう、とか、バイトに行こう、とか、いろいろ考えてみたのですが、どれも一長一短ですし、いったん仕事に就いてしまえば急に店が忙しくなったからといって辞めることになれば雇用主にも迷惑がかかりますし、またボクはこれでも会社を経営していることになっていて社会保険も加入していますから、どこかで正社員として雇用してもらうことはできませんし、それに、コレ!と覚悟を決めて始めたこの仕事、食えないからといって中途半端に投げ出したりせずに、むしろ成り行きを見守ろうくらいの心意気で、どっしり構えていることにしたんですが、やっぱり食えないものは食えないわけで。(苦)

 

それでもきょう、今年最初の台湾団体さんから予約の電話が!

「これから行くよ〜」と、台湾語訛りの添乗員さん。

 

き、き、キター!

 

嬉々として準備しましたよ〜。たくさん自転車並べて。

 

でも、来ない。時間になっても来ない。

 

来ない来ぉ〜な〜い〜来ない来ぉ〜な〜い〜アナタはぁ〜〜♪

こんな歌あったっけ?シャ乱Qだっけ?

 

ああ、歌ってる場合じゃないっすね。

 

電話しましたよ添乗員さんに。

 

あれ?いま来てるよ。自転車乗ってるよ。

あ〜れ〜?ここ山小屋じゃないのぉ〜??

 

本気で驚いているようでした。

美瑛駅前のT川さん(団体専用レンタサイクル屋さん)に行っているようでした。

 

このパターン、多くあります。

来ないときは大抵、間違って美瑛駅前のT川さんに行ってる。

どうやらバスの運転手さんが勘違いするらしいんですが、添乗員さんもあまり気にしない。

 

T川さんもボクも慣れているので気にしない。

予約なしで大型バスが来るくらい、なんでもないってカンジです。

 

まっ、このへんの適当さが実に台湾らしいってカンジで!

 

さておき、どうやら夏が来たようだなと思ったのでした。

 


2011年6月3日(金)

オートバイで走ろうぜ

 

ついこの間のことのような気がするんですが、オートバイで北海道を走り回っていた頃から、もう20年以上の月日が流れました。

 

まっ、昔の話は置いときましょう。

だいたいこの手の話って自分以外にとっては楽しくないものだから。

 

大抵は、俺ってスゲ〜んだぜ!みたいな話になるしょ?

そういう、つまんね〜話に長々と付き合わされたこと、ないっすか?

つまんね〜オッサンほど、昔の俺すげ〜、みたいな話をするもんです。

 

あるしょ?そういうこと聞かされた経験。

 

キャンプしながら長旅してた頃の話。

そんな俺って凄いぜ、みたいな。笑

 

あれから20年、俺もずいぶん大人になりました。

今でも、その頃のオートバイを大切にしています。

 

人に歴史ありと申します。

 

何度か手放そうと思ったんですよ、正直いうと。

でも、なんだかキラキラしてた頃の自分自身を捨ててしまうような気がして、

どうしても捨てられなかった。

70万円で買い取ります、なんて人もいたけど、売る気にならなかった。

今でもネットオークションなんかで、俺のオートバイと同じものが100万円とか120万円とかで売買されてますが、やっぱり手放そうとは思いません。

 

相棒、ですから。

 

いやむしろ、あの頃の俺自身かもしれません。

カネじゃあ、売れねーな。←カッコイイぜ俺!

 

まっ!ようするに、過去の栄光を引きずってるってコトで!

 

この、昔のカワサキをふくめて3台のオートバイを持ってます。きょうは、そのカワサキのエンジンの火入れをおこないました。

無事に始動しました。生きてることがわかっただけで、なんだかホッとしました。

 

1978年のカワサキ、俺の相棒。

1990年のBMW、頑丈でたくさん荷物が積める実用オートバイ。

1992年のホンダ250cc、山も走れるチョイ乗り専用お仕事オートバイ。

 

気がつけばどのオートバイもそこそこの年齢を重ねてますが、

そんなことは、ぜ〜んぜん関係ないね。

 

6月の北海道、美瑛。

オートバイで走るのが気持ちいい季節になりました。

燃費がとてもいいので、今年は例年以上にオートバイに乗る夏になりそうです。

 


2011年6月2日(木)

第2次災害派遣、もうひとりの仲間

 

俺たちが活動した後半の14日間、
ともに活動した、もうひとりの仲間がいる。

俺たちが活動するとき、有無を言わさず彼は引きずり出されてハイエースの貨物室に放り込まれた。

ヤツは常に、俺たちと共にあった。

どの現場に向かうときもヤツはいた。
時には乱暴に、時には激しく、スコップの柄で叩きつけられたり、泥の山を引きずり回されたり、釘だらけの瓦礫の山を引きずり回されることもあった。

 

特に泣きごとを言うでもなく、故障もなく、本当によく働いた。

いちばん活躍したのは誰なのか。
俺は思う。
ヤツは多くを語らないが、ヤツがいなければ俺たちの活動に重大な支障があっただろうと。

俺たちが精鋭でいられたのはヤツのおかげだった。

常連のMさんという男性。当時Mさんは帯広にお住まいだった。今は函館に転勤されたという。
第2次支援への出発数日前のある夕刻、Mさんが一輪車2台を車に積んで現れた。
満面の笑顔のMさんから、深型1輪車2台。ノーパンクタイヤ2本が提供された。

 

自分も一緒に行きたいです。行きたくてたまらない。

でも、どうしても行くことができないから、せめてコイツを俺だと思ってチームに加えてください。使い倒してください。

Mさんは静かに言ったのだ。

 

以後ずっとこの一輪車は俺たちのチームの象徴的存在であり続けた。

どんなに酷い現場にあってもウレタンの特殊なタイヤを履いているので決してパンクすることがなかった。


なぜかハンドルに秀岳荘のシールが貼ってあった。
ずっとそのままにして使い続けた。

俺たちが去るとき、現場を引き継いでくれた人に、この相棒たる一輪車を託した。 この人も信頼できる仲間だ。
彼らは梅雨までココにいると話していた。
今年の梅雨入りは案外早く、その週末にやってきた。

亘理町災害ボランティアセンターのブログ5月28日(土)に、ガイドの山小屋の名がある。
http://msv3151.c-bosai.jp/index.php?module=blog&eid=17551&blk_id=10929

梅雨入りをうけて彼らが亘理町をあとにしたのだと知った。 相棒たる深型一輪車2台は、ガイドの山小屋の名を書いて物品提供されたようだった。

こうして俺たちのチームの一輪車2台は亘理町に寄贈された。


現場では深型一輪車は貴重だった。数が少なく、いつも奪い合いだった。
ヤツはどこかのチームに引き連れられて、きょうも瓦礫の山を走り回っているだろう。ハンドルには秀岳荘シールが貼ったままになっているだろう。

もうひとりの仲間は今も、戦場にある。

 
俺たちの心も、彼とともにある。

俺たちの戦いは終わったわけではない。
彼が朽ち果てて打ち捨てられたとき、そのときはじめて、俺たちの戦いは終わりを迎えるのだろう。

何年先だろうか。わからない。
でもその日は必ず、やってくるのだ。

 


2011年6月1日(水)

アスパラガス〜!

 

美瑛、富良野でうまいもの。

それはなんといってもアスパラガスでしょう〜

 

今年の春は寒冷で、収穫は遅れていましたが、ようやく最盛期を迎えました。

特に今の時期はおいしい!

 

絶品ですね。

さっそくいただきました。根元まで柔らか〜。

 

たくさんの農家がアスパラを作っていますが、ボクが推す数軒のうちの一軒が、

上富良野にあります。

 

その畑からは十勝連峰を一望できます。しかもヤマが近い!

 

残雪の十勝連峰を眺めながら育つアスパラガス。ピリッと冷え込んだ朝、朝もやの漂う畑のなかから極太でやわらかいアスパラガスがニョキニョキ顔を出します。

幻想的な風景のなか、1本1本大切に手摘みされるんです。

 

いや〜、味わっていただきたいなぁ〜

 

HPがないのでチラシを撮影してきました。

(下記の写真をクリックしたら拡大します)

 

 チラシ(クリックで拡大)

 

 送料一覧(クール便はプラス160円)

 

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